タイトル長いけど、やっはろー(^o^)
まずは○からです。
理想はMADONE SLRのような「ケーブルが見えない」フル内装化ですが、DOMANEくらいだと「アリ」だと思います。
フル内蔵せず、かつ目立たなくするメソッドとしてはかなりクールです。
ケーブルって本当に邪魔なんですよね。
MADONEに慣れてしまうと特に。
油圧ディスクのロードバイクが増えていくに従い、これからどんどん「見せない」方向にデザインされていくと思いますが、それでも「フル内装化」はコストがかかりますので、DOMANEのような手法はトンチが効いていていいな、と思います。
DOMANEはコラム周りににフロントのIso Speedというギミックがあるので、その空間をうまく利用した感じですが、汎用コラムを使うメーカーはこの手法はとれませんから別の方法を考えないといけませんし、ハードルが高い問題です。
デザインについては個人の嗜好、好みが100%なので私の単なる個人の意見ですが、旧型より随分よくなったな、と思います。
もともと乗り換えを考えた時はやや軽快感にかけるデザインには目をつぶって最大の特徴である「乗り心地」でDOMANEにしようかな、と思っていたのですが、新型DOMANEはデザインで「も」選んでいたと思います。
MADONEのデザイン評価?の記事でも書きましたが、私が「かっこいい」「シュッとしているな」と感じるフレームデザインのポイントは2つあります。
ここがイマイチなロードバイクを買うためにはそれを超えるほど大きな美点が必要になるくらい重要なポイントです。
一つは正面から見た時に、ヘッドチューブからフロントフォークへ続くラインに連続性がある事、基本的にスリムな造形であることが私の美意識を刺激してくれます。
もちろんここが連続している、つまり段差が無い点は「エアロ」面でプラスに働くのは間違いないところでしょう。
ちなみにMADONEはこんな感じ。
もう一つは横から見た時のフレームワーク。
トップチューブからシートステイにかけてのラインが連続してる事。
そのラインがクロモリ・ホリゾンタル時代のようにカクカクしておらず弧を描くように作れるのがカーボンフレームのデザイン上の利点と私は考えます。
ここが連続しているだけでシュっとしていて伸びやかで美しいと感じるのです。
TREKを除く最近の多くのエアロロードはシートチューブでここが寸断され、不連続になっています。
これはディスク化に伴う現象で、キャリパーブレーキの取り付け場所だったシートステーがトップチューブが連続している必要がなくなった為、空力的あるいは剛性、弾性などの面で自由度が増したせいなのですが、かえってそれがデザインの画一化を生じているように思います。
個人的にはノーサンキューですが、エアロ+ディスクブレーキが生むデザイントレンドというやつなのでしょう。
ちなみにTREKの場合は他社と違い、エアロロードのMADONEでもエンデュランスロードのDOMANEでも軽量オールラウンダーのEMONDAでも連続した造形を保っていて私の好みに合致しているのです。
以上、100%私の性癖……じゃなくて「ボクが考えるかっこいいロードバイクとは」でした。
デザインやケーブルのルーティングもここに関係してくるのですが、新型DOMANEも「エアロ」のトレンドを取り入れはじめました。
もちろん今までだって何も考えていなかったってことはないのでしょうが、エアロダイナミズムの論理を取り入れたフレームがレースにおいては確実にメリットになっている事が証明されていますので、モデルチェンジを機に取り入れない法はないというだけのはなしなのでしょう。
具体的には前から見た時のヘッドチューブの造形がそれです。大まかに言ってMADONEに近いものになっています。
一節によるとロードバイクに於けるエアロダイナミズムというのはハンドルバーからヘッドチューブにかけての部分が大きなウェイトを占めるそうなので、ここのリデザインは「効く」と思われます。
あとはシートポストとシートチューブがただの丸筒からカムテール(D型)化したことでしょう。
流石にMADONEのように極端な縦長にはなっていませんので、シートポストにバンド留めする系のリアライトなど、モノによるとは思いますがなんとか取り付けられるかもしれません。
ヘッドチューブにしろシートポストにしろ、来年フルモデルチェンジ予定のEMONDAの片鱗が垣間見えますね。
新型DOMANEにおける最もハデなアピールポイントがこれじゃないでしょうか。
DOMANEが最初ではありませんが、いちおうレース用機材でもあるバイクにこの手の機能をブチ込むTREKはさすがというか、ぶっ飛んでるな、と思いました。
ロードバイク清教徒の皆さんからすると邪道に見えるかもしれませんが、私は快哉を叫びます。
DOMANEに比べると細いというか狭いダウンチューブですが、これはMADONEにも是非欲しいところ。
まあ、MADONEをツーリングバイクとして使っている人は少ないでしょうから需要はないかもしれませんが……。
そう、レースで「使うかもしれない」けれど、ユーザーの多くはDOMANEを「快適なロードバイク」としてイメージしていて、事実レースやヒルクライムではなくロングライドやツーリングといった目的に供しているのではないかと妄想していますが、そういうユーザーにとって、このギミックはかなり魅力的に映ると確信します。
一部からは鼻で笑われるかもしれませんが、そんなの無視してメリットを享受しましょう。
こらからのエンデュランスロードには、当たり前のように用意されるギミックになっていく気がします。
そして鼻で笑っていた連中も、時が経ちこのギミックが付いているバイクを買い、シレっと便利に使っちゃったりしている未来が見えます。(^^)
ちなみにこのストレージのリッド(蓋)はレバーで簡単に開閉できます。もちろんボトルケージやボトルを取り付けた状態でもこのレバーは操作可能です。
ボトルケージの取付台座部分がごっそり蓋になっているので、実際の使用にあたってはレバーを操作してボトルごとカポっと取り外すような感じになります。
中には標準装備でツールケースが入っています。
リッドを開けるとツールケースを引き出す為の取っ手とも言える、赤いベロが見えます。
これを引っ張ると、想像以上に「長い」ツールケースがズルズルっと出てきます。
ツールケースは穴からヘッドチューブ側、つまり上方に向かって入れます。BB側、つまり下側に突っ込まないように注意しましょう。
DOMANEのダウンチューブは結構なボリュームというか太さがあるので、そこそこのモノが入ると思います。
まだ試していませんが、パンク修理に関するものは余裕で一式入りそうです。加えてminiツールなどの工具などを入れておいてもいいかもしれません(純正miniツールだとケースじゃなく取り出しがよりやりやすいリッド側にピッタリ収納できる場所があります。買っちゃいそうですね^^;)。
このあたり「何入れようかな」なんて考えるだけでもワクワクと楽しいものです。
私の場合はジャージのポケットに入れていた防水袋の中身は全部こちらに移せそうです。
まあ、その分バイクが重くなるわけですが、サドルバッグより更に下に収納できますので重心の事を考えるとメリットと言えるでしょう。
何より入れっぱなしにできます。毎回ポケットから出し入れしなくていいのが最大のメリットかもしれません。
これは人によってはデメリットと捉えるかもしれません。
私も「流石に32cはちょっと太すぎかもしれない」と思っていました。
理由は数字から受ける印象、つまり「鈍重そう」というもの。
ですが、実際にDOMANEを走らせてみて、それは単なる思い込みだと言い切れます。
32c、いいです。
私の感覚ではMADONEの26cと比べても特に鈍いとか重いとか感じることはありません。
もちろん物理的な違いがあるので、私などよりセンシティブな人はその違いを大きいと感じるかもしれませんがその辺はもう「人による」としか言いようがありません。
レースに出るとか、ヒルクライムのタイムを削ることが至上の喜び何ていう人にはムリなタイヤかもしれませんが、そもそもそういう人はDOMANE選びませんよね?
言い換えると32cはDOMANEというバイクにとって正解のタイヤなのだということではないかと。
一方でうがった考え方をすると「新型は32cにする必要があった」のかもしれません。
それは、こういう構図です。
フルディスク化→フロントフォークを強化→28cだと旧型より乗り心地が悪くなる→32cにするか、と言う感じ。
「だったらもうグラベルロード代わりに使えるようにクリアランスも広くする方向で」
「ホイールもグラベルロード代わりに使えるヤツを標準装備にしよう」
なんて感じ?
TREKはアメリカのメーカーなので、「グラベルロードに使える」というのは訴求力があるのかもしれません。
ただしグラベルロードなんて日本じゃお呼びじゃないコンテンツだと私は思いますけどね。だってグラベルロードなんて日本にほとんど無いじゃないですか。昭和40年代から50年代くらいなら充分訴求力があった気がしますけどね。
出自がどうあれ、日本でDOMANEは「グラベルロードとしても使える」から売れるんじゃなくて、快適なロードバイク、ツーリングに使えるロードバイクとして売れるのだと思います。
ちょっと脱線しちゃいましたが、数字だけ見て眉間にシワを寄せたり選択肢から外したりしている人は、一度試乗すべきだと思います。
走りの抵抗については26cと比べても遜色はない上、荒れた路面での乗り心地は異世界です。
もちろん物理の法則がありますから太くなる分は重くなるのは間違いないですが、実際に乗るとそんな重量差のネガを感じる前に「いいな」って思います。
残念ながら標準ではチューブド・クリンチャー仕様ですが、ここはもう少し攻めて?チューブレスにすると空気圧を更に下げられますし、モアベターだったんですけどね。
TREKって、他メーカーに比べても早期からチューブレス・レディホイールを標準装備しているわりに、チューブレスタイヤ自体には力を入れてないんですよね。
GIANTとかスペシャライズドの方が頑張っているイメージがあります。
もっと頑張れ、TREK、というかBONTRAGER事業部。
DOMANEにあってMADONEにないもの。
それがフロントIso SpeedというTREK自慢?の振動吸収ギミックです。
実はDOMANEに乗る前に一番気になっていたのがこれです。
なので、もちろん走りましたよ、荒れた路面を。それもパンクしない程度の部分を選んだりして。^^;
結果として「これはすごい」と思いました。
いやもう語彙が貧しくて申し訳ないのですが「これはいい」とか「これはすごい」くらいしか換装を表現する言葉としては思いつきません。
「楽」なんです。
ラインをミスったり、あるいは他のクルマなどとの位置関係で荒れた路面を通らざるを得ないことって結構あります。
荒れた路面がデフォルトとも言える私のホームコースである北摂の山道なんてまさにDOMANEのためにあるようなものなのです。
今まではブレーキを掛けてとりあえず速度を低くしたりフロント部分の抜重を意識したりしていなしていましたが、Iso Speedギミックを備えたDOMANEくらいになると「そのままいっちゃっても大丈夫」という感じなのです。
もちろんちゃんと抜重をするなどを併用したほうがベターですが、荒れた路面を通過せざるを得ない時に感じるストレスが大幅に軽減されるのはいいことです。
緊張で無意識に体がこわばったり突っ張ったりしなくなりますし、そもそもロングライドなんかだと疲労軽減に寄与するのは間違いありません。
いわゆる上下に動くバネ付きサスペンションとは違い、フレーム(の一部)のしなりを利用した振動をいなす系のギミックなので「振動吸収」ではなくあくまでも「軽減」なので「フラットな乗り心地」なんてものとは別物です。
路面の状態はすべて伝わりますが、鋭利な生の情報ではなく、角が取れた優しい感触になっているような、そんな感覚です。
わかります? わかりませんよね。^^;
もちろん32cという太めのタイヤが吸収する振動もあると思います。IsoSpeedが担っている部分がどれだけなのかはわかりませんが、26cチューブレスのMADONE、そして先日28cチューブレスを導入したSILQUEという、フロントIso Speedがないバイクと比較すると、その差は歴然だということは書いておこうと思います。
SILQUEがディスクロードだったらフロントホイールを入れ替えてIso Speedのありなしだけの違いを確認できるんですけど、残念ながら……。
通勤や通学にDOMANEを使う人がどれだけいるのかわかりませんが、泥除けをつけておく方が利便性が上がります。
「そんなの必要ない」と思う人はつけなければいいだけの話で、「つけられる」事が重要なのです。
サドルのヤグラ部分に突き刺す、あるいはシートポストにバンド留めする系の簡易型泥除けがありますが、あれは基本的にリア用。フロントからの水しぶきはダウンチューブで左右に別れてライダーに掛ります。
「雨の日は乗らない」と言っても、走っている途中で雨になっちゃうこともあるでしょうし、行きはOKで帰りは雨、でも小雨程度だから走って帰っちゃおうか、なんてこともあるでしょう。
つまり毎日の通勤似用する場合は雨の中を走るシチュエーションはゼロではないのです。
だったら泥除けがあったほうが快適だしバイクも人も汚れが軽減されてハッピーじゃないでしょうか。
もちろん泊りがけのツーリングなどにも効果ありです。
泥除けがありがたいな、と思うのは寒い時期でしょう。
「泥除けなんてかっこ悪くて絶対嫌」と言う人はともかく、快適に走る為の一つの選択肢があるというのはデメリットであるわけがありません。
と言う感じで、DOMANE系(SILQUEなどもそう)は以前からちゃんとした前後泥除けが装着できるように、取り付け用のダボ穴がフレームに設けられています。BONTRAGERから対応泥除けがでています。
「DOMANE買ったら、泊りがけのツーリングとかもやりたいな。そうだ、装備を工夫したらキャンプとかもできるかも。キャンプ場とかは距離は短くても未舗装路で泥道とかあるかもしれないし、泥除けも考えてもいいかも」
などと考える時間が楽しいんですよ。
そんな「楽しい成分」がちょっぴり多いのが、DOMANEのいいところではないでしょうか。
つづく。