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☆Living in Eorzea ~初心者に捧げるヒーラー視点からのFF XIV~【X:はじめての「エスナ」】

「ヒーラーはいろいろ優遇されるし仕事も楽。ダンジョンではむしろヒマ」

そう考えていた頃が私にもありました(遠い目)。

「ずっとこんな幸せな(ダンジョン)生活が続くといいな」
そんな浮ついたことを考えていたこともありました(涙目)。

あ、タイトルをマイナーチェンジしました。

◎やってきました最初の試練

・開幕プロテス
・あとはひたすらケアルだけ

コントローラーのボタンをたった2つしか使わない。
そのうち一つは最初だけ。
こんな楽な仕事はないよね~。
初めてダンジョンに挑む前にあれこれ考えてビビっていたあの頃の初々しい私はもういません。

「天然要害サスタシャ浸食洞」
「地下霊殿タムタラの墓所」
「封鎖坑道 カッパーベル銅山」

この3つのダンジョンを立て続けにクリアし(クリアしてもらい)、その後は「コンテンツルーレット:レベリング」というコンテンツでこれらのうちどれか一つを毎晩のように遊んでいた私は、たぶん調子に乗っていたのだと思います。

ほんの序盤のダンジョンをたかが3つほど踏破しただけで、FF14のダンジョンは全て同じような感じでクリアできるものだとぼんやり思っていたのかもしれません。
その時の私はまだ知らなかったのです。
それら3つのダンジョンは「初心者用のチュートリアル」に過ぎないということを。

メインクエストをちょっとずつ進めていた私は、4つ目のダンジョンに挑むことになりました。
「楽勝だぜ」
何の根拠もなくそんな事を考えた私ですが、念のために予習をすることにしました。
そして理解しました。
「ついにその時がやってきた」事を。

◎「その時」とは

1.挨拶→開幕プロテス
2.あとケアル
3.終了

そんなヒーラーのイージーダンジョン生活(?)の終わりを告げる新たなダンジョン、それが「監獄廃墟トトラクの千獄」
という第4のダンジョンです。

「くっ」
予習の為に攻略サイトをチェックしていた私は唇を噛みました。
「ここはヤバい」

「もうメインクエストはやめて、あとは釣りでもしながら隠居したほうがいいんじゃないかな」
そんな事まで考えました。
だってダンジョンでは「ケアル」だけしていたかったから……。

そうなんです。
ヒーラー向けのチュートリアルはついに次の段階に入ったのです。
次のダンジョンで、ヒーラーは「ケアル」以外の魔法を使わねばならないシチュエーションを突きつけられることになるのです。

◎状態異常を解除せよ

「今すぐにだ!」

これがヒーラーに対する次のチュートリアルの主旨となります。

くっ。
エラそうな事を書いてますが、実のところHPの回復だけでもいっぱいいっぱいなのに、そこへもってきて「毒」とかの「状態異常(FF14では「デバフ」というそうです)」を即座に治さないといけないらしいのです。
「それってヒーラーがやらなきゃダメ? DPSとか二人いるじゃん……」
そう思って調べてみたんですが……。
……ダメみたいです。
いくら探してもヒーラー以外がそれをやっているなんて情報はありませんでした。
どうやらヒーラーにしかできないようです。
いや、厳密にはそんなはずはないのです。
FF14ではいろんな「クスリ」があります。報酬でもらえたり店で売ってたり、入手は容易です。
金さえあればいくらでも買えるようになっているのです。

つまり!
「毒」状態になったら「毒消し」のクスリを自分で飲めばいいだけの話じゃないですか。
わざわざ私が毒を消して回る必要なくない?

まあ、そんな事を言い出すとHPを回復させるクスリとかありますから、そもそも私(ヒーラー)なんて必要ない、なんて話になるわけですけどね。
そんなの現実的ではないってことくらい、いくら私がヘボでも理解していますって。

では、クスリを使うことがなぜ現実ではないのか?
解説しますと、カネの問題ではなく、時間の問題だからです。
いや、ご想像いただいた「時間の問題」ではなくてクスリなどを「使う」場合、それなりの時間がかかっちゃうということなんです。
まあ、魔法が発動するのに詠唱時間がかかるのと同じ考えです。
つまりDPSやタンクはその間クスリを飲むという行為以外のことができない状態にさらされるわけです。
DPSは攻撃の手を止め、タンクは敵を引きつけるアクションをやめるわけですね。
戦いの手を止めないようにするには外部から治すしかありません。
それこそがヒーラーの役目、というか存在意義なのですから。

「ヒーラーってめんどくさいな」
そう思った瞬間でございました。そして、
「これはもう黒魔道士に転職するかな」
そう思った瞬間でございました。

何にしろ「白魔道士って美味しいな」と思っていた幸せな時間は消え去ったのでした。

◎その魔法はエスナ

新たに使うことを義務付けられた状態異常解除魔法の名前は「エスナ」。
今まで使ったこともない魔法です。
そもそも私、そんな魔法を習得してたっけ?
という認識ですからね。

FF14って、レベルが上って使える魔法やアクションが増えると、自動的にゲームコントローラーを使うクロスホットバー(XHB)にそのアクションのアイコンが現れて使えるようになるのです。
そこに「エスナ」なる魔法が現れていないということは、私が知るよしもないことです。

というわけでメニューから白魔道士が使えるアクションの一覧を出してチェックしてみると……なるほど、確かにありました。
しかもレベル20の時に習得しているらしいじゃないですか!

Copyright (C) 2010 – 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

というか、他にも見知らぬアイコンが……。
いつの間にか私が使うことができるアクション(魔法など)はとんでもない数になっておりました。
さすがレベル55。^^;

これはどうやら……使うしかないようです。

Copyright (C) 2010 – 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

ここでXHBからエスナを使えるようにする……つまりボタンのカスタマイズという、これまためんどくさい作業が発生します。
エスナをケアル同様、つまりボタン一発ですぐに使えるようにしなければならないわけです。
そんなわけで私はXHBにエスナの登録をしながら、実のところ冷や汗をかいていました。

予習せずに勢いで第4のダンジョン、「監獄廃墟トトラクの千獄」に突っ込んでいたら一体どうなったのか……。
エスナを使わず、ただケアルをしているヒーラーの私に対し、「毒」状態のタンクさんは遠慮がちにこう言ってくるでしょう。
「エスナよろw」
しかし、可愛そうなタンクさんは無視されます。
だって私はそれが自分に向けられた言葉だとは思わないからです。
「タンクさんがDPSになにか要求している」くらいに思うだけ。
そもそも主語がないですからね、FF14のチャットって。
もとよりバトル中のパーティ会話で主語、述語、目的語を漏らさず、正しい文法を使ったどこに出しても恥ずかしくないようなきちんとした文章を書け、なんていう方がムリってもんなんですが。

なので客観的に見るとタンクに指摘されてるのに無言を貫くヒーラーの図、となります。
(返事は無いけど伝わったはず)
オプティミストのタンクさんはそのように理解して次のバトルに入ります。
だがしかし。当然ですがヒーラー(私)からはエスナは来ません。

その戦いが一段落ついた時点でタンクさんがまたパーティチャットでエスナを要求してきます。
もちろんクレバーなタンクさんは既に学習しているので、今度は確実に私に伝えてきます。
「ヒーラーさん」
まずは呼びかけ。
確実ですね。
そして呼びかけられた私は、礼儀を知る人間ですから当然ちゃんとそれに答えます。
「はい」
タンクさんは私から返事があったので安心します。なぜならとりあえずコミュニケーションができる相手であることが判明したからです。
そしてオプティミストですから(なんだ、良かった。やっぱりさっきは気づいてなかったのか)なんて事も思いながら、極めて当たり前の要求、いやお願いをしてくるのです。
「次からエスナお願いしますね」
これはもう通じました。
今度は確実に通じました。
ドキドキしながらタンクとヒーラーのやり取りを見守っていたDPSさん二人はホッとため息を付き、私といえばさっきの「エスナ」という言葉がヒーラー、つまり自分に向けられたものだったのだということを理解しました。
素晴らしいぞ、タンクさん。
しかし……。
次の瞬間、可愛そうなタンクさんは絶望を噛みしめることになるのです。
「エスナってなんですか?」
動きが止まる、いや凍りつくタンクさん。
ため息をついてやや弛緩していたDPSの二人はもう、なんというか……絶句するしかありませんでした。
そしてパーティを包む静寂……。

おそらくタンクさんはその間、フリーカンパニーの仲間に向かって、こんな感じのチャットを流しているに違いありません。

タンクさん:「レベルレ(注:コンテンツルーレット:レベリングの略語)のトトラクなんだけど、ヒーラーがケアルしかしないから「エスナくれ」って言ったら『エスナってなに』って言われた。念のためにチェックしたら、そいつレベル55なんだけど。これってわざとだよな? オレ、なにか悪いことしたかなあ?」
CFメンバー:「お前、態度がデカかったんじゃね? ひょっとしてヒーラー様にタメ口とか?」
タンクさん:「あー、確かにタメ口だったわ」
CFメンバー:「それだ! ヒーラー様にタメ口とかマジないわーw やばいぞ、土下座して謝れ、今すぐにだ!」
タンクさん:「オレのせいかよ!」
CFメンバー:「もはや誰が悪いとかそんな事を考えている問題じゃない。お前が土下座して敬語で頼まないと、次はケアルも来なくなると見た。だってそいつは『ヒーラー様』なんだから」
タンクさん:「マジかよ! これが噂の『ヒーラー様』ってやつか!www

ううううう。
沈黙の裏でそんな会話が繰り広げられているとはつゆ知らず、コントローラーを握ってぼーっと画面を見つめているリアル私の図が目に浮かびまくります。

やばい。
もう少しでどこかのフリーカンパニーの人たちの間で「やばいヒーラー」いや『ヒーラー様』としてお茶の間の話題……じゃなくてブラックリストに載るところでした。
予習してよかったー!\(^o^)/

そして私は誓ったのです。
この先のダンジョンで「スタン」を全く使わないDPSさんにタンクさんが「スタンよろ」と言った時、そのDPSさんが「スタンってなんですか?」と問いかけても、決してそのDPSさんをバカにしたりしないぞ、と。
リアルでは画面を見ながら「わっはっは」と声に出して笑うかも、ですけど、それくらいはまあ許してもらいましょう。

◎監獄廃墟トトラクの千獄

そして意を決して突入した第4のダンジョン、その名も「監獄廃墟トトラクの千獄」
クリアしました。
特に問題もなく、危なげなく。
これはひとえにヒーラーの私がエスナを頑張った……からではなく、私以外の3人のパーティメンバーのスキルが高かったからでしょう。
私以外、全員の動きにムダがなかったところからも初見の私以外は皆経験者、それもけっこうなベテランだったようです。
タンクさんは装備もしっかりしているのか攻撃に対してHPが減る量が少なくて、ヒーラーが慌ててケアルを連発したりするようなシチュエーションはありませんでした。そしてそもそもタンク以外にケアルをする必要がなかったので、私は心に余裕を持ってエスナを配る作業ができました。
速くもなく的確でもなかったかもしれませんが、パニックになって慌ててターゲットミスや操作ミスをしたり、あげくXHBのセットをロストしてアレコレしているうちに誰かのHPがゼロになって……ということはありませんでした。

なんというか、こういうのはめぐり合わせというか運もありますね。
そしてこの手のダンジョンは一度経験すると次は気持ちに余裕が出ます。なので私に関しては二度目は一度目より良くなっているはずです。

というか、これで毎日回す「コンテンツルーレット」にトトラクのダンジョンも加わってしまったわけで、嫌でも繰り返し挑戦することになるのでしょう。

「監獄廃墟トトラクの千獄」をやり終えたことで、やっぱり序盤のダンジョンはチュートリアルなのだな、という思いを強くしました。
最初の3つは立て続けに挑戦することになるので、これはまずダンジョンになれる事が目的のチュートリアル。
敵のモンスターをただ攻撃して倒すだけではなく、別の方法やギミックの操作などを覚える為のチュートリアルでもあるようです。

間に挟まれるイフリートはダンジョンではありませんが、あれはいろんな範囲攻撃系を体験するチュートリアル。
それから倒すべきは本体以外にもあり、それには優先順位があるなどなど。

そして慣れてきたところでステップアップするのが「監獄廃墟トトラクの千獄」という「深刻な状態異常」を体験するダンジョン。
よくできている、というべきなのでしょうかね。

ただし。
実際にエスナを使って状態異常解除をしていて思ったことがあります。
「実はこのダンジョンって、別にエスナは必要ないんじゃ?」

今回、緊張しつつも他のプレイヤーが極めて安定していた事もあって、私もある程度観察する余裕がありました。
「毒」状態で、どれくらいHPが減っていくのかを、です。

で、「ケアルだけでも十分」という結論に達しました。
確かに減ります。
減りますが、ケアルの回数を増やせば十分間に合いそうです。
消費するMPが多くて効率は悪いものの、回復量がケアルより多い「ケアルラ」という魔法もあります。
そもそもヒーラーのMPなんて枯渇するどころかあまりまくりなんですから。
もちろんその分攻撃する回数は減りますが、そもそもヒーラーは回復役ですから、下手な攻撃魔法のエフェクトでみなさんの視界を妨げるより、しっかりメンバーのHP管理をするほうがいいはず。

ただし!
それはこのチュートリアルダンジョンに限っての話でしょう。
さらにいえば、安定したメンバーであれば、という但し書きも必要かもしれません。
ここレベルならまだケアルだけでもオッケー。
エスナをXHBのボタンに登録していないヒーラーでも、慌てず騒がずきちんとケアルをかけていれば十分回復は間に合います。

でも、おそらくこの先どんどん厳しくなっていくのでしょう。
なのでこのダンジョンは「エスナ入門編」というべきもののような気がします。

「絶対必要ではないけど、この先はどんどん重要なスキルになってくるんだから、とりあえずここで使い方を練習しとけ」的なダンジョンなのでしょう。

つまり……おそらく次のダンジョンでは難易度が上がるというわけですね……。
まあ、それもまた楽しいかな。(^o^)

なお、扉の戦闘シーン? はトトラクではありません(ダンジョン攻略中にスクリーンショットを撮る余裕は私にはまだない)。

N.A.

記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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