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フェイジョアの持つ「艶めかしさ」は一部の大根に見られるような、あの視覚的、すなわち即物的な艶めかしさなどではなく、もっとこう、なんというか想像力をたくましくさせてくれるというか、人によってぜんぜん艶かしくないと言うか、そんなちょっとむずかしい感じのもの。
理由は例によってWikipediaにかかれています。
フトモモ科の常緑低木。果物として食用に栽培される他、庭木や生垣用としても評価が高い。ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部原産。
ね、艶めかしいでしょ?
何がって、「フトモモ」ですよ、フトモモ。
フトモモと聞いて艶めかしいなと思わない人なんているだろうか? いや、いない。
的な流れで艶めかしいんじゃないですか。
今回も例によってご近所にいくつかある産直系食品店のひとつで発見。確保したものです。
なんというか、まったくもって未知の名前。
青くて硬いビワか、あるいは薔薇の実的な? みたいなイメージを持ったんですが、薔薇の実は当然として、枇杷もバラ科。フェイジョアとはかなり他人の関係です。
まあ、指で軽く推しても固いので枇杷じゃないでしょ、というのはわかります。
じゃあどうやって食べたらいいのかな、と思って調べると、タイトルの通り買ったすぐでは食べられないもよう。
つまり追熟が必要だということでした。
食べ方はそう言う感じです。
もちろんジャムやゼリーなどに加工してもオッケー。
かりん的な感じで果実酒にするのもありだそうで。
乾燥させてお茶している地域もあるそうです。
個人的にはジャムと果実酒に興味があるのですが、今回は1パック4個だけだったので生食で様子を? みることにしました。
一週間ではまだまだ固く、香りもあまり立たなかったので更に放置(室温)。
その後存在をうっかり忘れており、気づいたのが二週間目でした。
さすがにそろそろいいでしょう、ということでいよいよ実食です。
ゼリー状に柔らかい部分が中心に、外側が固めの果肉になっています。
この断面、なんというか瓜? ヘチマ?
というか、日本の家紋の中でも超多い五大紋のひとつ、「木瓜紋」ににてますな。
そのうち5室のものはまさにアレですな、「天下布武」の人の家紋でも一番有名なヤツ。
※天下布武の人は実は家紋を星の数ほど持っている。天皇家のあの「十六葉菊」も実は織田家の家紋の一つですしね。
そんな「織田木瓜」的なフェイジョアですが、お味は……。
まずは香り。
購入直後にはしなかった香りが漂い始めております。
パイナップルとバナナを足して似で割ったような味という説明書きがありますが、なんというか言い得て妙と言うか、「南方系果実」の一味(仲間)だな、という感じの香りです。
好んで嗅ぎたいとは思いませんが、嫌な匂いではあありません。
触感は木瓜紋的な部分はまさにゼリーというか熟し柿的柔らかさで、周りはなんというか……梨のあのつぶつぶした部分を固くしたような感触といえばいいでしょうか。
「美味しいか?」
そう問われたなら、私は「まずくはない」と答えるでしょう。
「いや、美味しいかどうかを聞いてるんだけど」
と、しつこく問われたら「おいしくはないなあ」と答えることでしょう。
あじはまあ、そんな感じ。
生食にかんしてはもういいかな。つまり二度目はないかな、という感じ。
ジャムと果実酒には興味があるのですが、費用対効果や入手性などを考え合わせると「わざわざ作る必要もない」というのが正直な感想でございます。
そう「わざわざ食べたいとは思わない」味、それがフェイジョアの正体。
ポポーはまだ伸びる余地があるきがしますが、フェイジョアはムリなんじゃないかなあ。
以上、個人の感想でした。