「ついで」の本体の方、結構良さげな予備のフロントライトを購入した記事はこちらです。
遡ればハイスクール時代から教科書やノートとともに私の鞄の中に必ずあったものの一つが懐中電灯。
もちろん部活で遅くなっての帰り道、街灯もない田舎道の足元を照らすため、ではありません。
いわゆるサバイバルグッズとしての準備品」なので滅多に出番はなかったのですが、私は懐中電灯を常時手元に置いておくことは「現代社会に生きる大人のたしなみ」だという信念を持っておりました故。
ちなみに私はブームになったあの「サバイバル」はまったく読んでおりません。単なるアウトドア趣味があっただけです。念のため。
今ではスマートフォンが普及しているので、簡易な懐中電灯としてはそれで充分でしょうし、敢えて単機能の懐中電灯を持ち歩く必要性は薄れているといえますし、私自身もそう思っております。
スマートフォンに積極的に懐中電灯としての役割を持たせようと啓蒙活動を行ったのはスノッブなAppleではなく、当時は駆け出しとも言えるandroid陣営のHTCでした。
初期画面のメインウィジェットには必ずLEDを利用した懐中電灯ボタンが存在していましたっけ。
一言では言いにくいのですが、例えるなら時計でしょうか。
同じくスマートフォンがあれば多機能な時計を持っているようなものなのに、敢えて腕時計、人によっては精度が前時代的とも言える機械式ムーブメントもの、あまつさえ場合によっては何の機能もないただの二針式な超シンプルなものだったりしますよね。
単機能の懐中電灯、いやミニライトは私にとってはそんな存在に近いものなのです。
両者が決定的に違うのは常時身に着けておけば時刻が確認できてなんだかんだで便利な実用品である腕時計と違い、滅多に見られる事がなく日常的な実用品ではない事。
加えてある種の装飾品として認知されている腕時計と違い、そんな付加価値はまずありません。
自己満足という部分では似通ってますが。
要するに好きなんですよ、ミニライト。
Google Mapがどんだけ多機能で便利だと言っても紙の地図や地図帳は別腹。
そんな感じなんです。
ただそれだけ。
転機というよりこれがきっかけですね。
それまではナショナルの(パナソニックではない)もはや型番も覚えていない(そもそも知らないけど)ブリキ胴の単2電池を使った豆電球式懐中電灯を持ち歩いていたので、小型といっても結構嵩張るものでした。
そんな折、なんか雑誌に載っていた超クール(とその時は思った)な小型懐中電灯に釘付になった私は、海外通販でゲットいたしました、ミニマグライト。
ガラスカバーがついているヘッド部分を外してそれを台にして立てるとローソク的に使える! などと割というどうでもいい機能(そして多分使わない機能)にワクワクしたり、部屋の電気を消してムダに当たりを照らしまわったり、夜の散歩に出向いたり、と無理やり使って楽しんでいましたっけ。
日本でも手軽に買えるようになり、カラーバリエーションなども豊富になったりして複数所持していましたっけ。
通勤鞄用、机の引き出し用(停電時の非常用)、旅行鞄用、キャンプ用、海外旅行用、電池が切れていた時にすぐ使える用などなど、基本一本、予備一本程度でいいのに……。
ミニマグライトは単3電池仕様でしたが、単4電池仕様のものも発売されたりして、もちろん買ったりして……。
そんな楽しいミニライト・ライフを満喫していた私でございました。
LEDが普及し始めると、ハンディライト市場(?)が活況を呈し始めました。
というか、ハンディライト市場などというものはLEDとともに発生したのかもしれません。
いや、むしろLEDの普及が真の意味での「ミニライトの夜明け」だったのでしょう。
小型軽量ですし、電池交換式ではなく充電式のものも出回り、ロードレーサーのフロントライトなどにもピッタリ……ということで今やハンディライト、ミニライトはまさに百花繚乱。選り取り見取り。
あ、もちろん本家? ミニマグライトもLED化を終えています。
ということで、ミニマグライト・ラブだった私もLEDミニライトやハンディライト・コレクターと化していったわけです。
まあ、コレクターと言っても真剣な人からみたらハナにもかけてもらえない程度ですし、そもそもコレクションしてませんから。私の場合、気に入らないとすぐに手放してますし、引っ越しの時に大掃除しましたし、今手元にあるのは多分10個以下でしょう(実は把握していない)。
今まで使っていた「通勤カバンミニライト」は、マグライトのソリテール LEDというもの。
ちっちゃいです。
実際に使うことはほとんどないのですが、たまに取り出して電池を入れ替えたりする時に点けてチェックしているのですが、フルパワーでもやや暗い。あとマグライトの個性ではあるんですが、デザインがシュッとしすぎていてなんというか無印良品感があるというか。
もちろんそれこそがマグライトの美点なんですが、電球からLEDに変わってもデザインが全く(ほとんど)変わらなかった事もあり、ちょっと飽きてきたというか、反動で無骨系デザインにハマっていた事もあってもう少し塊感というかガジェット感というか、なんといいますかこう、グッとくるものが欲しいと思いつつも電池を入れ替えて鞄に戻していたのでした。
で、ロードレーサー用のフロントライトにLUMINTOPのC01を見つけてポチろうとしたら「こんなのもあるよ」と追加リコメンドされたのが、同じ、LUMINTOPのTool AA 2.0というLEDミニライトでした。決めては「タイムセールで割引」だったこと。(^_^;)
いや、タイムセールはまあ背中押しになったとはいえ、このTool AA 2.0というミニライトは私がずっと漠然と考えていた「通勤カバン用のちっちゃい懐中電灯」の理想形に近いんですよ。
◎私的「通勤鞄用LEDミニライト十箇条(今作った)」
1.LEDライトであること
2.小型であること
3.単三電池一本仕様であること
4.ガジェット感(意味不明)があること
5.ポケットクリップがあること
6.光量調整が可能なこと
7.点滅モードがあること
8.安い事
9.できるだけ明るいこと
10.防水仕様であること
LUMINTOP Tool AA 2.0はほぼドンピシャじゃないでしょうか?
○単3一本仕様がいい
LEDライトであること、小型であることはまあ当然として、「ガジェット感」については好み。
ただしデザイン以外の外観、つまり「仕上げや作り込み」についてはどう見ても◎だと思います。
それとは別に「単三電池一本でかっこいいやつ」はマストだと思っていました。
Tool AA 2.0はその名称通りAA、つまり単三電池仕様だということです。
単4電池一本の方が当然小型化できるんですが、経験上、あまりに小さいミニライトは使いにくいと思っています。というか可搬性は抜群ですが、別にそこまで小さい必要はないという感じ。
AA、つまり単3の方がAAA、すなわち単4より電池容量が大きいので長持ちですし、実際問題として明るいモデルになります。
もちろんAA×2の方が光量は大きく、同じ光量なら長持ちになるわけですが、小型化とのバランスと好みの問題として単3一本というのが個人的にウェルバランスなのです。
○ポケットクリップ
これは機能に関する好みなので。
私はペンライトやミニライトはこういう引掛け機能がある方がベターだと考える派です。
例えばキャンプなどではツバのある帽子(ベースボールキャップなどのツバが硬いやつね)のツバ部分に引っ掛けておけばいわゆるヘッドランプの代わりになって両手を空けておけます。
というか、無いよりあったほうが絶対にいいというお話です。利用範囲が多少広がることは百害あって一利なし……じゃなくてその反対ですから。値段なんてあってもなくても変わりませんからね。
そもそもこの手のライトのクリップはつけ外しが可能。なので嫌いな人は使わなければいいだけですしね。
○光量調節と点滅モード
ミニマグライトは電球時代から光量調節が可能でしたし、なんというかもう当たり前の機能であろうと思います。
LED時代になってからは無段階の光量調整ではなくデジタルに切り替えるタイプになりましたが、個人的にはそちらのほうがウェルカムです。簡単ですから。
光量調整については必要充分な光量で長時間使えるほうがいい、という意味合いですので強弱二段階より3段階くらいあると便利です。
ここでもTool AA 2.0はムダに4段階の切り替えが出来ますので合格なのです。
点滅モードは通常であれば不要なものですが、これがあるとロードレーサー用の予備フロントライトとして利用可能です。ロングライド時にサドルバッグなどに忍ばせておけばメインライトのバッテリ切れにも対処できますし、ペース的に日没後にも走る必要があると判断した際に日中はミニライトを使ってメインを温存しておく、という利用方法も考えられます。そうなると通勤鞄で惰眠を貪っているだけのライトではなくなりますので願ったり叶ったりというものでしょう。
その点Tool AA 2.0はストロボ(点滅)モードに切替可能。自転車用のフロントライト(デイライト)として活躍してくれるに違いありません。
……まあ、日没後に走るようなロングライドをやるのかっていう……のはまた別の話ってことで。
○CREE社製LEDを使用
Tool AA 2.0はCREE社製であることを謳っています(私が買ったVersion。同一商品名で日亜製LEDVersionも有り舛)。
CREE社のLEDを使っていたら明るいのか? というとそれはそれ、これはこれです、無論。
まあ、これはブランド信仰的な面は否定できませんが、何も表記されていないより安心感があるのは確かでしょう。
要するに「きちんとした明るさを期待できる」という程度でもいいと思います。
そして問題のカタログデータですが、これがなんと650ルーメン。
「え、単3一本で??」
そう思いますよね? 私はそう思いました。
で、残念ながらそうではありませんでした。
いえ、間違い表記ではないんです。「単三電池」一本ではムリ。650ルーメンは14500電池一本を使った場合です。
要するにこのミニライトは単三電池以外にも14500電池が使えるということですね。
※14500電池とは、(ほぼ)単三電池と同じ形をしたリチウム(イオン)電池の事。形は同じですが単三電池とは電圧などがかなり違うため似て非なるものです。
では私が想定ている単三電池、いやエネループだとどうなるのか?
LEDライトの中にはたまにエネループのような単三電池より電圧が低い二次電池が使えないものがありますが、Tool AA 2.0にはなんと「エネループを使った時」のデータが開示されています。というかカタログデータとして乗ってます。
270ルーメン。
当然ながら650ルーメンには及びませんが、単3一本で最大270ルーメンっていうのはなんというか充分です。充分すぎ。だってCATEYEのVOLT200より明るいんですよ?(カタログデータ、しかもルーメンですが)
マグライトのソリテールなんていう電球式ミニライトを使っていた昔を思えばこれはもう真昼の明るさと言っても過言ではないでしょう(いや、さすがに過言でしょう)。
更に言えば、14500電池を使えば、650ルーメンですから、あのVOLT800に肉薄する性能になる、と。
この大きさ(小ささ)で。
まあ、バッテリーライフが全然違うんですが。
○安くて防水
価格は重要ですよね。
私の理想をほぼ体現しているにもかかわらず、2000円程度で購入できます。
はっきり言って「いい時代」だと思いますよ、いやマジで。
防水は、もはやこの手のミニライトでは常識でしょう。ミニマグライトがお手本なのですからね。
基本的にはOリングを使ってシーリングしてあるだけなので工作精度がモノを言うわけですが、コイツはその点不安が全くないい仕上がりだと思います。
◎付属のデフューザーがすごくいい
全くノーマークだったのですが、届いた箱に入っていた付属品のうち、このデフューザーが思いの外スグレモノではないかと考えています。
これはヘッドにかぶせて光量を大幅に遮る的なものですが、要するに机の上をほんのり照らす的なムダな光を周りに出さないという用途にもってこいの小物です。
混んだテントサイトに限らず、光に対して周りに気を遣うシーンがある場合に便利に使えるライトになるのではないでしょうか。心憎いのはこのデフューザー、蓄光式なんですよ。なのでライトを消しても少しの間は緑色に光ってくれます。
◎まとめ
そして最後。
「5年保証」
すごくね?
そういうわけで個人的に超おすすめ。
とても気に入ってますし、もちろん今の私の通勤鞄のミニライトの座はコイツのものです。
なのでこういうのを一つ欲しいなって思っていた人は騙されたと思って買っておいても損はしないと思いますよ、いやホンマ。
あと、うさぎのマークが可愛いぞ。^_^