当然の流れとしてXS Max用にも手帳型ケースを買うつもりでした。
なので。
「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」の中から適当なものを見繕う予定でした。
ただし、マテリアルは皮限定で。
革の質とかどうでもいいんです。皮であれば。
最近は合皮もとても良くなっているんですが、合皮はどうしても使い込んできた時のあの偽物感漂うみすぼらしさが嫌なので、皮に拘泥しております。
浅学にして全くもって知らなかったんですが、Appleにも純正のiPhone用手帳型ケースがあるんですね。
ジョブズが生きていたら許されない冒涜? 何じゃないかとちょっとだけ思いましたけど、なんでもXの時から? すでに存在しているのだとか。
(iPhone Xには)興味なかったから知らんかったわー。
そういうわけでXS Max用にも既に用意されておりました。
「純正」という言葉に弱い私に対して「裏側にはリンゴマークのエンボス加工もしてありますよ」という追い打ちの言葉が決め手にになり、あまり内容も確認せずに「じゃあ、それも一緒に」ということでフラフラと購入してしまったのでした。
フラフラしていてもカラバリがある場合、色はどうでもいいというわけにはいきません。
買ったのはフォレストグリーンとかいうふざけた(別にふざけてないとは思いますけどね)ネーミングの緑です。
我ながら妙な組み合わせではありますが、XS Maxがどの色だろうが、ケースに入れちゃったら、正面から見えるのは画面だけ。そしてノーマリーブラックのOLEDだから、スリープ状態だとただの真っ黒なスマートフォンにしか見えませんし、本体カラーのマッチングなんて実際問題としてはどうでもいいんです(投げやり)。
ちなみにそのレザーフォリオが16000円もするという事実を知ったのはイザ支払いという段になってのことでした(正確には15984円)。
さすが16000円もするケース。パッケージもしっかりした箱で、なんというか高級感というか高額感が漂います。
「皮は薄くて手触りもよく上品な作りで、縫製もしっかりしています」という話でした。
暗に「Amazonで安く売ってる得体の知れない革ケースとか買おうと思ってるでしょ? でもそんなのとはわけが違うんですよ」と言われているようで思わず「すみません、まさにソレを使うつもりでした」と頭を下げるところでした。
とまあ、想定外の出費となった純正のレザーケースとイザご対面……した私の第一印象は……。
「なんか安っぽくない?」
でございました。
つまり第一印象は「失敗した」というかなりネガティブなものでした。
スムーズ仕上げのレザーってパッと見だとエンボス加工したものに比べて高級感がないように見えますね。
でも本当にいいレザーは手に取るとそれなりに良さがわかるもの。
クルマに例えるなら、レザー巻のステアリング。
レザーであればそれで良し、みたいな感じで革巻きステアリングが装備されたドイツ車を乗り継いできた私が「ああ、同じ革巻きステアリングでも全く別物なんだな」という事を理解したのは、ランドローバーのレンジローバー・EVOQUE Coupe Dynamaicという小型のSUVに乗り換えた時です。
同じ革巻きステアリングなのですが、ドイツ系のクルマに装着されているものと触感が全く違うんです。
ええ、もちろんEVOQUEのステアリングの方が数段上等な手触りに感じました。
実際には何がどう違うのかを的確に文字で表現できるほどのスキルを持ち合わせていないのが歯がゆいですが、サラっとスムーズなのにしっとりしているというか、そんな感じです。
例えるならスーパーで買った4980円の化繊ジャケットと、老舗のデパートでオーダーしたキュプラの総裏のカシミヤ100%の背広とを比較した感じといいましょうか。
パット見にはわかりませんが、着ている本人にとっては大違い。特に袖を通した時に感じるあのどっしりしているのに軽やかな、爽快なのに濃厚な、なんとも言いようのない充足したフィーリングは他人が外から見ても理解できません。
そういう感じ?
という前振りというか経験があったので、レザーフォリオもそっちの感じなんだろうな、と思って触ってみたのですが……。
うーん……普通?
すみません、私にはこの純正のレザーフォリオの皮の質の良さがわかりませんでした。
縫製も、「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」と比べて特段秀でているようには思えません。というか、「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」のクオリティを舐めてはいけません。
「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」と比べると、確かに薄いです。
この薄さが高級なのでしょうか。芯材として使っているボール紙の質が違うのでしょうか。というか、レザーフォリオって芯材使ってないのかも。
で、むしろこの「自慢の薄さ」が高級感を覚えない原因なのかもしれません。
そんな感じで、あんまり高級なものを知らない私には「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」との決定的な差は感じませんでした。
本体をホールドするプラスチック部分の仕上げがレザーフォリオはとても丁寧なところが違いといえるでしょうか。本体背面と触れるところは起毛処理がされていますしね。もっとも「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」でも起毛処理とかされているものもありますけど。
そういうわけで、第一印象としては、個人的には買い物に失敗したと感じました。
そもそも箱から出した実物の色が私が思っていたものと違っていたことが印象を悪くしたのかもしれません。
これだったら黒にしとくんだったぜ、みたいな?
まあ、そんなの完全に個人の好みの問題ですから参考にはなりませんが。
このレザーフォリをを装着すると、蓋の開閉で本体のスリープのon/offが自動です。
いや、これは便利。
iPhoneっていつの間にかiPadのように使えるようになってたんですね。
何しろ私のラストiPhoneは6 Plusですからね。色々変わっているのでしょう。
1.レザーフォリオの蓋を開ける
2.瞬時に顔認識でロックが解除される
3.スワイプして使用開始
という、ほぼ一瞬で臨戦態勢? に入れるこの組み合わせは思っていた以上に快適です。
おそらく「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」でもこの開閉ロジックに対応できるものがあるでしょうけど、「失敗したなあ」という私がレザーフォリオに持っていたネガティブな第一印象はこれで少し和らぎました。
ただし。
マグネットがあっても、本体と「蓋」部分、つまりフラップは密着しません。留め具などもないのでけっこう「プラプラ」する感じがちょっとイケてないかも。
かもしれません。
ぱっと見、ちょっと安っぽく見えたレザーフォリオですが、数日使い込むと手触りのスムーズさが心地よくなってきました。皮に対する感覚がポジティブになってきたのです。
手触りが良いと思えるのは仕上げ、つまりなめし材など「ちゃんとした」ものを使っているのかもしれませんね。よくわかりませんけど。
また、細部をチェックしていくと「なるほど」と思える部分もあります。
この場合の「なるほど」というのは「ある程度コストはかけているな」という意味ですが……。
「Amazonで売っている得体の知れないメーカーのスマートフォンケース」を何度も引き合いに出して恐縮ですが、それら多くのものは、本体をパカっとホールドするプラケース部分の作りが値段なりの割り切り型になっているものが多いです。
具体的にはサイドのスイッチ部分の処理。
多くは切り欠きを作っています。つまり本体側のボタンにアクセスするためです。
それはそれで見識によって導き出されたシンプルで最大の効果を得られる手段の一つと言えると思います。
レザーフォリオの場合は、ケース側にスイッチ(しかもスイッチ自体は金属)を設け、本体のリアルスイッチを押す作りになっています。
つまりプラスチックカバーは本体を拡張させるという考え方に基づいていると考えられます。
もっともミュートボタンはレバー式なのでさすがに切り欠き方式ですが。
我々ユーザー側としては結果がすべて、つまり使ってみて使いやすいかどうかだけが評価軸でしょう。
その点、このレザーフォリオは◎です。
Applepayなどで頻繁にサイドボタンをダブルプッシュする人は特に、レザーフォリオのような拡張方式の方がじわじわとその良さを感じるのではないでしょうか。
という感じで、レザーフォリオの「作りの良さ」を「じわじわ」と実感し始めているところです。
◎醜いiPhone XS Maxの醜い「あの部分」を隠せる
「薄い薄い」と、髪の毛を気にしている人の前では口にしにくいワードを宣伝文句にしている(しているのか?)レザーフォリオですが、薄くてもそれなりの分厚さはありますから、ご覧のようにカメラの出っ張り部分は吸収してくれます。
ここ、本体を薄くすればするほど出っ張ってきて醜いですよね。
裸で使っていると、デスクに平置きしたりすると収まりが悪いというか、なんかかっこ悪いというか、個人的には大嫌いです。
個人的には「ツライチに収まらないようなカメラなど搭載するな!」と言いたいところ。
でもケースをつければ目立たない。というかわからない。
「だって皆さん、ケースに入れるでしょ?」的な確信犯ですよね、出っ張っていても平気で販売しているのは。
スタンド機能などはありませんので、このケースはかなりシンプルな作りと言えるでしょう。
でも、さすがにちょっとした収納場所は存在していました。
フラップ側にある2つのスリットがそれです。
蓋をすると本体側になる、つまり手前にはいわゆるクレジットなどのプラスチックカードがぴったり1枚入る場所が用意されています。
写真ではICチップカードのiDカードを入れてますが、実はここは「磁気カード」専用スリットのようで、この範囲に入っている限りはマグネットの影響は受けない(消磁しない)ということのようです。
その下側はフリースペース。
ここはアレです。紙幣用?
先般北海道で起きた大規模停電でアップルペイなどの電子マネーが使えなくなった事を教訓として、つまりイザという時の備えとして現金を忍ばせておいたりするといいのかもしれません。
あるいは万が一の為に「このiPhoneを拾った人はこちらへ連絡ください→メールアドレス(間違ってもそのレザーフォリオiPhoneの電話番号は書かないように)」というメモを挟んでおくのもいいかも。「お礼します」の一言を添えて。
◎ワイヤレス充電(Qi)に対応
当然というと語弊があるでしょうけど、純正で、しかも「薄さ自慢」までしているのに「(ワイヤレス充電が)もし出来なかったら暴れるぜ」レベルでしょう。
なのでもちろん装着したままQi充電可能です。
いや、マジで快適ですね、Qi対応スマートフォン。
我が家はかつてはQi対応スマートフォンでその恩恵を受けていたものの、現在ではモバイルバッテリーとエネループ充電用ケースくらいでしか活用できておりませんでした。
で、再度Qi対応のスマートフォンを使いだしたら、以前より身にしみてそのありがたさがわかるというもの。
いやあ、もう戻れませんな。
ということで、気づけば最新のiPhone XS Maxを載せた我が家のQi充電台が、どうにも旧時代的なものに見えてきたので、最新のものを導入しました。
その辺の話はまた別記事にて。