大阪北摂地域は台風21号直撃コース上にありました。
今年は台風が3回も直撃した地域で、もはや台風銀座(沖縄県の皆様には鼻で笑われそうですが)。
しかし。
台風21号、名称「チェービー(燕)」は私の記憶にある限り、遭遇した中では過去最強、いや最凶の台風でした。
我が家は流石に今年竣工したばかりのマンションなので建物自体にはまったく影響はありませんでしたが、ベランダにおいてあるモノ達は甚大な被害を受けました。
植木鉢やプランターは半数以上が倒れ、いや倒れただけでなく壁などに叩きつけられ、テラコッタ製のものは破壊されてしまいました。
植えてあった植物や土は風に煽られて空の彼方に消えていったのです。
ゴミを出してすみません。場所的にほぼ通行人被害はなかったとは思いますが、そのアタリはもはや神に祈るばかりです。
言い訳ですが、プランターや植木鉢を無策で放置していたわけではありません。
動かぬように四方を壁とコンクリートブロックで囲っていたのです。
普段ならそれでも過剰防衛とも言える対策だったのです。
が。
台風21号はそんな私をあざ笑うかのように、一個あたり重さ15Kgもあるコンクリートブロックを風で吹き飛ばしたのです。
防壁を失った植木鉢やプランターは、もはや蹂躙されるに任せるのみでございました。
更に台風21号は想定外の被害をもたらします。
エアコンの室外機が風に煽られてどんどん動き出したのです。
冷媒用の銅管が伸び切ったところでなんとか止まりましたが、風が強く吹くたびにグイグイと動こうとして、いつ銅管が引きちぎられるかハラハラしながら見守ることしかできませんでした。
ちなみに我が家のエアコンの室外機は結構重くて、ざっと50Kgもあるんですが……。
まあ、15kgもあるコンクリートブロックがスーッとホッケーパックのように動いているのを見ると、重量対面積比で考えると室外機などはむしろ簡単に動くでしょうね。
室外機はともかく、本来であれば植木鉢やプランターなどは室内に退避させておくべきだったのですが、今まではコンクリートブロック様の防壁のおかげでびくともせず「人類史上最も完璧な要塞ではなかろうか?」などと高をくくっており、当然ながら今回も大丈夫と思いこんでいたのでした。
これぞまさに愚考。
「今まで大丈夫だったから、今回も大丈夫」なんて、我ながら思考停止も甚だしい限り。
完全な敗戦の将というやつですな。
できるはずの最善の策を講じなかった事に大して、心から恥じ入っている次第です。
我が家についてはその程度の被害でしたが、世間は結構大変なことになっていると、テレビが教えてくれました。
なかでも個人的に衝撃的を受けたのが、関西国際空港への連絡橋が、タンカー・テロによって一部破壊されている映像でした。
停電とか滑走路の冠水などは児戯に等しい……じゃなくてあっという間に復旧するでしょうから「どうでもいい」問題なのですが、連絡橋が破壊されたという事実はそういうのとは次元が違います。
これは痛い。
だって、さすがにあれは数日で復旧できるレベルではなさそうじゃないですか?
そしてそれは私にとっても一大事になりかねません。
そう、私はこの連絡橋を使ってホノルル・センチュリー・ライドに向かう予定だったのですから。
自転車を積んだクルマで空港の駐車場に乗り入れ、そこからチェックインカウンターに自転車を転がしていくという運搬方法を予定していたからです。
それがダメになるとかなり困ります。
映像をよく見ると、ぶつかってだめになっているのは上下で2つある連絡路のうち一つ(下り線?)だけの模様。
連絡卿は上り線と下り線は別物になっています。
ムダに広い道路ですから、どちらか一本が生きていれば十分に交互通行で運用できそうです。
問題はそうなった場合、流量制限、つまり一般の車の出入りが制限されるかどうか。
最悪のシナリオ、つまり一般車制限された場合でもお目溢し、つまり「すでに駐車場を予約してる人はオッケー」みたいな都合の良いパターンを期待しますが、さて。
最善のシナリオは、復旧工事が「さすが日本の建築技術」って感じであっという間に終わり、9月下旬の出発日には、関空は何事もなかったかのように稼働していることです。
まあ、そう都合よく行くかどうかはわかりませんが、自転車をホノルルまで持っていかないことには話が始まりませんから、自車での運搬以外の策をかんがえておくひつようがあるかもしれませんね。
実に頭が痛い話です。