普段はC02ボンベと、アダプタ(インフレーター)を持ってライドしている私です。
そもそもチューブレスタイヤにしてからパンクの心配が劇的に減ったので、朝練程度なら持っていかなくてもいいかな、なんて考えているくらいなのですが、そのC02ボンベ、実は飛行機積み込みがNGなのです。
もちろん手荷物や預け荷物の別にかかわらず、です。
一方でホノルル・センチュリー・ライドに自分のバイクで参加する場合、当然ながらなんらかの空気入れがないとそもそも話になりません。
必ずしも持参しないといけないのかと言うと、答えはイエス。
「イベント中にパンクした場合、自分で対応する為」です。
一応、大会の注意事項の中には「予備チューブを二本以上携行して走れ」という一文があります。
これを読むとチューブだけ持っていればいいわけです。
なぜなら「空気入れはサポーターが用意している」から。
でもまあ、それに甘えるかどうかは人それぞれ、というか敢えて言えば人間性の問題?
個人的にはハナからサポートを当てにするのは甘えすぎだと思っていますから、チューブとともに空気入れを携行するのはアタリマエと考えます。
つまり携帯用の空気入れは必須。
ただし、CO2ボンベでもOK、です。
持ち出しNGという話と矛盾してますが、なに、簡単な話です。
インフレーター本体には持ち込み制限はありませんので、ボンベだけ現地で買えばいいんです。
日本には持ち帰れませんので、使わなければ無駄になるだけですが、こういうのはまあ「お守り」ですからね。
ショップに寄っては返品に応じてくれるかもしれませんし……。
まあ、そこは私は知りません。
モノがムダになるのがイヤなのと、現地でのCO2ボンベの価格が「ちょっとおかしい」と思えるほど高い(個人の認識の問題です)のもあって、私は小型空気入れをバイクに搭載しています。
私が過去二回のHCRで使っていた(過去形)携帯用の空気入れはこれ。
購入のポイントは、ボトルケージ穴を利用して車体に取付可能であることと、エアゲージがついていることです。
さらに、それとは別に普段使っているフロアタイプのしっかりした空気入れを別途持参しています。
理由は単純で、携行用の空気入れは使いにくいからです。
自転車に乗るのがホノルル・センチュリー・ライドの本番だけ、というのであればまだしも、私達の場合は合計4日ほど、つまり滞在している間はほぼ毎日ホノルルをサイクリングします。
せっかく自転車まで持ち込んでいるんですから、彼の地のサイクリングを楽しまない理由はないでしょう?
で、いきおい、毎日空気圧を管理=空気を適量まで入れる作業が必要になりますから、楽に入れられるフロアタイプの空気入れがあるに越したことはないのです。
前述したとおり、ツアーで参加する場合はサポートデスクが設けられていて、そこにはフロアタイプの空気入れが複数用意されていますから、走り出す前にそこに寄って空気を入れれば事足ります。
でも、私は個人手配です。
ヘルプデスクに寄って、使っていいですか? って頼めば向こうもイヤとは言わないでしょうが、それはマナー違反だと思っています。
ヘルプデスクの維持費は参加者のお金で賄われているわけですからね。
そういう「ちゃっかりさ」がない性格なんですよね。まあ、大げさかもしれませんが、「矜持」ってヤツです。
もちろん「困った時」はお互い様だと思いますが、最初からそれをアテにするのとはまったく違うと思います。
というわけでフロアポンプ持参。
私が使っているのはロードレーサー購入時に併せて買ったジョーブロー スポーツというモデル。
ポイントはしっかりしたスタンド部の作りと「エアゲージ付き」であること。
今は新型でⅢになっています。
でも、もしちゃんとしたフロアポンプを買おうと思っている人は、エアゲージが上部についているモデルをおすすめします。
だって、下にあると細かい部分が見えにくいんですよ。上部にあるものを推奨します。
残念ながら私は買ってから気づきましたので。
同じトピークだとこういうの。
私がもし買い換えるとしたら、エアゲージが上部にあるだけではなく、チューブレスタイヤのエア充填にも役立つこれになると思います。
もっとも、最初にツアーで参加した際もサポートデスクの存在は知ってましたが、それでも敢えてマイ・フロアポンプは持参しました。
理由は「私のフロアポンプは使いやすい」からです。
だってこれを使って改造? しているんですヨ。
KUWAHARA HIRAME ポンプアダプターヘッドです。
既存のアダプターヘッドを取り外し(モノによってはチューブごと切断)て、これに付け替えるだけ。
こんな感じ。
まあ、単純に「先っちょだけ」と考えると相当に高価なシロモノですが、評判を聞いて「物は試し」と使ってみたら、不幸なことに「もう、これがないと空気を入れる気にならない体」になってしまいました。
なんというか……「百聞は一見にしかず」というか、「がたがた言わずにまずは使ってみろ」というか。
バルブの保持力(の調整)も素晴らしいですし、何より空気を入れ終わってバルブからヘッドを取り外す際に空気のモレがほとんどないんです。
一部ではこれは「ヒラメ様」と呼ばれていて、もはや信仰の対象となっているほど(知らんけど)。
さあ、いつも使っているフロアタイプの空気入れを使う際、バルブとの装着、脱着に対してちょっとしたストレスを抱えているあなた、そう、あなたです。
そんなあなたに、私からこの言葉を贈りましょう。
ハゲる前に買え
そう、「抜け初めてわかる、髪は長ーい友達」なのです。
たぶん、ですが、あと5年もするとこんな事言われる人が増えてくるんじゃないかと思います。
「なんだお前、まだリムブレーキのバイクに乗ってるのか」
これを読んで鼻で笑ったあなた。
そう、あなたです。
あなたはきっと、10年ほど前に同じように鼻で笑ったんじゃないですか?
「あと5年もすると、カメラと言えばデジカメのことを指すようになる」という言葉に対して。
いえ、恥じることはありません。誰だってタイムマシンを持っているわけではないのですから。
AppleのQuickTakeを手にした時、「10年もしないうちに、カメラはデジタルに置き換わる」と革新した私ですが、5年ほど前に「カメラの主流はスマホになる」なんていってるやつの記事を呼んで「な~に言ってんだか。頭おかしいんじゃないの?」なんて鼻で笑ってましたから。
あと、経済アナリストの短観とか殆ど当たってませんし、未来の予測なんてできなくて当たり前なのです。
まあ、ディスクブレーキがどんどん進化すれば、リムブレーキに置き換わると思っている人は一定以上いるはずですし、私はそれを信じて疑いませんけどね。
さて、未来展望の話はさておき、話を空気入れに戻しましょう。
既述の通り、私は去年まで重くてかさばろうが、自転車と一緒に梱包すればいいだけなので、フロアタイプの空気入れ持参は常識だよね、という宗派に帰依しておりました。
しかし、今年は事情が変わりました。
厳密に言えば、実は去年も少しだけその「時代の変化」について検討したのです。
でも、本当に少しだけでした。
検討する前から「ないわー」という色眼鏡をかけていましたから、正当で公平な検討などしていませんでした。まあ、刺突の側面だけを取り上げて、それが全てであると判断していたのです。
ですが、今年のHCRに向けて、いろいろと準備をしているうちに、風向きが明らかに変化していることを認識することになったのです。
今年の春にオール電化住宅に引っ越した私は、臆面もなく「電気サイコー」と叫ぶ人間になりました。
文明とはすなわち電気であると。
人類は誰もが死ぬまでに一度はテスラさんの墓参りをすべきではないのか?
いやむしろ国連憲章なんかで推奨してもいいレベルじゃね?
などと妄想を膨らませ、テスラさんの墓がどこなのかを調べたりする始末。
(USA NY州ファーンクリフ墓地??)
テスラさんの墓参りはともかく、「時代が確実に変化した」事を認識したのは、実はAmazonのサイト。
「電動空気入れ」で検索してみてください。
ええ、ずっと以前からありますよね、シガーライターなんかに繋いで車やバイクの空気を入れる、いわゆる「エア・コンプレッサー」。
私も自家用車のタイヤの空気圧管理のために一台持ってます。
でも、それじゃないんです。
違うんです。
時代は変わっているんですよ。
ちなみに「ガスなんていらねー」とは叫びません。IWATANIの「カセットふう」は保険として重要ですから。
「電動空気入れ」というちょっと乱暴なキーワードで検索すると、メインで出てくるのは前述のいわゆる「エアコンプレッサー」です。
でも、いかついそれらコンプレッサー類の中に、えらくコンパクトというかスリムなものがありませんか?
それが「充電式空気入れ」でございます。
まあ、充電式エアコンプレッサーといいますか……。
私はそれを見て「あれ?」と思いました。
去年、つまり2017年の段階では、自転車でも使えるこんなにコンパクトな充電式空気入れってあったっけ? と。
最初から色眼鏡で見ていたので見落としていた可能性はあるにせよ、2018年の今年はなんというか、けっこうよりどりみどり、かつ比較的「お求めやすい」価格で普通に売られています。
「こ、これは??」
2017年の段階でも、自転車用と銘打った充電式の空気入れはありました。
自転車情報サイトなどでインプレなども上がっていたので、私も興味深く読みました。
「HCRで使えるかも」と、ちょっとだけ期待しながら。でも、色眼鏡はかけたまま。
で、結局は「当然ながら時期尚早」と判断したのでありました。
だがしかし。
今年、Amazonの検索結果を見た私は、かけていた色眼鏡が砕け散るのを確かに感じました。
「もはや十分使い物になるレベルに達しているのでは?」
そう。わざわざでかくて重いフロアポンプなど持ちだなずとも、小型軽量の充電式ポンプでオッケーじゃん、と。
とにかくこれはもう、鼻で笑っている場合ではない。実際に使ってみないと!
ということで、いろいろチェックして選んだのがこれです。
なんと中国じゃなくてロシア製。
トカレフTT-33バンザイ! などと意味不明な事を叫びながらポチったのでございます。
「ベルクート スペシャリスト VL-1000 LEDライト付電動携帯ポンプ」
長い名称ですな。
車載用とフロア式空気入れの2つをこれ一つでまとめられるので荷物が減ります。
あと、力が要らないので楽。
問題はバルブヘッドですが……。
長くなったので、使用感についてはレビューとして別記事にて。