さて、Key2がかなり魅力的な「スマートフォン」であることは私の中で確定しました。
異論は……私の中ではありません。当然ですが。
「執筆環境」なんて書くと大げさですね、基本的にメモやプロット用途ですから。
でもまあ、ここはあえて使いましょう。
主に私の気分を盛り上げるために!
何はなくとも執筆用のソフトをインストール。
いや、執筆環境の構築です。
2つほど続いた温故知新系デバイスと違いKey2では最新版のOSが使えるのですから、ここは我慢せずに最高に快適な執筆環境をおごりましょう。
私は文章作成にはメモソフトでもワープロソフトでもなくエディタソフトを使っています。
android OSには愛用のWZ Editorアプリはありませんが、代わりにJota+という至高のエディタアプリがあります。
Jotaにはフリー版もありますが、私は感謝の意を込めて機能制限のない有料版のJota+を使っています。
初期の頃にいろいろと身勝手な要望というかわがままをぶつけたところ、そのうちのいくつかを面倒がらずに苦労して実装していただいた経緯もあり、開発者のJIROさんのお宅には足を向けてなられません。
まあ、お宅の場所は知らないんですがね。(^_^;
Jiroさん、その節は本当にありがとうございました。
いつもWZ Editorを引き合いに出して恐縮ですが、android デバイスで使う限りにおいては、もはや間違いなくJotaの方が使いやすくなっています。
残念ながら現行ヴァージョンでは対応OSがandroid 4.0.6以上となっていたため、Xperia Tablet Pの3.2で動作させることができませんでしたが、8.1搭載のKey2ならどんとこいです。
Jota+本体とは別に、関連ツールもダウンロードしておきます。
私の場合は
・PRO-KEY(有料版ユーザー用のアクティベーションプラグイン?)
・Jota+Connector for Dropbox V2(DropBox同期フォルダ構築用プラグイン)
の2つ。
Jota+の機能の白眉として「縦書き」がプラグインで可能です。これも私がかつてムリをお願いした機能なのですが、私自身がandroidのデバイスで縦書きの必要性がなくなってしまったので使っていません。
JIROさん、ごめんなさい。
それよりJotaの便利機能の一つ、クラウドサービスとの連携の方が今の私には重要です。初期のJotaにはなかったのですがかなり早い段階でプラグインとして実装され、これは個人的にはなくてはならない機能となっています。
Jota+は無料でも使用可能ですし、このプラグインも無料で使用可能ですが、無料での同期は一日に2回までという制限がありますので、使ってみてJota+が気に入ったらぜひPRO-KEYの購入を……って、回し者ではございません。念の為。
もちろんDropBoxだけでなく、OneDriveやGoogle Drive、Boxなど有名所なら対応しています。
Jota+側の設定で保存場所をDropBoxの任意の場所に設定すれば準備完了です。
(設定時にDropBoxのWebサイトにリンクされ、アクセス認証を行いますが、もちろん初回だけです)
実はこの記事は全編Key2のJota+を使って書いています。
やっぱりJota+が使えるのはありがたい。GoogleのMailに書いて自分宛てに送り続けたオールドOSのXperia Tablet Pと比べると使い勝手が全くちがいます。
当たり前ですが。
行数表示や文字数カウンターなどがあると進捗の目安になりますし、セーブやオープンはボタンをタップすればオッケーなので同期は極めてイージーです。
もちろんPCでWZ Editorという環境であれば指をキーボード上から動かすことなくそれら殆どの動作はショートカットキーで出来てしまうので比較にはなりませんが、それでもスマートフォンでここまで多機能で使いやすくなっているEditorソフトは他にないのではないでしょうかね。
さて、Key2の物理キーボードの感触はとてもよく、執筆もとても順調に……進んだわけではありません。
「BlackBerryの物理キーボードを使うくらいなら、Xperia Tablet Pのスクリーンキーボードの方が良くね?」
いやあ、思いっきり持ち上げといてコレですよ。(^_^;
要するに「ダメ」です、Key2。
いえ、何度もいいますけどスマートフォンとしてはなんというか、かなりイケていると思います。
これはマジでそう思ってます。
でも、「日本語で文章を書く用途」としては、Key2というかBlackBerryのキーボードはまったく「足りない」んです。
もう一度いいましょう。
「物理キーボードのBlackBerryを使うくらいなら、むしろXperia Tablet Pのスクリーンキーボードを使うほうが能率がいい」
「というか、PのスクリーンキーボードでOKだったら、今使っているXperia XZ1Compactでいいんじゃね?」
というのが結論です。
「え、XZ1 Compact? XZ1じゃなくて? あんなちっちゃいスクリーンキーボード親指タイプは厳しいのでは?」
そんな声が聞こえてきそうです。
確かにおっしゃる通り。
なので必殺技「画面を横に倒す」
そう、親指タイプは両手持ち。だったら横向きにしてキーどうしの間隔を広くすればいいだけの話。
もちろん閲覧性は犠牲になります。
犠牲も犠牲、画面の殆どがスクリーンキーボードになり、文章なんて変換窓が出てるときは2行くらいしか表示できません。
でもね、親指タイプエディタデバイス(なんだそれ?)としては合格なんじゃないかと思うんですよ。
こいつで長編ファンタジーを執筆しようなんて考えるから迷宮に入り込むのであって、通勤電車でやりたいのはアイディアノートとか、簡単なプロットを作る程度。
つまりメモ的なものです。
その際に重要なのは集中できること。つまりキーボードの操作に意識を割かなくていいことです。
よく使う文字をタイプする際に、キーの2つ同時押しなんてしなくていいこと。
日本語とアルファベットを切り替えるのがワンアクションで済むこと。
Jota+を使ってPCからでもタブレットからでも同じテキストファイルにアクセスして編集できること(これはOKですが)。
では結論に至った理由を書いていきましょう。
BlackBerryはalt+enterキーの組み合わせで行います。
altキーは左端のみ。enterキーは右端のみ。
つまりこの切替には両手を使います。
タッチタイピングではないので、単純な操作にみえて、これがじわじわとストレスが貯まるんです。
日本語とアルファベットの切り替えなんてそりゃもうしょっちゅうです。頻繁なんです。
まず、致命的なのが句読点。
独立していないんです。
個人的には「アホか」と思います。
これもaltキーを押しながらの該当のキーを押すというコンビネーションが必要。
同様の操作は数字キーを始め、というか、アルファベット以外のキーは全てなんらかのアクションが必要なんです。
これはもうキーのタイプ動作に意識が削がれ、思考が中断されることこの上ありません。
また「」や+ / & =などの場合は記号呼び出しキー「symキー」を押してスクリーンキーボードを呼び出した上で必要であればさらに画面切り替えをしないと欲しい記号にたどり着けないというロジック。
これもできるだけマウスやポインタを使いたくない親指タイプの場合は非常によく使う(使いたい)キーなのですが、ないんです。
つまり文章の訂正や編集を行う場合はいちいちポインタを移動させたり、画面を移動タッチしたいりと、つまり持ち替えが必要になり能率が下がります。
予測変換履歴学習などが頼りだけど、個人的にはそれも思考を一旦停止する行為になっていて能率が上がらない感じ。
5段にして数字キーと句読点は1ボタンで入力できたらかなり快適になるのですが。
例えば数字キーをタイプする場合。
altキー数字キーも左端に寄ってるんですよ。特に7なんかは隣接してるわけで、alt推しながら7とか、その使いにくさは想像していただけるのではないかと。
つまり2バイト文字である日本語を使う上ではそもそもキーが少なすぎるんです。
ないよりマシ? いや、もうないほうがいいよ、スクリーンキーボードの方が速いよ、となるわけで。
1バイト文字圏の人は本当にこのキーボードで快適なのでしょうか?
こほん。
下品な単語を使うところでしたので伏せ字にしました。
日本語変換のメソッドも癖があるというかまったくなれないというか、使えば使うほど叩き壊したくなるというか……。
具体的には日本語入力では当たり前だと思っていたロジック。つまり「スペースキーを押して変換。それが違う場合は更にスペースキーを押すと(あれば)別の候補に切り替わる」という常識が通用しません。
スペースキーを押すと第一候補が確定されるだけなので。それ、enterキーと変わりませんがな。
そもそもバカで長文変換には全く向かない。
じゃあ単文節変換ではマシに使えるのかというと、スペースキーで候補選択が出来ず、タッチパネル操作に丸投げするわけで持ち替えが頻発するんです。
そういうわけなので、日本語を扱うには相当使いにくいシロモノだと言わざるを得ません。
アルファベットだけをタイプするなら極めて快適なんですがねぇ。
日本語入力が快適な物理キーボード付きデバイスは、やっぱり日本のメーカーが作らないとダメなんじゃね?
そういうわけで、「我ら四天王でも最強のKey2」が滅亡したので、私的にはさっぱりしました。
これでもう迷うことなくWindows10というフルOSを搭載したGPD WIN2を愛用することにします。
最後に。
「あばよ、Key2。いい夢見させてもらったぜ!(*´ω`*)」