ハワイイへ到着したらダニエルKイノウエ空港(旧名ホノルル空港)でまずは自転車をピックアップするわけですが、自転車はさすがにターンテーブルからは流れてきませんのでご安心を。
もっともJALやANAなど日本系以外の外国系航空会社ではこの限りではないようですが、そもそもターンテーブルに載せられる荷物の大きさには上限がありますので203cm規定を律儀に守っている人以外は、あまり心配しなくてもいいでしょう。
特にホノルルセンチュリーライドの時期は自転車が多いのでまとめて出してくれますのでご安心を。
それより自転車の数が多いので自分の自転車であることがひと目で分かるような印を付けておきましょう。
これはもちろん自分自身の為ですが、実は間違いを未然に防ぐという意味でお互いの為でもあります。
箱、つまりダンボール系だと色テープやカラフルなクラフトテープもありますし、そもそもマジックで簡単にパーソナライズができます。
この際?ですからイラストをプリントアウトしたりして輪行箱痛パッケージ化にチャレンジするのも一興ですが、くれぐれも調子に乗りすぎて悪目立ちしないようにお願いします。同じ日本人のサイクリストとして同列に思われるのは心外ですからね。どんなときでも節度を持つ事が社会のいち員としての最低限の義務でしょう。
箱はそういうわけでいいんですが、実はパーソナライズしにくいのはシーコンの輪行バッグ、エアロコンフォートの方です。
始末が悪い事にシーコンの輪行バッグは数が多いですし。
我が家のエアロコンフォートには、遠くからでもすぐに分かるような目立つ印をつけております。おかげで持ち主である私はすぐに自分の自転車を特定できますが、頭がおかしい人も居ますので注意が必要です。
例えばこんなパターンが考えられます。
去年の出来事なんですが、事もあろうにその目立つ印をつけた私のエアロコンフォートを間違って連れ去ろうとしたおっさんがいたんですよ。日本の到着便、つまり関空での話なんですけどね。
連れ去られそうになっている輪行バッグの端を掴んで誘拐を阻止した私は、誘拐犯である目の下がたるんだおっさんに「あの、これは私の荷物なんですが」と言ったわけですよ。
ところがその歯が真っ黄色のおっさん、「ああ?」と言って私を睨むんです。
おいおい。
実は私、シーコンの輪行バッグに標準装備のネームプレートに名前を書いていたんですよ。
でも、このギラギラした趣味の悪い腕時計(個人の感想です)をしたおっさんに名乗るのは気持ち悪いなと思ったので、その部分をあえてとっさに隠しました。
で。
なにか言いたそうにしていたその白目が濁ってるおっさんも、さすがにそのときには自分のシーコンではないことに気づいたようで、私のバッグからスッと手を離すと、踵を返してそそくさと立ち去っていきましたとさ。
「すんまへん」の一言もなしに。
むしろ舌打ちをしていたのかも。いや、私には聞こえませんでしたが。
本当に日本人のロードレーサー乗りって最低だわ、と思う瞬間です。
まあ、私の日本人のロードレーサー乗りなんですが。
ちなみにそのおっさんが自分のエアロコンフォートを転がして荷物チェックの列に並んでいるところを目撃しましたが、確かに同じシーコンのエアロコンフォートでしたが、まったくパーソナライズしてない素の状態でした。
なんで私のこれ見よがしにパーソナライズしたバッグと間違うのか、と。
「なんでやねーーーーーーん!」
……おそらく認知症の方だったのでしょう。
そいうわけで、たとえ間違えられてもすぐに正気に戻してあげられるようにやはりパーソナライズは必要よ、というお話でした。
以上、全てフィクションです。念の為。
まあ、バッグを開ければ自転車が見えますし、そもそもクレイムタグがあるので自分のバイクであるという証明は可能ですが、そういういらぬ時間や手間やストレスはないに越したことはありません。
予防はしておきましょう。
私のパーソナライズの方法? それは内緒です。
だれかが真似してかぶったら意味ないじゃないですか。
あ、でも過去の記事で書いちゃってるかも。
まあいいや。
ちなみに私のエアロコンフォートはノーマルというかたぶん一番多く見られる標準品ですが、同居人のエアロコンフォートは念のために限定の特別なデザインをあえて購入しました。なのでまず被らないとは思うのですが、それでも念のために同じパーソナライズを施しています。
というわけで、自転車をピックアップしたら、まずは移動です。
その移動手段というと……。
それはタクシーです。
個人手配の場合、ほぼ選択肢はありません。
確かに空港でミニバンをレンタルするという手もあります。
実は私も去年は準備段階で少し考えていました。
でも冷静に分析して「レンタカーはないわ」となりました。
だってセンチュリーライドに参加するのが目的ですからね。イベントの前はウォームアップを兼ねた慣熟ライドはしたいですし、イベント後もせっかくですからホノルル近辺をサイクリングしたいじゃないですか。
といおうわけで滞在中はほぼサイクリング。
レンタカーはホテルまでの往復と、せいぜいプラスアルファしか使わないでしょうし、そうなるとバイクの輸送手段としてはコストが高すぎて割に合いません。
そうそう、ホテルの駐車料金もありますしね。
さらに言えば空港でレンタカーを借りるという事務手続きに時間と手間がかかります。
そもそもレンタカーを借りる事務所までは送迎のクルマで移動したりするわけですよ。その送迎車にバイクを積んで降ろさないといけませんし、乗り合いだったりして他のお客が多いとものすごい迷惑です。
そういうのを迷惑だろうなと感じない図太い人はいいのですが、私のような豆腐メンタルな人はストレスでハゲそうになるに違いありません。
その点レンタカーへのアプローチは実は非常に楽ちんです。
まず、ダニエルKイノウエ空港を出るわけですが、団体出口ではなく個人出口から出ましょう。
そうすれば、出口を出たところにある道路を渡った先の建物の一階がレンタカー乗り場です。
ボーッとしてツアー客に紛れてしまうと団体出口から出てしまいます。そうなるとぐるっと回ってこないといけません。
知らない人の後をついつい、ついていってしまう属性がある方はくれぐれもお気をつけを。
はずです。
そのレンタカー乗り場には総合受付的な人? が居ます。ボードを持っていたりしますので声をかけて順番待ちの列に入るわけですが、その際荷物を全部見せましょう。
我が家の場合は大人二人とシーコンのエアロコンフォート2つ、そしてスーツケースが二個です。
そして尋ねられるままに行き先であるホテル名を告げるわけです。
そうすれば大きめのミニバンを割り当ててくれます。
たぶん。
関空からのホノルル便は午前中に着きます。たぶん成田からでも同じでしょうね。
なのでオプションでアーリーチェックインをゲットしていない限り、チェックインまでには時間がありますが、そこはそれ、とりあえず大荷物はホテルに預かってもらう的な計画です。
これもパッケージツアーだと何も考えなくていい点ですよね。
まあ、宿泊客ですから問題なく預かってもらえるはずですが、不安な方は日本から予めホテルに問い合わせておきましょう。
電話するもよし、メールでも良し。
まあ、メールの場合、すぐに返答が帰ってくるかどうかは不明ですけどね(あまり当てにしないほうがストレスがたまらなくていいと思います)。
さて、帰国日です(早っ)。
前日までにバイクの梱包も終えているはず。
パッケージツアーだと早朝に掛かりの人がスーツケース含めてピックアップして別途空港へ運び込んでくれますので、手回り品だけ持って軽やかに最終日を過ごすことができるわけで、手間要らず。
パッケージツアー最強ですよね。
しかし個人手配の場合は自分で運ばないといけません。
あまり早く空港に行ってしまうと何もできないので、そこはそれ、現実的な時間までホノルル市街を散策するなり買い物するなりしたいのが人情です。
なので、ホテルをチェックアウトしたら、そのまま荷物を預けましょう。
チェックアウトしても宿泊客サービスとしてそれくらいはやってくれます。
不安な人は日本で予め(以下略)。
そうやって最終日のホノルルを楽しんだ後、いよいよ空港へ向かうわけですが、その手段はもちろんタクシーです。
タクシーの手配は、荷物を受け取った後、フロントに頼むのがベターではないかと思います。
「思います」と書いたのは、実は私達は前日に個人的にタクシー手配会社に電話をして予約していたからです。
「◎◎時に◎◎ホテル」って。
日本語がわかるオペレーターのいるタクシー手配会社がありますので、そこに頼みました。
が。
これが失敗だったんですよ。
まあ、結果論として失敗ではなかったのですが、「来年はこの方法はとらないぞ」と心に誓った程度の問題はありました。
というのは、ご想像どおりで、やってきたのは小さめのクルマだったんですよ。
一応ミニバンはミニバンだったんですが、空港からホテルまでで使ったミニバンとは明らかに大きさが違って、やってきたタクシーを見て「ええ?」って思いましたもん。
「それ、載るん?」的な。
もちろん予約の際にちゃんと荷物の内訳を伝えましたよ。
でかい荷物が2つある。それは自転車だって。あとスーツケース2つと大人2人が乗れるヤツって。
ええ、こちらの思惑どおり廃車されるとものと信じた私がバカだったということです。
くれぐれも、向こうのタクシーの配車担当は信じないように。
こんな事を言うとアレですが、本当にいい加減なんですって。少なくとも私の応対をした人は。
そもそも「日本語語が話せる」だけであって「日本語がわかる」かどうかは不明です。ええ、日本人じゃないと思います。カタコトでしたしね。
電話の時も少しだけイヤな予感はしたんですけど、悪い予感ほど当たるというアレですね。
でも悪運も強いようで、タクシーの運ちゃんの積載スキルもあって、なんというか「ギリギリ」乗れました。
ええ、通常人を乗せない助手席まで使ってギリ。
しかもソフトバッグであるエアコロンフォートをグイグイ押し付けたりして……。
なのでタクシーを手配する場合は、ホテルのベルマンに荷物を見せた上でタクシー手配をしてもらいましょう。手配してもらったらチップは忘れずに(メンドクサっ)。
それでもダメなやつが来たらチェンジしてもらいましょう。
というわけで、個人手配の帰路の注意点は、
1.自分でタクシーを呼ばない
2.空港へのアプローチは時間的余裕を大きめに持って臨む事
であります。
ちなみに、ですが、空港からホテルまでのタクシー料金はバイクが2台載るサイズだと3000円から5000円くらいだと思っておけばいいかと。
もちろん空港からホテルまでの距離の問題もありますので多少のばらつきはあると思います。
不安な方は最初にだいたいいくらくらいになるか聞いておきましょう。
誤解のないように最後に付け加えておきますが、言葉の問題さえなければ、サイクリストにとってホノルルのタクシー事情は日本とは比べ物にならないほど良いです。
日本の空港に、二台の自転車と2つの大きめのスーツケース、そして大人2人をすっぽり飲み込んでくれるタクシーが一体どれくらいあるでしょう?
そういうわけで、勝手さえわかっていれば個人手配でのホノルルセンチュリーライド参加は遅るるに足らず、でございます。
でもまあ、なんだかんだでパッケージツアーが楽ちんでいいですけどね(推奨)。
以上、手配・運搬編でございました。
次回からは機材編に入ります。