箱はこんな感じ。
なんというかトラ、可愛い? いやむしろ押しが弱い。猛獣なのになんか控えめ。
そんな箱。
簡易なセルフロックができる構造の段ボール箱で、スルっと開けられてササっとフタができる。
こういうのはいいですな。
こういうのを保管している人もウエルカムじゃないでしょうかね。
保管用じゃなくても何かに段ボール箱を使いたい時とかもあると思うのですが、テープなんか使わずにきちんと蓋が閉められるロジックは「使える」んじゃないでしょうか。
控えめなトラのイラストといい、なんとなく捨てるには惜しいと思える箱でした。
梱包用の緩衝材もミニマム。
最近はこんな感じですね。形が形なのでしっかり保持する為に発泡スチロールは使わざるを得ないとこでしょうか。
ハネが二種類あるのは、パン用と餅用で分けるためだとか。パン種に比べると餅は抵抗が大きいのでモーターの負担を減らすためにハネの面積を小さくしているのでしょうか。
その他付属品としては、イースト自動投入機と具材自動投入機、あとはマニュアル(レシピ込み。フルカラー)といたってシンプル。
電源コードはここに収納する感じ。自動巻き取りだと良かったんですが、下手な可動部分を増やして故障率を上げるわけにも行かないでしょうし、この方式がベターなのでしょう。
使い勝手ですが、電源コードが太くて硬いタイプなのに収納部屋が広くないので適当に突っ込むとフタができません。きちんと畳んで入れないと駄目ですね。
几帳面な人にフィットしていると言えばいいのでしょうか。
レシピメニューは数字を選ぶタイプなので表示にはメニュー内容が出ません。
つまり数字とメニュー内容の整合表が必要なのですが、そうなると常にマニュアルを側に置いとかないといかんのか、と思っていた所、なんと本体横にメニュー表を発見。
なんとなく試作機っぽい仕上がりで見にくいですが、それでも本体にあるのは助かりますね。
なお「お試しセット」的な一回分のパンの材料は同梱されておりませんでした。
チトがっかり。
パンを焼こうにも材料がないので、ボディを眺めつつ、材料をポチります。
取りあえずはマニュアルに記載の「基本の食パン」と「熟成食パン」が作れる「純正パンミックス」をチョイス。
マニュアルのレシピをパラパラ見ていて「美味しそう。これは是非試したいな」と思った「米粉パン」用のミックス(こちらは純正ミックスはなく、推奨品があったのでソレを)もポチりました。
ミックス材料とは、見ずとやる気さえあればあとは何もいらないという便利品です。
翌日すぐに届きました。
まったく日本の流通事情はどうなってるんだか(配送業者の皆さん、いつもありがとね)。
TIGERの純正ミックス粉。一箱で5斤用がセット。一斤ずつ袋に入って手間なし。
さすが純正品です。
ミックス粉とドライイーストは別々になってました。アタリマエっちゃアタリマエですね。
次にTIGERの推奨米粉パンミックス粉。実はPanasonic指定でもあるグリコの製品。
うむ。正しく大阪企業同士の相互協力ってやつですな。
こちらは3斤分が1袋になっていて、一箱にそれが2袋入ったパック。もちろんドライイーストも小分けされて別になっておりました。
電子スケールで精密に重量をはかる必要があるのでちょっと手間。
ここが純正品との違いですね。
メーカーのレシピによって必要とする分量が違うので、下手に小分けするとドンピシャのメーカー用にしか売れませんからね。致し方ないのでしょう。
それでも敢えて言おう。面倒だと。
いえ、決して攻めてはいません。計量する粉は一つだけという手軽さはまだありますから。
ということで、さっそく作ってみました。
最初から「熟成食パン」を作ってみたい欲求に駆られましたが、やはりまずは「基本の食パン」を。
それをメートル原器として味わった後、二回目には「熟成食パン」を作って食べ比べてみたいと思います。
さて、水を入れ、粉をぶちこみ、自動イースト投入機にドライイースト一袋を放り込んでセットするだけ。
純正ミックス粉を使う限りに於いては、パン作りってご飯を炊くより断然簡単ですな。
というか、ホームベーカリーは炊飯器より断然お手軽なんじゃ?
なんと申しますか、意気込みの割に実際にやることがなさ過ぎて手持ち無沙汰的に準備完了。
メニューを選べば、あとはスイッチを入れるだけでございました。
待つこと約4時間(長い)。
完成を告げるファンファーレ(チープなピー音ですが)。
ダッシュで蓋を開ける。
「おおー」
アタリマエですが、そこにパンがあるではありませんか。
感動の一瞬。
初心者も初心者、まったく初めてなのに、ちゃんとした食パンが出来ているとは!
文明万歳!
Panasonic万歳(世界で初めてホームベーカリーを販売したのはPanasonicなので)!
TIGER買っちゃってゴメンよ!
まあ。
パンを焼くのはホームベーカリーさん(いつの間にか敬称がついている)なので、説明書通りにセットすれば誰がやっても同じクオリティのモノが焼けるわけですが……。
頭ではそうだとわかっていても、やっぱり感動しますね。
この感動はそう、初代Zaurus(PI-3000。実は当初はZaurusは正式名称ではなくただの愛称でした)のユーザー同士で名刺交換をした時以来の「文明が我が手に感」ってヤツですな。
もちろんさっそく食べてみました。
焼きたての食パンなんてそうそう食べられませんからね。
ちなみに関西では食パンの厚みはいわゆる4枚切り~5枚切りが標準です。
というのも、パン切り用にナイフを入れるガイドを買ったんですよ。
でもなぜか4枚切りというプリセットがなく最高でも5枚切りまでしか厚く出来ませんでした。まあ、メモリストップがなくてもなんとか運用で4枚切りもできましたが……。
食べてみたところ、これがマジで美味い!
まあ、純正ミックス粉がマズかったら大問題でしょうけど、そんな理屈抜きで美味しい。
もうこの時点で「ホームベーカリー最高!」ってな気分になりました。
二回目に作ったパンは、もちろん本命?の「熟成食パン」です。
出来たパンを「基本の食パン」と食べ比べてみると……。
「よし、どう考えても熟成食パンだぜ」という事になりました。
両者のレシピは全く同じ。違うのはドライイーストの量と、セットするメニューの数字のみです。
焼き上がりに要する時間も少し延びますが、4時間も4時間半も似たようなものですからね。
敢えて「基本の食パン」をチョイスする意味はないように思えます。
という感じで、ホームベーカリーが我が家の家電に本当の意味で加わったというお話でございました。