予め充電していたバッテリを入れ、SDカードをスロットに挿したでかくて重いRX10M4を携えて私が真っ先に向かったのは書斎……とは名ばかりの物置部屋。
Panasonicの高演色性蛍光灯、リアルクスを点けると、チェアに腰掛けてRX10M4のスイッチをオン。
そのまま蛍光灯にレンズを向け、EVFの視度調整を行うと、今度はそのレンズの先をあるものに向けました。
そしておもむろにシャッターボタンを半押し……。
「おお!」
でかくて重いRX10M4のAFは、でかくて重いにもかかわらず?何の迷いもなく「あるもの」にピントを合わせました。
(いや、まだだ)
逸る気持ちを押さえ、画角を24mmからいきなり600mmへ。
そして同じところでシャッター半押し……。
「おおお!」
RX10M4の暗所AFテスト、合格です。
明らかにRX10M2とは別物になっていました。
別物のようにでかくて重くもなりましたが。
狙った先は木製のチェストの把手。蛍光灯の光が届かない陰の部分になっているところです。
人工灯下に置ける陰の部分って、光源にもよりますが、意外に暗いものです。人間の目はオート露出補正機能が優秀すぎてあんまり認識しないものの、カメラはきちんと理解しているわけで。
カメラやレンズを買うと、必ずそこでAFの具合をチェックします。
SONYやNikonのコンパクトカメラの多くは、ここで散っていきました。
一眼レフやMILCS(Mirrorless Interchangeable Lens Camera System) は、最近でこそ不得意にするモデルはありませんが、コニカミノルタ時代やSONYの初期のαなどではダメだった事もあります。
まあ、他のカメラの話はどうでもいいのです。
RX10M4がRX10M2とは全く違うAF性能を持っている「であろう」事はその時点である程度理解できました。
少なくとも「開封、即売却」とならずに済んで胸をなで下ろしました。
その後にやるのは初期セッティングです。
メニューの内容を一通り見て、不明なメニューを認識しつつ、自分好みにパラメーターの変更を行うわけですが、そこで私はSONYのカメラには見慣れないある項目を見つけました。
「ファイル名、任意に変えられるじゃん!」
ずっと言い続けていた文句。
ずっとお願いし続けてた要望。
それがRX10M4では叶っておりました。
まあ、しばらくSONYの高級機から遠ざかっていたので、SONY的にいつからファイル名が変更出来るようになったのかはしりませんが、暗所AF性能に加え、まさに嬉しい誤算的な変更、いやさ性能アップです。
この際ですから他社に多い4文字じゃなくて変更出来るのがアタマ3文字という仕様には目をつぶりましょう。
いやあ、嬉しかったなあ。
というか、すみません、つい最近も「SONYってばよ!」ってこの件について文句を書いたところでした。最近の事情を知らなかったとは言え、申し訳ございませんでした。<(_ _)>
さて、気をよくした私はこの時点でRX10M4のファンになりました。
でかくて重いけどね。
さて、翌日。
暗所AFに次いで、気になっているSONYのAFの弱点をチェックするために早朝ベランダに出たところ……。
「寒っ」
ということでいったん引き返し。
朝一番でチェックする必要もあるまい、と。
デカイし重いしね。
屋外でチェックしようとしたのは、空。
具体的には雲にAFがちゃんと合うかどうかを試すため。
まだ寒い最中は部屋の中でぬくぬくと過ごしつつ、太陽がかなり上がってきたあたりでダウンパーカーを羽織って再度ベランダへ。
青い空。そして白い雲。
おあつらえ向きのシチュエーションに向かい、レンズを向け、望遠側へズーム。
シャッター半押し。というかAF ON。
AF ON。
AF ON。
……。
「ぜんっぜんダメじゃーん!」ヽ(*`Д´)ノ
ええ、ダメでした。
雲はNG。私が知っている今までのSONYのAF性能から進歩なし。
ガッカリだぜ。
検証のために同じ空を45-175mmをつけたGX7 Mk2で撮る。
シャッター半押し。
合焦しまくり。
今度はX-E3に50-230mmを取り付けて同じく雲に向かってAF ON。
合いまくり。
再度RX10M4を持ち出して雲に向かってAF ON。
orz。
という事で、ファーストインプレッションのまとめ。
1.暗所AFにもはや問題なし
2.ファイル名が変更出来る。声がやっと届いた感に涙
3.相変わらず雲に合わない。AFが。
4.カラスには合う、AFが。
5.でかくて、そして重い
ガンバレ、SONY。