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★シロカ 全自動コーヒーメーカー Crossline SC-A121を7ヶ月間使ってみた感想

実は私、コーヒーメーカーというやつを買うのはシロカのこれがはじめてでした。

エスプレッソマシンをコーヒーメーカーとは呼ばない、という個人的ローカルルールの下では、ですが。
因みにエスプレッソマシンは3台ほど購入し、今は全部廃棄処分となっております。

一応、注意書きシールは剥がさずそのまま使います。上の蓋はツイストしてロック。外す時はその逆湯気の排気口はこの辺りなので背面をあまり壁に近づけない方がベター。

もともと私は「珈琲はサイフォン」派でした。
理由は「ハンドドリップよりお手軽」だから。
そもそもハンドドリップって要するにずっと珈琲淹れにつきっきりじゃないですか。
その点サイフォンは水と珈琲を入れて火をつければあとはオートマッチックに抽出してくれますから。
あと、オートマチックなので基本的に味がブレない点も気に入っていた点でした。
なので中学校から大学くらいまではずっとメインはサイフォン珈琲でした。

その後はハンドドリップ派に変わるわけですが、原因は旅行先にふらいと入ったとある喫茶店。そこで出された珈琲がびっくりするくらいおいしい……というか好みで、その珈琲がハンドドリップで淹れられていたから、です。
その人が言うにはハンドドリップが一番(味の)コントロールがしやすいそうで。
その店ではネルを使ってドリップしていましたが、「家で自分で飲むならペーパードリップの方がいいよ」と薦められました。理由はネルフィルターのメンテナンスの問題です。
衛生上などの様々な問題を考えると、気を遣うのは確か。
なのでいきなりプロのマネをするよりも、まずはペーパーを使ってみたら、という薦めにしたがうことにしました。

蓋を取ったらこんな感じ。右側がミル付きの珈琲投入スペース周りの白っぽい壁のようなものが筒状のステンレスメッシュフィルター。ここにお湯が注がれ、左側のチャンバーへ珈琲が流れて、下に置いたサーバーへ落ちる仕組み

その旅行から戻った私は、家に帰る途中にショップにより、薦められカリタの陶器のドリッパーとペーパーを買い込んで帰宅。さっそくハンドドリップ珈琲に挑戦したわけです。
いつもの豆、いつものミルでいつも通りに豆を挽き淹れてみました。
で、これがいつものサイフォン珈琲よりすっきりしていて自分の好みに合っていた、と。(・∀・)
比較してわかった事ですが、サイフォンで入れる方はエグみがあるんです。
逆に私がペーパーフィルターを使ってハンドドリップで淹れる珈琲はかなり軽めでコクとか深みとかそういうのではないのですが、そっちの方が美味いと感じたわけですね。要するに私は自分の珈琲の好みを、この時点でようやく理解したような感じです。

厳密にはサイフォン用とペーパーフィルター用では豆を粉にする際の細かさを帰る必要があるようなのですが、まあ最初なのでそこはソレでしたが……。
結局それからほとんどサイフォンはお蔵入り、すっかりハンドドリッパーになってしまったのでした。

珈琲投入。これで4人分(300ccのマグカップ2杯分)ですが、もちろん豆の量はお好みで。一応軽量な計量スプーンが添付されています。

結局私の珈琲の入れ方はその時に教わったやり方をずっと続けている感じです。
もちろん、ただ続けているだけで極めようとかそっち方面には向かいませんでした。
なんとなく「あんまりこだわってはいけない」気がしたからです、ハイ。
私はのめり込むとちょっと突っ走っちゃいますからね。なので「珈琲道?はヤバい」という本能的な回避スキルが発動したのかもしれません。

さて、それからずっとペーパーフィルターを使ったハンドドリップを続けていたのですが、ある日ふと、こんな事を思ったのです。
「毎回毎回、ペーパーフィルターを捨てるってどうよ?」
いやまあ、そういうモノですからね、ペーパーフィルター。
洗って乾かして再利用とかまあムリ、というかやめた方が良さそうです。
だったらネルにしろよ、という話ですからね。

ミルで珈琲を挽いた状態
因みにこういう風に途中で蓋を開けると電源は止まります。再開する場合、既に粉になっている状態なので、ダイヤルを粉モードに合わせてからスタートボタンを押します

で、偶然見つけたのがアウトドア用の金属網を使った、使い捨てじゃないフィルター。
しかも「味を変えない」為に金属編みには金メッキが施されているものでした。
ものは試しにと使ってみたところ……。

ミルのプロペラカッターの拡大図とステンレスメッシュフィルターの状態。

「うわ、これは別物じゃん!」
というくらい、(ペーパーとは)味が違いました。
感動して使っていたところ、すぐにその金メッキフィルターの問題点が露呈しました。
「金メッキがすぐ禿げる」んです。
たかが金メッキ、その程度で味なんかかわらないだろう? と思うなかれ。
金メッキが剥がれた網で淹れた珈琲はペーパーフィルターに劣るんです。

マジか……。

再購入は可能です。
でも寿命があまりに短い。メッキが剥がれるたびに買い直していたら、「異様な高コスト珈琲」になるわけです。

メッシュフィルターの構造。下側の小さい窓から珈琲が出る感じ。下部には一応シリコンのパッキングがついています。

うーむ、と悩みつつ悩んでんでいた私が次に見つけたのがセラミックフィルター。
有田焼で作った多孔性のフィルターです。
値段は金メッキフィルターと同じくらいですが、こちらはメッキがない。

Amazonさんから拝借しました

「構造上目詰まりしてくるので、詰まったらガスコンロなんかで焼けば新品同様に!」
という売り文句に「なるほど!」と膝を打ち、またもやものは試しとばかりに導入してみると……。

「これだ!」
金メッキ珈琲とはまた違うまろやかですっきりした珈琲ができあがるじゃありませんか。
たぶんこれが探し求めていた珈琲フィルターに違いない、ということで、それから十数年、コーヒーメーカーを導入するまでずっとセラミックフィルターを信奉し、使い続けておりました。

ステンレスメッシュフィルターをとるとこんな感じ。プロペラ羽根の向こうに見える小さな窓から珈琲がとなりのチャンバーへ流れて行く仕組みです

さて、ようやく「なぜコーヒーメーカーを導入したのか」という話に辿り着きました。
十数年利用してきたセラミックフィルターですが、実はいくつか問題点がありました。

・すぐに目詰まりする
すぐですね。コーヒーの粉の細かさにもよりますが、ざっと3-4回でかなり珈琲の「落ち」がわるくなります
そうなるとコンロで焼くわけですが、1-2分などでは済まず、これがけっこうな時間焼きつづける必要があるんです(もちろんコンロの出力によりますが、ざっと10分くらいです)。

・アタリマエですが、消耗品である
使っているうちに、というか、コンロで焼くのが原因だと思いますが、そのうちヒビが入って割れてきます。
当然ながら割れたら使えません。
あと、落としたりぶつけたりしても割れます。焼き物ですからね。しかも割れやすい焼き物です。

珈琲チャンバーの下部にある弁。通常は閉じていて落ちない仕組み。下にサーバーを置くとここが持ち上がって隙間から珈琲が落ちていきます。

要するにこの問題点で珈琲を淹れるのにストレスがありました。
具体的にはすぐに目詰まりするので珈琲を淹れる時間がかなり長くなるんです。
保温ポットの上にフィルターを置いて抽出し、少しでも保温性を確保していますが、要するに淹れる時間が長いとはいる前に珈琲が冷めちゃうという現象が起きます。
特に冬場ですね。

でもって出勤前の一番忙しい時間に珈琲淹れにけっこうな時間がとられているという現実。
毎朝毎朝です。
数十年。
毎朝の珈琲は豆を挽くところから始めますからね。そりゃもうけっこうな時間がかかるわけですよ。
特にハンドドリップなので淹れ始めたらつきっきりです。

それから気のせいかもしれませんが、最近、セラミックフィルターの品質が落ちたような気がしてきました。割れやすくなってしまったのです。
同じように使っているのにもかかわらず、昔は4ヶ月から半年くらいは保っていたフィルターが、最近は3ヶ月も保たなくなりました。
もともとそれほど安いフィルターではありませんので、計算するとけっこう高コストな珈琲になっている事が判明。

チャンバーの弁を下から見た図。向こうはミルを回す為のジョイント

もっともペーパーフィルターがコスト高だから何回もつかえるフィルターにしたわけではなくて、紙ゴミが出るのがいやだからペーパーから離脱しただけなのでコストについては問題はないものの、それでも「ちょっと最近、割れすぎじゃね?」なんて思いはじめた時に、天啓が降りたのです。

「そうだ。もういっその事、仕事のある平日の朝はコーヒーメーカーでいいんじゃね?」
珈琲の味を求めるならセラミックフィルターでしょうが、そこは妥協できないか?
いや、できる。珈琲淹れという作業が圧倒的に楽ちんになるのであれば。

わかりにくいですが、チャンバーの弁をサーバーの蓋が押し上げている図です

その上で時間的にも気分的にもゆったりできる休日や帰宅後には今までどおりセラミックフィルターを使って「美味い」珈琲を楽しむというスタイルもいいんじゃないかと思えてきました。
メリハリが出ますし、コーヒーメーカーの味と比較することでセラミックフィルターの有難みを感じるのもまた一興であろうと。

コーヒーメーカーの導入が決定。
その後、機種選定にはいる段になってさらなる欲求が。
「どうせ楽する為に買うんだから、ついでに珈琲豆を挽くところからやってもらいたいものだな」と。
で、ミル内蔵モデルからチョイスすることに。

そしていろいろ調べてみましたが、コーヒーメーカーってどれも基本的にはペーパーフィルターを使うモノが多くてガッカリしました。
今さらペーパーフィルターをゴミとして消費するスタイルには戻りたくないな、という思いが強くて、結局ステンレスメッシュフィルター(もちろん金メッキ無し(・∀・))を使う方式のsirocaの全自動コーヒーメーカーを見つけ出しました。

sirocaのコーヒーメーカーには何種類もあってどのモデルにするのか迷うところですが、そんな迷える子羊達の為にsirocaのサイトにはちゃんとモデル毎の違いを表す一覧表がありました。

基本的なボディやフィルターなどのパーツはどれも同じ。
つまり出来上がる珈琲の量自体はどれも同じです。
我が家は一度にマグカップ2杯分ができれば良いのでsirocaのコーヒーメーカーはどれも合格点でした。

モデル毎の違いは大きく分けると次の3項目

ミル稼働時間が2段階か4段階か

どうやらsirocaのミルはあまり細かい設定が出来るわけではなくて時間によって豆の細かさを調整する模様。
まあ、そうは言っても2段階より4段階の方がいいよね、ということで、4段階調整モデルを候補に。

蒸らし機能の有無

これもないよりあった方がいいのである方のモデルを候補に。

サーバーがガラス製かステンレス製か

耐久性を考えるとステンレス製を選びたいところですが、抽出状況が外からさっぱりわからないのが怖いので、ガラス製の方がいいかな、と考えました。
少し調べるとサーバーはもちろん単体で購入可能でしたし、そもそもけっこう安価。割っちゃったらその時ステンレスにするかどうかを再度考えてもいいだろうし、最初はやっぱり中が見えた方が安心ということで決着。

で、以上の項目を全て満たしているのは一機種のみ。
それがsiroca crossline 全自動コーヒーメーカー SC-A121というモデルでした。


モデルに依って選べる色が違うのがsirocaのコーヒーメーカーのミソですが、SC-A121の場合はベゼル部分がブラックとカッパー(ブラウン)そしてシルバーの3種類から選べるようになっていました(ボディは全部黒)。
意外に高級感のあるカッパーがいいかな、なんて少々悩んだんですが、結局我が家の他の家電とのバランスと見た目が清潔感がある、ということで無難なシルバーにしました。

そんな感じで我が家にはじめてやってきたコーヒーメーカー、SC-A121。
気がつけば現在にいたるまでざっと7ヶ月経っていました。

以上、長い長い前振りが終わったところで、SC-A121の使用感などを簡単に書いておきたいと思います。

◆味

まずはナンだカンだ言って、やっぱり一番気になっていた珈琲の味について。
これについては何を言っても「個人の感想です」になっちゃうので第三者的な客観論は一生書けないと思われますのでその辺はご容赦下さい。味なんてのは官能評価の最たるモノですから、「同じものを食べてもあなたと私では味わいが違う」のが普通です。
とはいえ、せめてもの客観フレーバーということで、私に加えて同居人の意見を加味した評価をしておきたいと思います。
あと、逃げるわけではありませんが、あくまでも相対評価とさせていただきます。

今までの珈琲を10点とした場合の、SC-A121の評価:6.5点
7点でもいいかな、とは思いますが豆によって同じ時間を掛けても粉砕度が違ってきたりするので安定性にブレがありますので少しだけ減点して6.5点とさせて下さい。
一番の違いは「雑味」の存在です。次にまろやかさがなく、やや尖った味になるという点。

※因みに今までの我が家の珈琲は
1)お湯:シラルガンで沸騰させたお湯
2)豆:手挽きのミルで都度挽いた豆
3)フィルター:セラミックフィルター
です。

SC-A121は
1)お湯:水をSC-A121にブチこんで沸かしてもらう
2)豆:豆のままSC-A121にブチこんで、プロペラカッターで粉砕してもらう
3)フィルター:ステンレスメッシュフィルター
とまあ、これだけ違います。
実は一番の味の差って、フィルターではなくてむしろお湯の差かもしれないな、と思っています。それくらいシラルガンのポットで沸かしたお湯はまろやかになります。

画像はAmazonさんから拝借しました

例えばティファールの早沸かしポットで沸かしたお湯と飲み比べてみれば一目瞭然です。普通の人なら目をつぶっていても違いがわかります。もちろんその上でシラルガンを特定可能。それほど違うお湯になるのです。

1から4までの数字でミルの稼働時間を調整。4が一番長い。スプーン印はマメでなく挽いた粉を入れて使う場合のスイッチ位置。
それぞれダイヤルを合わせた後スタートボタンを押して使います

それからこれはペーパーフィルターを使うコーヒーメーカーでは発生しないと思いますが、ステンレスメッシュ方式のSC-A121だと、細かい珈琲の粉がサーバーの底に残ります。

◆手間

なんというか、朝が異様に楽ちんになりました。
というか、珈琲にどんだけ時間と手間を掛けていたのかを改めて思い知りました。予想以上に朝の時間に余裕ができて実に満足です。

当然ながらセラミックフィルターを「焼いて元の状態に戻す」という手間がなくなりました。
コレによりガス代の節約になりました。
もっとも同じ量の水をガスコンロを使ってシラルガンで沸騰させる時間の方が、水から珈琲が抽出される時間より短いのです。電気代とガス代の違いなども考えるとトータルでの光熱費は不明です。

ただし、セラミックフィルターではほとんど無かった「洗浄」という行為が毎回発生します。
セラミックフィルターの時は珈琲のカスを捨てて、フィルターをざっと洗い流して乾かすだけでした。強いて言えばサーバーも洗います。
でもコーヒーメーカーは毎回洗浄するパーツが多いのです。
SC-A121の場合、毎回洗浄するのは次の通り
・サーバー
・サーバーの蓋(SC-A121の構造上、実はサーバーとこの蓋のセットは重要パーツ)
・ミル+タンク部
・ステンレスメッシュフィルター
・蓋
・蓋についている粉の飛び散り防止用のフィルター

つまり、珈琲を淹れる事に関しては手軽なSC-A121ですが、後始末に関してはかえって手間がかかるというオチでございます。
さらに、飲んだ後はペーパーごと珈琲豆のかすを捨ててしまえば、あとはお湯ですすぐ程度の簡単な清浄ですみそうな普通のコーヒーメーカーと違い、SC-A121はフィルターがステンレスメッシュ、かつミル部屋にそのままお湯を注いで珈琲を抽出するという構造上、毎回洗剤を使った洗浄が不可欠です。

さらにいえば、ペーパーごと珈琲豆のカスをポイすれば、すぐに次の珈琲を淹れられる他のコーヒーメーカーと違い、SC-A121は次の珈琲を淹れるために、少なくともミル+タンク部とステンレスメッシュフィルターは毎回洗浄する必要があります。
さらに完全に乾燥した状態で豆を投入してミルを使うと、内部的にけっこう残念な感じになってしまうので、続けて二回目を作る際は挽いた豆を使う必要があります(ミルを使わないという意味)。

◆ランニングコスト

光熱費、つまり電気代を勘定しない前提で考えると「めっちゃええんちゃう?」という評価です。
7ヶ月使ってきて破損部品はなし。
これがセラミックフィルターをつかっていたとしたら既に最低2個は割れて買い替えている状況です。
そう考えると1年も使えば余裕でイニシアルコストレベルでセラミックフィルターを上回(下回?)ります。
実売価格は1万円ちょっとですから、セラミックフィルター4個でペイする計算です。
また、ペーパーフィルターを使いませんので、いわゆるランニングコスト自体は発生しない(しにくい)製品だといえるでしょう。
あえて消耗品を上げるとしたらステンレスメッシュフィルターですが、実は予備がついていました。

筒状のメッシュフィルターの上部を塞ぐ蓋。こちらもメッシュフィルター。ミルで豆を挽くときに内部に飛散するのを防ぐもの。外して洗えます。なお、豆でなく最初から粉を入れてミルを使わない場合は特に必要はないかもしれませんが、お湯を垂らすときのハネも防いでくれるかとおもいますので装着するべきでしょうね

なので当分補充する必要はなさそうです。

1万円程度の値段だったので、もともと「消耗品みたいなもので1年保てば充分かな」なんて考えていたのですが、なかなかどうして故障知らずでもなく毎日せっせと頑張ってくれております。

◆カスタマイズ性

なんのこっちゃ? ですね。
特にこのsiroca SC-A121だと全自動過ぎてユーザーが変更出来る点など本当に限られています。
珈琲豆を変えるか、あとは豆を挽く時間をコントロールするかくらい。
珈琲豆についてはまあ当然なのでアレですが、実はミルの稼働時間をコントロールできるのはちょっと楽しいです。

SC-A121はミルの稼働時間を4段階にして、出来上がる粉の細かさを調整する仕組みになっています。
通常は4段階の4で挽いてますが、その時の気分や豆の種類によって、いったんオフしてもう一回「4」でミルを回します。まあ、言ってみれば「8」ですね。
コレによりちょっと濃いめの味が演出可能です。
時間を長くするとそれだけ熱が豆に移り厳密に言うと悪い影響をあたえます。ですがその程度の違いで私の舌は反応しません。それより豆の細かさによる違いの方が顕著ですから。

こういう使い方は当初は想定していなかったので、改めて2段階じゃなくて4段階のモデルを買っておいてよかったかな、と思っています。
一人分を入れる時などは「3」なんかも使いますので。

この辺りのミルと時間の関係は、最初のうちに蓋を開けて粉の具合をチェックして調整値というか好みの時間を決めればいいと思われます。

◆ちょっと感心したこと

購入して最初に使う時、いったいどういう構造で珈琲が抽出されるのだろう? と思ってチェックしてけっこう感心したのを思い出しました。
このシロカのコーヒーメーカーは、次の手順で珈琲をサーバーに抽出します。

1)フィルターで囲ったミル部に淹れた珈琲を粉砕。
2)その後、ミル部にお湯が注がれる
3)フィルターを通して流れ出た珈琲はミル部の隣に設けられたテンポラリチャンバー(私が勝手に名付けた)へ流れ出す
4)チャンバーの下部には穴が空いていて、その下側においたサーバーに珈琲が落ちる

弁。上下逆です

とまあ、これだけ書くと「そうだよね」という感じなのですが、実はテンポラリルームには弁が設けられていて、サーバーを置き忘れた場合は珈琲が落ちない仕組みになっています。
その弁は蓋をつけた状態の専用サーバーを置く事により押し上げられ、その隙間からサーバーへ珈琲が落下していくという感じで、簡単な作りで安全装置が働くようになっているんです。
専用のサーバー(の蓋)が重要なパーツだと書いたのはそういう意味です。

わかりにくいですが、チャンバーの弁をサーバーの蓋が押し上げている図です

当初はサーバーが割れたら、緊急用になんか適当な器をおいとけばオッケー。何ならマグカップを直接おいてもいいや。なんて考えていましたが、弁を押し上げる必要があるので話はそんな簡単なものではありませんでした。
まあ、割り箸なんかで弁の部分を押し上げてやれば珈琲は落下するのでツブシは効きますが、ここは専用サーバーを使えよ、ということですね。保温装置の問題もありますし。

◆気に入らない点

なんか気に入ったっていう話しか書いていませんが、実は気に入らない点は特に無いんです。
もちろん味は最高じゃないですけど、コーヒーメーカーだと思えば充分満足できます。

タイマー機能なんかがあって、前の晩に水と珈琲豆をぶちこんでおけば設定した時間ちょうどに珈琲が出来ている、というのもあこがれますが、豆と水を入れるだけなのでわざわざタイマーをセットする手間の方が面倒だともいえますしね。

上部をあけて水を注入します。マグカップメーターはたぶん250ccくらいのマグのつもり。我が家のポーリッシュポッタリーのマグは大きい方なので300ccが基準。その場合はMAXまで入れてちょうどです

それよりなにより挽いた直後に淹れてくれますのでいい香りが部屋に充満して、それだけでも朝の時間がちょっと贅沢に感じます。
もちろん今までも珈琲の香りはしていましたが、ずっと人間がつきっきりで香りを出していたわけですから、それが自動でおこなわれるのはなんというか「もう、やめられまへんな」という感じ。

当初は「ゆったりと時間がつかえる休日はシラルガンのお湯とセラミックフィルターでよりおいしい珈琲で休日の朝感を満喫するぜ……」なんて思っていましたが、あまりの楽ちんさにセラミックフィルターなどまったく使わなくなってしまいました。

ぐうたら生活まっしぐらでございます。

以上、7ヶ月くらい使用してみての感想です。
他のコーヒーメーカーとの味比べなどをしたわけではないのでアレですが、たぶん同じ珈琲の粉を使った場合、ペーパーフィルター方式のコーヒーメーカーの方が美味しいのかもとは思いますが、このsiroca SC-A121は「豆を挽いた直後に淹れる」という芸当をもっていますので、普通のコーヒーメーカーより香りの点ではポイントが高いのではないかと考えます。
同様の全自動タイプ、つまりミル機能があるコーヒーメーカー同士だとその辺も含めて一枚上手の珈琲が味わえるかもしれませんが、ペーペーフィルターを使い捨てる罪悪感で個人的にはチャラかな、と考えます。

以上、私と同じようなグータラ指向でかつペーパーフィルターに多少の罪悪感を持っていて、実は食器洗い系は苦にならないという人にとっては充分おすすめできるコーヒーメーカーです。
まあ、洗うのも別に言うほど面倒ではありませんしね。

そうそう。個人的に特に気に入っているのがそのコンパクトなサイズと嫌味のないプレーンでシンプルなデザインです。

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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