2つのうち一つはもちろんA900で、もう一つはOLYMPUSのTG-5です。
TG-5の顕微鏡モードと水中カメラ機能に加えA900の超望遠モード(840mm相当)があれば普通の人の欲求はなんかほぼ満たせるに違いないという感が漂いまくり。
どちらもワイシャツのポケットに入れられるカメラなのに。
そんなのを2台持ち出すだけでそんな夢が叶うなんて……。
これはマジですごい事なんじゃ?
というか、デジタルカメラ時代ってすげー!(・∀・)
まあ、ワイシャツのポケットにデジカメとかあんな重いもの入れませんけどね。
スマートフォンですら入れるのいやですからね。着崩れてみっともない。
まあ、ポケット云々はともかく、ポケッタブルなサイズのデジカメ2台で撮影出来る範囲が本当に広い。
テクノロジーの進化万歳。
という事で、「見せてもらおうか、A900の実力とやらを」でございますね。
まずはいつものところで歪曲チェック。
デジタル時代の場合はレンズの歪曲をチェックするというよりも補正技術を見る、という感じになってきましたね。
歪曲については目くじらを立てる必要無し。綺麗に補正されていると判断して問題無しと思います。
それよりNikonのコンパクトカメラに搭載されている高倍率ズームレンズの望遠端の描写って侮れないなあ、といつも思います。
まあ、望遠レンズを多用しない私なのでそもそもの要求水準が低いのかもしれませんが、色乗りというやコントラストにもう一歩を望みたいところですが、このボディで840mm(相当)ってやっぱりすごくない? って素直に感心できるレベルです。
だって、これから
ここまで光学でイケるんですよ?
右の柱の伊勢丹の文字まで余裕で読めてしまう。
ただし。
手振れ補正機能はついてますし、普通の? 画角であれば気になる事はありませんが、さすがに超望遠域に入るとレンズ自体が暗い事もあってシャッター速度はそれなりに落ちてきます。そうなるとEVFなどのファインダーを持たないA900はしっかりと構える事がやりにくいので手振れ画像製造機に早変わりです。
光あふれる南国で真っ昼間に撮影するにはいいのかもしれませんが、840mmはナメたらアカン。やっぱり三脚とセルフタイマーの合わせ技は必須だと思いました。
少なくとも京都駅構内で私が手持ちで840mmで撮影した画像は100%ブレておりました。
これがP900だとしっかりと構えられるし、EVFも一応搭載されていることもあって2000mm相当であってもA900よりは歩留まりが良かった記憶があります。というか、「連写モード使っても全部ダメ」なんてことはありませんでした。
手振れ補正機能の差もあるのでしょうが、やっぱり超望遠域にA900のような「板型」カメラの手持ちは荷が重い気がします。
え、私が下手クソ?
ええ、否定は出来ませんけどね。(・∀・)
というわけで短い期間のレビュー(と言っても実は購入したのは12月アタマなので既に一ヶ月以上使ってるんですけどね)ですが、ここらで感想を。
カッコ()内は個人的に比較対象としているOLYMPUS Tough TG-5 のもの
・24-840mm相当の画角をカバー(25-100mm)
・f/3.4~6.9(f/2.0~4.9)
・電子ズームは×4。最大3360mm相当まで(基本は無し。顕微鏡モードの時のみ×4まで対応)
・手振れ補正は光学式と電子式のハイブリッド。四段(センサーシフト式望遠端で2.5段)
・一応、PASMのモードあり(PASM的にはPとAのみ)
・最短撮影距離 24mm時50cm、840mm時200cm。ともにレンズ先端中央部から(焦点距離に関係なく10cm)
・マクロモードは広角端のみ。1cm~∞(顕微鏡モード時は焦点距離に菅家なく1cm~30cm)
・ストロボ内蔵(←)
・3型92万ドット液晶モニター搭載。ただし撮影時視野率は98%に留まる。再生時は100%(3型46万ドット、どちらも100%)
・WiFi搭載(←)
・Bluetooth搭載(なし)
・チルト液晶搭載(なし)
・自撮りモード(なし)
・サイズは113×66.5×39.9mm 299g。電池、SDカード含む(113×66×31.9mm 250g ←)
・メニュー表示は日本語と英語がチョイス可能(対応言語が多すぎて書ききれない)
・個人的な特筆機能:シーンモードの「星軌跡」(ありすぎて書ききれない)
・インドネシア製(中国製)
・Mモードがあるのは立派ですが、基本的にフルオート機として使用するのがストレス無し
・フォーカスポイントは任意で選べますが、Nikonのコンパクトカメラらしく暗所AFは相変わらずかなり苦手。フルオートだと適当に何かに合わせるので会わない場合は降参してフルオートモードで撮るといいかと
・このレンズは開放値で鮮鋭度はほぼピークに達していると考えていいと思います。またこのサイズのセンサーだとAモードの意味はほとんどないので、普段はPモードに入れっぱなしでOK。プログラムシフト機能は搭載されているので必要があればAモードに変えるよりそれを使うといいかと
・ワイド端24mm相当の画角でも歪曲は気にしなくていいレベル
・手振れ補正機能の効きは、私の場合は「やや劣る」レベル(よくある評価的には5段階の2くらい)。カタログデータで劣るTG-5の方が「ちゃんと効く」感じですが、この辺は個人差があると思われます。これについてはレンズがそもそも無茶なスペックなので、あおりを受けて標準域でも暗く、4段をもってしても届かないという感じでしょうか。
・筐体はNikonらしく「いいもの感」の演出が上手。まったく安っぽくは見えない
・主にレンズの明るさの問題で、標準域がメインの人がこのカメラをメインカメラとして購入するのは個人的にあまりおすすめしないが、例えば普段は普通のポケッタブルなフルオートカメラとして使っているけど、一週間に一度くらいはベランダから向の林の野鳥を定点観測している、なんて用途であれば、望遠系入門カメラとしておすすめできます
・画質については……そもそも画質優先の人がポケッタブルな高倍率ズームカメラなんて選ばないと思いますが、それでもスマートフォンの比ではなく、普通以上に満足できるのではないかと思います
・一番の不満は近接撮影。なのでTG-5のような「近接お化け」とセットで持つと幸せになれそう
・でも、標準域は圧倒的にTG-5の方が画質を含めカメラ機能として上なので、2つ持ってるとA900は超望遠でしか使わなくなりそう
Q:おすすめか?
A:望遠好きなら。