私は初代X100からX100ユーザーです。
その後発売された二代目のX100Sももちろん購入したくらいなので、基本的にX100は憎からず思っているカメラなのです。
でもずっと使い続ける事はできませんでした。
理由はいくつかあります(順不同)。
1)デザインが微妙に気に入らない
2)レスポンスが悪い
3)(レンズの)写りが気に入らない
4)手振れ補正機能が無い
5)操作性が悪い
かなりありますね、気に入らない点。
この中でもたぶん一番気になっているというか、許せないのがデザインだと思います。
なぜならX100Tはデザインを理由に買わなかったからです。
という事で、X100Fの第一回目レビューは「X100TまでのデザインとX100Fのデザインが劇的に変わった件」について。
もしくは「ここがダメだよX100,X100s、X100T」みたいな?
ここまで読んで、
「お前、何言ってんの? X100はデザインがいいんじゃないか」
と突っ込みを入れて下さる方が多いのではないかと思います。
突っ込み、大好物です。(・∀・)
説明しましょう。
というかデザインが好きだからX100系を買った、みたいな人がユーザーに多いX100シリーズ。なので「使ってるけど、実はデザインがどうにも嫌い」なんていう私の様なユーザーは極々少数派なのでしょう。でもたぶん「そうなんだよ!」と膝を打ってくれる同じ価値観の人が世界に数人は居てくれると思っております。
言い換えるならば「なんでこのデザインでみんな満足しているの? 意味がわからない!」です。
まあ、もちろんデザインなんて好みなので「いやなら買うな」の一言でアレですが、それでも敢えて書いておきます。
だってX100Tはデザインでスルーしたのに、X100Fを買ったってことは、あのレンジファインダーカメラ風レトロデザイン自体を全否定しているわけではないので。
要するに気に入らないのはディテールです。
なんといいますか、黒髪ロングの巫女姿が似合うヒロインキャラがいると思って下さい。それがX100です。
で、その黒髪ロングのヒロインの前髪なんですが、X100〜X100Tまではなぜかナナメにカットされてるんですよ。
違和感ないですか? なんか認められないというか、「なんで??」という感じ。
もちろんそうデザインされた前髪なので、ヒロインのキャラづくりの為のナナメカットなのでしょう。
でも、私は拒否反応してしまうわけです。
そんなディテールポイントがX100〜X100Tまではありました。
X100Fが発表された時、私はその外観を見て思いましたね。
「あ、前髪が綺麗に水平に揃っている!」と。
なので
「これは買うしかないな」と思ったわけです。
黒髪ロングで前髪を綺麗に切り揃えられた少女キャラは私の大好物ですから。
で、その私が言う前髪というのはどこかと言いますと、この部分です。
どこ? ってかんじですが、私が「本当にびっくりするくらい論外(ホビロン)」だと思うのは向かって左上の角部分です。
意味がわからん?
いえ、よく見て下さい。なんでここ、上に向かってすぼまったデザインなのでしょう?
X100系のデザインで、ここだけが浮いてます。ここだけ違う人、それもドシロウトがデザインをムリにいじったんじゃね? みたいな違和感がありませんか?
全体に流れるデザインの緊張感がここで破綻しちゃってます。
なのでX100やX100Sを使ってて、ここを見る度に舌打ちがでるほどでございました。
「ここはまっすぐビシっと上まで直線的に伸ばせよおおおお!」とX100をはじめて見た時からずっと思ってましたし、レビューでも毎回これでもか! というくらいに書いてきました(とはいえ、残念ながら私のX100及やX100Sのレビューは散逸していて現在では参照不可です、すみません。キャッシュとかハードコピーをお持ちの方はご一報下さい)し、FUJIFILMにはアホなユーザーの要望としてアンケートに何度も書きました。
対して向かって右上の意味なく斜めのカットが入っている部分は
個人的にはまったく気になりませんでした。あれくらいなら個性を主張する為のアクセントとして「アリ」だと思います。
でも左上の「上方すぼみ」デザインは「イタダケナイ」んです。全然イケてません。
ま、個人の変なこだわりだと言って下さい。そもそも「こだわり」という言葉自体は本来ネガティブな意味に使うモノですから、それでいいんです。
で、四代目にあたるX100F。
ご覧下され。
どうです?
シュッとしているでしょ? 一つの閉じたデザインとして完成しているというか、全体のリズムを狂わせる部分がこれでなくなりました。
感覚的な事を書くと、Tまでのどこか鈍重感のあるイモくささが綺麗になくなって、すっかり垢抜けたという感じ。
これぞ黒髪ロングの巫女キャラってもんでしょう。
X100が出た時点から私が主張してきたX100が、ようやくデザインとして一つの完成を見たという感じでなんというか、X100Fの発表を知った私は感無量でございました。
最初からX100Fみたいなデザインであったなら、数々の「イマイチな点」がありつつも、私の防湿庫にはいつもその時代時代のX100が鎮座ましましていたにちがいありません。
つづく。