で、今回シルバーをチョイスした理由ですが、扉の写真をご覧になった方は大方
「ああ、X-E2がブラックだったから、X-E3はシルバーにしたんだな」
なーんて思うでしょ?
ふふっ。
考えが浅はかですな。
「だがその通り!(・∀・)」
浅はかなのは私ですな、反省(何を?)。
えっと、シルバーの実物を見てたいそう後悔しているというグチは覚えていたらまた後でやるとして、まずはX-E3に対する結論から。
実は今回の結論、完結で美しい数式で表せます。
X-E3≒(X-E2+X-T10)/2
え、それは数式じゃない? あと美しくもなんともない?
しらんがな。(・ω・)
いいでしょう。
ならば、日本語で「X-E3はX-E2とX-T10のいいとこ取りとは言い切れない」という数式の冗長な説明をしようじゃありませんか。
まず、X-E2やX-T10にあったのに、X-E3に引き継がれなかった機能が存在するという事実。
言い換えると「存在しない事が存在する」という矛盾した話になりますね。日本語って難しい。だからこその数式なのに。
いや、バリバリの文系で数式の話はどだい私にはムリなので、見栄を張らずにこの辺りで止めて話をX-E3に戻しましょう。
今回はX-E3の光と陰のうち、まずは陰の話からするんだぜ、というお話です。
ええ、落としておいて持ち上げようっていうハラです……たぶん。
◆シリーズ:X-E3で切り捨てられたもの達
・中国製になった
これは真っ先に書いておきたい「喪失」的なものでございます。
X-E2まではmade in Japanでございましたな(遠い目)。
Maid in……じゃなくてmade in○○っていう文字は通常は底面にひっそりと記載されているものですが、X-E2では日本製である事も性能の一つだと言わんばかりに下部ではありますが、背面に「炭流し」で表示していましたね(よく見るとプリントでした)。
誇らしげに。
いっそX-E3でも同じ場所に同じ仕様で「made in China」って入れればいいのにと思いますよ、私。誰も評価しないでしょうけど、私はその蛮勇をこのブログで称える事についてやぶさかではございません。
まあでも、これについては敢えてマイナス点は付けない方向でいきたいと思います。
・ストロボがない
問題はコレですよ、コレ。
X-E3ではX-T10にもX-E2にもあった「内蔵ストロボ」が消えてるんです。
まさに「ないぞう!ストロボ」でございます。
削除されて取り払われてます。完璧に割愛されてます。もはやストロボなんてあったっけ? ってな具合に撲滅されてます。つまり「スジ」もなくて「ツルペタ」になっています。
まさに退化です。衰退の兆しです。人類の未来は暗い……。
ぶっちゃけ小型化軽量化の為に摘出したのでしょうけど。
でもなんというか、いろいろゴタクを並べて正当化しようが、これは完全にアウト。ただのリストラ、あからさまなコストダウンです。
というか安易な設計ですな、X-E3。
小型軽量大いにけっこう。でもトレードオフとしてストロボ持っていっていいぜ、なんて一言も言ってませんよ、私。
いや、私がいくら吠えようがきいてもらえるわけはないのでしょうけど、ストロボを内蔵した上で小型軽量化を成し遂げるのがエンジニアの矜持ってものじゃないんでしょうか。
ストロボを削ってもいいなら誰にでもコレくらいの小型軽量化は可能なんじゃないでしょうかね。
というか、ストロボ削っておいてこの程度かよ、と申し上げたいところです。
FUJIFILMのwebサイトで製品のチェックをしていたつもりでしたが、実はコレ、アホな私は開封して実機に触るまで気付いてませんでした(まあ、他にもいろいろ気付いていないことがあるんですが)。
というか、ボディの隣になにやら黒い物体が収まっているのを見つけて、袋からだしてみたら外付けストロボで「??? え、もしや???」という感じ。
E-M5とかだと別にいいんですよ、ブランニューですしこっちが最初から諦めているというか「そういうラインの商品だ」とわかった上でかうわけですから、むしろストロボ同梱、ありがたい、って思うところです。
しかし、X-E2の改良版であるはずのX-E3で機能低下させているのはどうかと思います。
その時はじめてレビュー記事を一つも読んでないことに気付きました。くそ。(・ω・)
賢い消費者は情報収集を怠ってはいけませんよ。私はアホな趣味人なので別にいいんです。それに内蔵ストロボがなくてもたぶん買ってましたから。
というわけで、内蔵ストロボ大好きな私にとって、このリストラはけっこう痛い。
もちろんというか、私もご多分にもれず内蔵ストロボを頻繁に使うわけではありません。
メモ的な目的を除くと、「暗いから」と言って文句をいうより進んで灯りを点ける……じゃなくてストロボを通常の撮影用にポン焚きで使う事はまずありませんが、アイキャッチ用や暗所持ち上げなどの目的で、主に屋外、それも日中、要するにデイライトで使う場合がけっこうあるんです。ピーカン逆光の場合なんて使いまくりですよ。
内蔵じゃなくなったけどコストダウンじゃないんですよ、的な言い訳にこれでもかというくらい安っぽい外付けストロボを標準添付しているわけですが、内蔵と外付けとではなんというかもう、まったく違うシロモノだということをわかって欲しいデス、FUJIFILMの中の人。
ストロボ割愛するのは最上位機種だけでいいじゃん。ハイアマやプロ向け用のX-Pro2だとかX-T2とかいう「内蔵ストロボですって。お笑いですわ」なんて言っている(言ってないけど)お高くとまった連中とは違うんですよ、X-E3は。
X-T二桁ラインと同様、庶民派、カジュアル派の旗手であるはずのX-Eラインには必要なモノだと思うんですよ。
もっとも「実用的なX-T二桁ライン」と違って「オシャレさんむけのX-Eライン」「X-Pro2がカッコいいと思っているけどちょっとそこまで高いカメラを買うのはどうよ?」というスカした連中向けのスノッブなモデルだっていう側面も理解してます。そもそもX-Eラインはチルト液晶じゃないって点で「庶民派」じゃないのは明白ですもんね。
ま、X-Eラインは言うなれば「チャラ男用カメラ」なので「内蔵ストロボがない方がらしいんじゃね? というか内蔵ストロボとかダサくね?」なんていう事になってしまったのかもしれません。
なのに「庶民派ここに極まれり」なアドバンストSRオート用の「AUTOレバー」つけるとか、矛盾してませんかね?
ああ、チャラ男はアホだから「カッコ」にはこだわるけどアドバンストSRオートは常用しないといけないから欲しいんですな。で、人に撮影してもらうときは私とは逆に「アイリス優先モード、中央部重点測光、プロネガHi」あたりのモードにレバーで切り替えて「スンマセン。この光線だと絞りはF4.0あたりなのでこれで撮影ヨロっす」みたいな感じでわたすのでしょうかね。
まあいいでしょう。
X-Eラインが「チャラ男仕様」だという事はX-E1を買った時からわかっていた事です。レゾンデートルに疑問を投げるのはこれくらいにしておきましょう。
ただ、これだけは言わせていただきたい。
いくら小型だろうが軽かろうが「外付け」ってだけで「ストロボ焚くのが超めんどくさい」という状況に陥るんですよね。というかそもそもいくら小型軽量だろうがそんなものをいちいち持って出歩きませんよ。いや持って歩こうと努めていても忘れる事が多いんです。そのうち家の中でも紛失しますぜ、あんなの。
というわけでこの項目はマイナス15点です(持ち点はあと85点)。
……持ち点?