HCRに限らず、過去の海外旅行において持ち物リストの最上位にリストアップしていた備品が、今回の旅行中、一番の不要物に成果てていたというお話。
滞在中、二日目くらいにはもう決心しました。
「来年は絶対持っていかないぜ」と。
それは「ノートパソコン」でございます。
いえいえ、もちろんこれは一般論ではなくて個人的な必要性の問題です。
とは言え「みんなこれを目指してきた」のキャッチフレーズで発売された「あの」ノートPCを購入してからこっち、海外で会っても旅行先にノートPCを持参しない事などあったであろうか? いやない。ってなくらいマストな装備だったノートPC。
それが今回、ほぼ「ただの重り」に堕していた事実に愕然としました。
理由は明白です。
ネットに繋がるスマートフォンとタブレットさえあれば、私が旅行先でPCを使って作業する部分はほぼないからです。
厳密には出先で文字を打つ、つまりメール作成に於いてはいまだに物理的でかつ快適なキーボードこそ正義であると胸を張って? 言い切れますが、スマートフォンではムリでも短いリプライ、つまり「はい」とか「いいえ」とか「了解」とかそれくらいの文字数であれば、タブレットのキーボードであればなんとか作成可能。つまり旅行中はタブレットがあれば、簡単なメールのやりとりは事足りるわけでございます。
そう、仕事でなければもはや海外旅行にノートPCを持ち込む意義など(私には)なくなってしまいました。
昔は必要でございました。
webチェックは言うに及ばず、日本にいる時と同じようにメール作成や返事をしたためる用途はもちろん、まだ大容量のメモリカードが高価であった時代には、デジカメ画像の保管場所として八面六臂の大活躍。
でも今はそれなりの画面のタブレット端末さえあれば、事足ります。
メールチェックはスマートフォンでオッケーですし、さらに快適性を求めるならタブレット端末があります。これらはノートPCと違ってデスクに向かう必要がない。
ホテルの部屋で、ベッドにごろんと横たわって、ダラダラと使えてしまう。
昔は軽量になったノートPCをベッドでかかえつつダラダラしていたのですが、どうしてもダラダラさが足りない状態になります。それがタブレット端末とかだとダラダラでグダグダになれます。タブレット端末でさえ重くなってきたらスマートフォンに切り替えると、ダラダラでグダグダで、ベロンベロンでもオッケーです。
さらに暇つぶし力ではPCはもはやタブレット端末に敵いません。
何しろ数え切れない程の本とコミックスがタブレット端末には詰まっているのですから。
その昔、旅行には文庫本を何冊もカバンに詰めていったものです。私は読み終わると捨てるので帰りには軽くなっていましたが、行きが重たい。ついでに言うともって行ったけどなんか読む気にならなくて持って帰る本もおおくありました。さらに持参する本の場合、コミックスは持って行きにくくて文字本ばかりだったという欠点がありました(コミックスはどんどん読めてしまうので、数冊じゃなくて数十冊とか持っていかなければならなくなる)。
それが今や……。
さらにその気になればその場で新しい本を追加できますからね。ダラダラ、グダグダしながら。
そうやって「PCはいらない」と考えると、けっこう身軽になる事に気付きます。
まずは物理的な重量と容積。ACアダプタとかもいりますからね。
そして気分的な身軽さ。
空港のセキュリティチェックで毎度毎度ノートPCだけバッグから取り出して流さないといけませんが、あれが超鬱陶しい。
大昔なんて起動させて画面を見せてましたけど、さすがにそれはなくなりましたけどね。
タブレットだと鞄の中でオッケー。
なんかおかしいとおもいますけど、こういうのはただの形式とアピールですから、ザルなのは暗黙の了解でしょ、と大人の対応をすべきなのでしょうが……。
ま、要するにそういうストレスからも開放される時がやってきた、という事ですね。
今回の旅行が普通の観光旅行だったら、実はノートPCは稼働していた可能性があります。
でも、今回はHCRという目的、つまりサイクリングという、観光以外の目的がある旅行だったので、不必要さがより鮮明になったのかもしれません。
サイクリングから帰ってくると、その後ホノルル市街をブラつくにしても、まずは汗を流して着替えます。
スポーツウェアは当然その日のうちに洗っちゃいますし、機材(ここでは自転車)の清掃やチェックなども行います。まあ、普通のダラダラした観光旅行よりやること(というかやらねばならないこと)が多いし、スポーツをするわけなので疲労度も高いです。
余談ですが、身につけているGARMINの活動量計によると、今回のツアーではサイクリング以外に一日平均25000歩も歩いておりました。私の場合、25000歩って、日本での平日のほぼ三倍です。
しまった。全然ダラダラしてまへんがな!(・∀・) です。
要するに日本にいるより毎日毎日、かなり疲れているんですよね。
そのあとデスクのノートPCに向かって、とかあんまりね。
シャワーを浴びて、部屋に備え付けているコーヒーメーカーで熱い珈琲を淹れて(こういう時にアルコールでないところが下戸家族ですな)、ダラダラしながら同居人とご歓談に興じていると、心地良いまどろみがやってくるわけで。
昔はノートPCを使ってその日撮った写真のチェックとかやってたんですが、いまはカメラがWiFi対応ですし、タブレットでカメラ内の画像を閲覧出来ちゃいますからね。全部の写真をチェックして、いらない写真を削除なんて作業は日本に帰ってやればいいわけで、ベッドでダラダラしながらでオッケーです。
メモリカードも安くなっちゃって、「○○旅行の思い出」なんて書いてにカードのまま保存してもいいくらいです。
そんなこんなで今回、持っていったノートPCは、ほぼ完全にUSB給電機としてしか使いませんでしたから。
ということで、さようなら海外旅行でのノートPC、というお話でございました。