(初出:2013/05/24)
GR DigitalからIVまで、ずっと買ってきたデジタルカメラ、RICOH GRシリーズ。
GR Digital IIあたりからずっと私が言い続けていた「名前からDigitalを取れ!」という命令にようやくしたがってくれた(いやいやいやいや)RICOHの最新モデルには、DigitalどころかVという文字もなく、ただ「GR」とだけ記されていました。
RICOHの意気や良し。
もちろん発表即予約です。
私の辞書に「実物をじっくり吟味してから購入」の文字は無し。
もちろん「世間の評価」など何の意味もないと思っています。
つまり「感じたら予約」「ピピっと来たらポチッと」こそが我が人生であります。
で、発売日の本日、無事に手にする事ができました。
この日のために有給休暇を取っていた私。(嘘です。代休だったのを忘れてて、出勤の支度までしちゃってましたよ。iPhoneのリマインダを玄関でチェックしなければ、危うくそのまま出勤するところでした←たまにやるんですよね……)
まずは箱の中身をチェック。
GR Digitalシリーズっぽい箱です。
黒の化粧箱になってて、やや高級? ダンボールそのままってわけではありませんでした。
ここはダンボールそのまま、というシンプルな手法でオッケーだと思うんですが。
PENTAXのユーザーコミュニティに入れ、と。
RICOH買ったのに!
純正RAW現像ソフトはSILKYPIX。
好きな人は大好きなのでしょうが、私はSILKYPIXは大嫌いです。
まあ、お好みで。
RAWはDNGなので、別にこんなもの(良い意味で!)を使わなくてもPHOTOSHOPのCamera RAWを持っている人は問題ありません。
ちなみに私は最近、インタフェイスが気に入ってDXOあたりをよく使ってます。
それなりに分厚いマニュアル。
まあ、GRごとき、メニュー画面を見れば操作や設定は全部理解できますのでこんなもの(良い意味で!)を開いて読むような事はありません。(それだけGRのメニューはわかりやすいと言う事です)
とは言え、取りあえずPDFファイルをdropboxに入れて、どこからでも、どの端末からでも参照できるようにはしておきますが。
書類系の上段の仕切りをはぐって下段を開けると、極めてシンプルにカメラ本体がご覧の通り鎮座ましましております。
袋から取り出すとこんな感じ。
両脇のカバーを引っ張り上げると左右のスペースに付属品が。
予備バッテリや充電用ACアダプタと日本のコンセント用のプラグアタッチメント。シンプルなリストストラップと充電用USBケーブル。
今回からバッテリ充電器はオミットされてUSB充電用のACアダプタが同梱されるようになりました。
あからさまなコストダウンです。
USB充電対応自体は良い事ですし指示しますが、いただけないのは独自仕様のUSBコネクタであること。つまりこのUSBケーブル、専用品です。
マイクロUSB端子であればまだツブシもきくのですが、専用品というだけで個人的には「最低」評価となります。
まるでオリンパスです。
オリンパスはファームウェアのアップデートをするのに専用USBケーブルが必要になるという徹底ぶりで、それを考えるとGRは1024万倍はマシですが、それでもやっぱり専用ケーブルはアカンと思うのです。
私はGR Digital IVを所有しているのでそのバッテリ充電器を使用できるので実質的に持ち出しはありませんが、そうでなくて充電器が欲しい人はプラス数千円の出費となります。
なお、バッテリはGR Digital IVやSIGMAの メリルシリーズのコンパクトカメラと同じモノです。SIGMAのバッテリを取り付けてもちゃんと動きました。私はまったく責任を負いませんが、そう言うものだと言う事ですね。
思いついてAmazonを調べて見ると、シグマのBP-41は1,345円。リコー純正のDB65は3,265円です。いえ、だからどうだというわけではなくてへえーっていう感じ?
では、APS-Cサイズの撮像素子を奢ったGRが、どれだけ大きくなったのかを検証とまいりましょう。
USBメモリと比べてみました。
でかいですね、GR。
次にワイアレスマウスと比べてみました。
マウスよりでかいですね。
じゃあ、もっと大きいものを比較しようということで……。
ミニカーより小さいっすね!(・∀・)
実にわかりやすい大きさ比較でした。
とはいえ、GR Digital IVと比べてどうよ? というところは知っておきたいわけで。
ざっくり言って、一回り多くなったと思っていればいいかな、と。
ただ、さほど重くないのと、感触がカサっとしているので高級感はあまりなし、です。
むしろIVより安っぽく感じます。
さて、せっかくの休みということで、暑いのですが近所の公園までいってきました。
ええ、暑いのでガンガンにエアコンを利かせたクルマで。
取りあえずの目的は「見てもらおうか、APS-C撮像素子の実力とやらを」でございます。
比較ように持ち出したのは姉妹機の姉にあたるGR Digital IVと、私のメインマシン、E-M5にレンズは単焦点で28mm相当の画角を持つパナソニックのLUMIX Gブランドのパンケーキレンズ。
取りあえずは手持ちで適当にとっただけなので参考程度に。
にしても、E-M5の空の色はやっぱりいいなあ、というのがぱっと見の感想です。
★以下、GRでのテストショット
まだ数時間使っただけなのですが、各種設定などもGR Digital IVの正統な後継機らしく、機能が多少増えているにもかかわらず、サクサクっと好みのMYセッティングを登録出来ました。
そしてGR Digital IVよりも明らかに使いやすくなっている点も二重丸です。
そろそろマトモなカメラっぽくレバー式にして欲しいものです。
ON/OFFのインジケータであるこの緑のランプは消せます。
消せますが、ONである事をぱっと見てわかるように点灯するようにしています。
レバー式だと一目見てわかりますし、見なくても指先で探ればどっちかわかるので必要の無いギミックなのですが。
レバーを切り替えてボタン機能を2倍に増やす、というアイディア。
私はAEL/AFLにAEL(再押解除)を割り当てました。下側はdefault(考え中)
Effectボタンということになっていて、defaultではこれを押すとEffectを選ぶ画面がでてきますが、OLYMPUSのArtFilterと違ってこのEffectはブラケット機能がないので個人的には使う気になれず、の機能。
なのでむしろ使う気にさせる機能「35mm相当画角へのクロップ機能」を割り当てました。
一度押すと35mm相当の画角に。もう一度押すと28mm相当に戻るという、オリンパスのデジタルテレコンみたいな機能です。(厳密に言えば色々違いますが)
今度のGRは「寄れない」ので、より大きく移したい場合などには積極的に使う予定です。(後でトリミングなど面倒だし)
GRは、GR Digitalらしい使い勝手を正常進化させた上で、撮像素子を大型化した事が一番のお手柄だと思います。
その代わりとして「寄れなくなった」ことと「大きくなった」というネガティブな要素が発生しましたが、それでもレンズバリア方式を守ってくれた事については心から拍手をおくりたいと思います。
AFは合いにくいです。
これも比較対象によっては変わります。
X100sとはとんとんくらい合いにくい、と言えばおわかりいただけるかと。
空には合焦しません。相当コントラストの高い雲がないとムリです。
この点、オリンパスと撮り比べるとなんでこうも違うのだろうとがっかりします。
暗所でもAFは合いません。E-M5より合いません。
さらに、ピーカンの野外ではそれなりの合焦速度ですが、暗くなったり、低コントラストの被写体だと相当ひどい状況です。
その辺はたいした進化はない、と言っていいと思われます。
GRの次世代機は手振れ補正機能を再取得するでしょうし、位相差AFも積んでくる事でしょう。
筐体を二回使い回すのがデジタル時代のGRなので、次のモデルこそがリスタートしたGRの一つの完成型だと考えます。
では現行の未完成なGRはどうか? というと、これはこれで使い心地がいいカメラであることは間違いありません。
画質については青空がイマイチなど、色にはシンパシィを感じませんが、撮像素子の大きさという物理の法則が多少の事を凌駕します。
しばらくは毎日通勤鞄に放り込んで、じっくりと対話を重ねながらつきあっていこうと思います。