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★OLYMPUS PEN E-PL5 vs. FUJIFILM X-E1

なーんて大それた対決の構図的なタイトルを信じちゃいけません。(・∀・)(初出:2013/01/14)

所詮、X-E1なんてブタです、ブタ。
画質が良かろうが操作に迷わなかろうが、でかくて重くていいのなら一眼レフでいいじゃん、ちゅうお話しです。
コンパクトで高性能・高画質なPENTAX-RICOHのK-5IIsなんて選択肢もありますし、アチラはX-E1のような閉鎖間際の商店街もかくやと思われるレンズラインナップとは比べものにならないほどの数の「AF」レンズが存在します。
あまつさえ「使いたい」と思わせる魅力的なレンズも多いわけで。
レスポンスや書き込み速度などはくらぶべくもなし。
色についてはPENTAXの方が断然いい。
となると、わざわざX-E1などを使う理由はないわけです。
少なくとも私には。

そう言うわけで、X-E1の集中使用期間を終えた私は、PEN E-PL5を毎日のお供に置き換えて、とてもほっとしている自分に出会ったわけです。
頭についているEVFはまあ、オマケです。
そもそもじっくり腰を据えた撮影を想定しているカメラではありません。とは言いつつも必要であればポケットからサクっとEVFを取り出してカシャっと填めればご覧の通り。
バッグや鞄に放り込むときには外しておけばいいですし、首からぶら下げて散歩、なんていうときには付けっぱなしでも邪魔になりません。
多少不便ですが、実のところE-PL5を使っていると別に敢えてEVFじゃないとヤダ、みたいな気分にならないので。

何しろ14mm、17mm、20mmというパンケーキ系のレンズを付ければ、XZ-2より体積的に小さいという軽やかさです。
同じように小さいモデルでは手持ちのNEX-5Rなんかもあるんですが、アチラはまともなパンケーキレンズが今のところなし。新しい標準ズームが良い出来なのでそれを付ければけっこうなコンパクトさを得られますが、明るめの単焦点で遊ぼうかな、と思った時にいきなりレンズお化けになってしまうわけです。

で、E-PL5。
個人的には14mmと20mmが画角として肌に合うので写真の17mmはダミー的なものなのですがデザイン的に一番似合うので撮影用モードという事でお許し下さい。

発売日に購入してからこっち、あまり使ってやれなかったこともあって濃く愛でている所ですが、結論的に言うと
「とってもいい」
と思います。
同じμ4/3の鉄板カメラ、E-M5に比べてしまうとネガティブな要素はもちろんたくさんあります。

1)マテリアルやフェイシアのフィニッシュが2クラス以上安っぽい(「イイモノ感指数」は私の場合、写欲に直結するので立派なハードウェア性能なのです)
2)水準器がない
3)手振れ補正がショボい
4)電源がボタン式
5)ディスプレイがショボい

どうです。
こんなにあるんですよ……って、あれ? たいしたネガじゃない気がしないでもなかったり。
1)の質感はどうしようもないというか値段の差を考えろというところでしょうか。それでもボタンをちょっと変えるだけでけっこうイメージが変わってくるのですが、あのゴキブリのようなテラっとしたプラ丸出しのボタンはなんとかならないものでしょうかね。

2)については黄金分割のグリッドを入れる事で対応しています。そう言えば水準器なんて付いていないのがアタリマエの時代はこれで対応していたのですよね。もちろんあるに越したことはありませんし、オリンパスの水準器は他メーカーのソレとちがって自分で極めて簡単にキャリブレーションができるのが素晴らしいところなので、次期モデルでは是非対応して欲しいところです。

3)はないよりマシです。というかブタ……もといX-E1もNEX-7もボディ側に手振れ補正機能がないのでどうしても私の中ではワンランク下の地位しか与えられないのですよね。メインには絶対になれない存在というか。
「手振れ補正なんて必要ない」と言う人には必要が無いのでしょうが、私は絶対欲しいので。

4)まあ、我慢できるレベルではあります。問題ないと言っていいでしょう。

5)はX-E1も似たようなものですカラ。ショボいんだと思って使えば充分我慢できる範囲でしょう。
それより固定式のX-E1と違ってNEX-5Rみたいに自分撮りができるチルト液晶が付いている事が素晴らしいと思います。
そのせいで分厚くなってますし不格好になってます。なんでNEX系のようにスマートでクールなチルト液晶に出来ないのかとオリンパス技術者を鞭で打ちたい気分ですが、SONY傘下に入ったからにはあの液晶を是非使わせてもらうように土下座して頼み込んで欲しいところです。(傘下じゃなかったっけ?)
X-E1の背面液晶がショボいのはあの値段を考えると意味不明ですが(3インチ系をはめ込めるスペースはある。ムリだというのならそれはFUJIFILMには実装能力が無いと白状しているようなもの)、EVFを使って構えて撮れや、という無言の誘導なのかもしれません。標準でついてますからね、EVF。
E-PL5にはEVFはありませんが、既にVF-2や3を持っている人はポケットにそれを忍ばせておけば良いだけです。
スペック上(というか画素数)ではX-E1やNEX-7のEVFはVF-2より上ですが、見え味ではVF-2の方が私は上だと思います。X-E1はNEX-7よりマシですが、ギラっとドギっとしています。VF-2のような優しい表示にはなっていないので。まあ、好みの問題と言ってもいいでしょうけれど。

とまあネガティブな部分はあるものの、コンパクトさとE-M5と同じ画質というポジティブな要素をどう評価するかでE-PL5が好きか嫌いかが決まってくるのでは無いかと思います。
私はE-PL5、とっても気に入ってます。
個人的にはE-M5より使いやすいとさえ思ってます。
E-PL5のポジティブ要素として、それをいくつか挙げてみましょう。

1)小型軽量である
X-E1と比べるとE-M5も容積は半分程度じゃないかと思える程コンパクトですが、EVFがなく、液晶をX-E1並のショボイものにしている関係でE-PL5はE-M5よりもさらに小型軽量になっています。
いわゆるペンタプリズム部分、E-M5のソレはまあトンガリ屋根部分といった方がいいのかもしれませんが……それがないだけでずいぶんとバッグやコートのポケットへのアプローチがスムーズになります。

2)自分撮りができる
E-M5も同じティルト式液晶を備えていますが、トンガリ屋根の部分の存在もあってそもそも構造的に自分撮りできる位置に液晶を掲げる事は極めて困難です。
E-PL5はコンパクトネスを生かしてそれが出来ちゃうわけです。
自分撮りなどしないから関係ない人には関係ない機能ですが、私の様なナルシストや彼女・彼氏とツーショットを気軽に撮りたいという人にとってはあると大変ありがたい機能です。
最近のカメラには間違いなく顔認識機能がついていますから、ピントは考えなくて良いし、あとは構図をリアルタイムに吟味しながらシャッターを押だけでOK。あ、用紙が人外の人はこの限りではありません。ごめんなさい。
同じ機能を持つNEX-5Rは動きもやや唐突でぎこちないE-PL5などよりスムーズで洗練されていて、かつデフォルトでは自動的に3秒セルフタイマーモードになったりと親切さでは一枚も二枚も上ですが、シンプルとはいえこの機能の存在はE-PL5をチョイスする一つの理由になることは間違いないように思います。(NEX-5Rの3秒タイマーはもちろん切ることも可能です)

3)ユーザーカスタムパラメーターをモードダイアルに割り当て可能
非常に地味ながら、プリセットしたカスタムメニューを切り替えて使いたい私の様な人間には極めて便利な機能です。
とは言えモードダイアルを見てもわかるとおり、他社にあるようなC1とかUSER1などのようなレターは刻まれていません。
どういう事かというと、「アンタが使わないであろうモードに無理矢理割り当ててください」というもの。
具体的に説明すると、私の場合「動画モード」と「SCN」、それに「M」が使わない位置。つまり三種類のカスタムモードをプリセットできるわけです。
どうしてもあと一つ欲しい時はPを割り当てようと思います。
その心は、

・iAUTO 人に頼んで撮ってもらう時にはこれ。
・A 必要
・S あまり使いませんが、ライブバルブとかに必要ですよね
・ART アートフィルターブラケットで遊ぶことが多いので必要
・P 基本的にPモードを基準にパラメータを振っているのでそれをカスタムメニューにしてしまえばいいので要らないと言えば要らない。

という感じです。
動画なんて絶対使いませんから本当にありがたい心遣いです。
もちろんE-M5などと同じで、動画ボタン(赤ボタン)にはデジタルテレコンを割り当て可能です。

4)グリップが交換できる
これにはファッション的な要素に加えて実用的な一面もあるわけです。さらに言えば私の様なE-P3ユーザーにとっては「互換性あり」なのでたすかりまくりです。なんだかんだ言って複数のグリップを持っているので気分一つで簡単に交換できるのは愛着がわく要素の一つだと思います。
写真のグリップはご覧の通り不格好ですから標準のものではありません。大型のグリップ重視のエラストマー素材のものです。
これを付けたE-PL5はX-E1などより数段ホールド感が上です。ええ、E-M5よりも断然上です。(グリップ付けないE-M5です。念のため)
これも地味ですがちょっとしたアドバンテージと言えるでしょう。

どうです?
悪くないんじゃない? なんて思えてきたのでは??

オリンパスになれたユーザーであれば、決して使いやすいとは言えないメニュー構成も、例の「スーパーコンパネ」でまかなえばさほどイライラしません。E-M5のツインダイアルは便利ですが、スーパーコンパネさえあればお気楽な用途にはE-PL5のような構成でもさほど不便はないように思います。
もちろん「一台主義」の人は迷わずE-M5をチョイスする方が幸せになれると思いますが、多くの人はE-PL5で充分なのではないかと。

私はE-M5のアドバンテージが揺らぐ事は無いと思っていますが、ひょいっと持ち出す「気」になるE-PL5の絶妙なサイズとけっこう高度な要求にも応えてくれる多才さが愛しいと思えてきています。

そんなわけでネガティブ要素の問題でE-PL5をオミットした人はメリット部分でバーターできないか、再考していただきたいなーなんて思います。
また、最初のミルクス=MILCS(Mirrorless Interchangeable Lens Camera System) 、最初のμ4/3として何か一台、と考えている人には個人的に強くプッシュしておきます。
もちろんニューモデルなので値段は投げ売りモデルとは比べものになりませんが、値段だけの差はあると断言しておきます。(個人の感想です(・∀・))

とと。
長くなってしまいました。
そんじゃねー。

p.s.(文中に記したナルシスト云々はもちろんウソです。念のため)

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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