ルート設定する時にはその時点での渋滞考慮ルートを作ってくれるのに、刻一刻と変化する渋滞などの道路事情には全く対応しない、というアホな仕様など、都市部および都市部近郊では「お前はアホか!」としか言いようのないアルゴリズムはEVOQUEのナビと何ら変わる事はありませんので、ご安心? を。
あと、タッチパネルではない、という根源的な問題はEVOQUEよりどう考えても劣っていますし、文字を入力する際に独特のIMEを使わねばならないというキテレツな仕様もなんだかなあ、という思いは不変です。
が、しかし。
使っているうちに「純正ナビは(EVOQUEより)XC60の方が断然使いやすいんじゃね?」という評価に変わりました。
いえいえ、身びいきというわけではありません。
タッチパネルではない、という根源的な問題と同様に根源的な違いが両車にはあるからです。
それは既に紹介済みなのですが、
「XC60の純正ナビは、走行中にフルオペレーション可能」なのです。
そう。時速200kmで走ってても目的地設定が出来ちゃうんです。
もちろんキャンセラなんか噛まさない素の状態で! です。
で、そのオペレーションなんですが、XC60の、というかたぶんVOLVOの純正ナビ全般は三つのメソッドを選ぶ事ができるんです。
1)センターコンソールのボタンとダイヤル
2)ステアリング右側にあるボタンとダイヤル
3)リモコン
いやあ、最近のナビでリモコンが付いてるのって珍しいですよね。
タッチパネルじゃないなら必須ではありますが、リモコンはご覧のようなキテレツな形をしております。
で、見た目より相当重いです。
「なんでこんなに重いんだ?」
ってマジで??? となるほど重いんです。
理由は裏蓋を開けて納得しました。
このリモコン、AA、つまり単三形電池を4本必要とするんですよ!!!!
4本ッスよ?
十数年前のCarrozzeriaのサイバーナビに点いていたリモコンですら、既にAAA(単四)2本っすよ?
北欧はスウェーデンに流れる悠久の時を実感した瞬間でしたね。背筋がちょっと寒くなりました。
というのはウソです。
で、そのオペレーションですが、走行中にあんまりドライバーがやることではないので、ナビシートに座っている人間が行うわけですが、
1)センターコンソールのボタンとダイヤル
というのは、実は実際の走行中には実にやりづらいんですよ。鏡のような道路を一定速度で巡航している高速巡航時ならいざ知らず、一般道だと結構な凸凹があったりして普段は感じないそれがボタンとか触ろうとするととたんに「ああ、こんなに揺れてるんだな」なんて思うくらい指先が中風状態です。
なので信号待ちとかそう言う時にやるわけですが、だったら別に走行中にオペレーションできるアドバンテージにはならないわけで。
そこで
3)リモコン
です。
ナビ専用ではなくて、要するに画面操作全般ができるリモコンなので、ドライバーが自分で操作しなくてもだいたいのパラメータは助手席の人に頼んでいじれます。
で、コイツが使いづらい! (>_<)
いや、リモコンはリモコンらしく、こういうジョイスティックもないようなシートキーのリモコンはその分をわきまえて、押下信号のみに反応して欲しいわけなのですが、中央の十字キー部分って、実はタッチパネルなんです。
「画面はタッチパネルにできないけど、リモコンにはタッチパネルを搭載しといたから」
なんて余計なお世話っす。
それ以外はいいんですけど、スクロールとか縮小/拡大とかが実にやりにくい。
この辺、スマートフォンやタブレットでイージーに出来ちゃうインタフェイスになれていると余計にイライライライラっとしちゃいますね。
まあ、その辺は×ってことで。
で、実はソロで乗っている時に結構助かるのが走行中もオペレーションOKなロジックとステアリングの右側、つまり右の親指だけでほぼオペレーションが出来てしまうインタフェイスです。
使うとわかるんですが、結構ちゃんと考えられていると思います。
ナビ画面を注視しながらオペレーションするのはアレですが、チラ見しながら立ち寄り地の設定や目的地変更ができるのはありがたいんです。
ステアリング右のボタンはダイヤルも兼ねていて縮小や拡大はグリグリっと回すだけなので、前方の混み具合をVICSデータで確認して、たとえば宝塚トンネルの渋滞の長さを見て、手前で降りて下道を行く方がいいのか、渋滞に突っ込んでもこれならロスは少ないのか、なんていう判断が可能です。
まあ、ぶっちゃけて言っちゃうとACCで走ってると運転はクルマ任せにしておいて、人間様は別ルートの探索とかしちゃえるわけですよね。
ええ、画面に集中するとあぶないので滅多にしませんけど。ホントですよ?(・ω・)
と言うところでナビにはキャンセラいりません。でもリモコン重いです。ってなお話でした。
一緒に写っている黒い物体は、XC60のお供にと思って手配したPanasonicのコンパクトカメラ、LUMIX DMC-LX100です。
有馬温泉オフが実質シェイクダウンというか、テスト撮影日のようなものでしたが、帰宅して出来上がった写真を見ると……。
「もう、これ一台でいいんじゃね?」
と思いました。
少なくともレンズ交換式カメラにキットズーム付ける、なんてオロカな行為は金輪際やらないと思います。
というか、この小ささで、μ4/3という大きめのセンサを使って、標準域をカバーしちゃってますから、望遠系が必要ない私の場合は、殆どコレ一台でいいや、と思っちゃいます。
そこそこですが、寄れますしね。
「寄れないレンズはクソレンズ」という私の座右の銘にも抵触しません。
なんというか、ますます大きめのカメラの出番が無くなって行きますねえ。
というわけで、2014年に発売されたカメラではこのLX100はナンバーワンだと思います。
もちろん完璧なカメラではありません。
液晶は固定式でチルトしないし、XC60のナビじゃないですがタッチパネルでもありません。ストロボも内蔵してませんしね。
でもそれらを装備して値段が1.5倍になるとか、体積が15%増えるとかだとアレなので、そこはそれ、妥協できるかどうかという部分でしょうね。
つまり、当初の予想通り、LX100ってXC60っぽい性格だなあ、と。ユーティリティ高いけど、世界一ってわけじゃない。
とは言え、見た目は地味だけど、中身は結構いけてるんだよ、的な所はまさに、でございます。
以下は、例によって例の場所での画角毎の歪曲チェック。
基本的にはデータ補正ですが、よく補正されてるとおもいます。周辺もさほど妙な事にはなっていませんし、XC60的な実用機としてみれば、まさに充分過ぎる描写ではないでしょうか。
★最後はオマケで某ラーメンウォーカー風に