ただし、マニア向けではありません。
ピュア・オーディオとは縁もゆかりもありません。
あらゆる音源をAVアンプで全部まとめて、リビングで楽しむ、というレベルのイージーリスナーの、ちょっとした「お遊び」でございます。
さて、そういうわけで先日部屋の整理をしていたら、昔懐かしいスピーカーユニットが出てきました。
その昔、音楽鑑賞環境というオカルトな世界に片足を踏み入れ「かけていた」時期に、既製品に飽き足らず(というか高いスピーカーは買えないので)自作スピーカー沼にはまり「かけていた」のですが、見つけたスピーカーは、その時の亡霊の一つです。
そのスピーカーはFOSTEXという日本メーカーのFE103というモデルです。
オーディオ的メーカーというと「SONYとかPIONEERとかYAMAHAとかなら知ってるけど、FOSTEX(フォステクス)なんて知らんわ」なんて思う人も多いと思います。
カメラ的なメーカーに例えると「NikonやCanonやOLYMPUSは知ってるけど、TOKINA(トキナー)は知らんわ」みたいな?
スウェーデン車に例えると「VOLVOやSAABやSCANIAは知っているけど、KOENIGSEGG(ケーニグゼグ)は知らんわ」みたいな?
いえ、もちろんFOSTEXがカメラのTOKINAやクルマのKOENIGSEGG的な立ち位置だというわけではありませんよ、念のため。
つまり音楽鑑賞環境、いわゆるオーディオ的なものについての趣味が多少なりともある人なら、FOSTEXいうメーカーを知らない人はいないはずなので、知らないと言うことは私が書こうとすることは意味不明だと理解しております。
なのでそう言う人向けにFE103というスピーカーについてわかりやすくかんたんに説明するとしたら「直径10cmくらいの安スピーカー(ユニット)」という事になりましょうか。
因みに、スピーカーというと四角い箱そのものを呼ぶのが普通かもしれませんが、FE103はその箱部分(エンクロージャー、もしくはキャビネットという)ではなく、丸い「お猪口型振動版」だと思って下さい。お猪口型じゃない平面スピーカーとかホーン型とか例外ありますけど、言わんとする事はお察し下さい。
つまりここで「スピーカーユニット」というとそのお猪口型のパーツの事、エンクロージャーというと、スピーカーユニットを除いた箱の事だとご理解いただけるとこの先説明がしやすくなります。
なお、エンクロージャーはキャビネットとも言います。同じ意味です。クルマのアクセルペダルをガスペダルというようなものだとご理解下さい。ここでは語感がカッコイイのでエンクロージャーという言葉を使います。
で、もう少し詳しい説明がわかる方、FOSTEXというメーカーを聞いたことがあるという人には「フルレンジの10cmスピーカー(ユニット)」と説明しておきましょう。
で。
話はもとに戻りますが、その裸向きだしのスピーカーユニット、FE103が出てきたわけです。
既に白状? したとおり、過去に自作スピーカーにハマっていた時代に、基準とするスピーカーとしてこのFE103を使っていたのであります。
他にもいくつか、このFE103など比べものにならないほど高価なスピーカー(ユニット)も持っていた(使っていた)のですが、結局今現在手元に残っていたのはFE103が1ペア(2個)のみでございました。
何で?
理由はかんたんです。安いので売れないから。
というか、もともと安価なので、売っても二束三文。なのでヤフオクなんかに出品する手間の方が面倒だということで売らないとういうような、そんな感じ。
わかりやすく言うと、要らなくなった文庫本をヤフオクに出すか? というイメージです。
他の高いスピーカーはそれなりの需要があるのでそれなりに換金出来たのですね。
で、実は当初6つあったFE103ですが、そのうちの4つは前回の引っ越しのどさくさで破棄したものと思われます。
自作のスピーカー(こちらはエンクロージャーのこと)も捨てました。場所、とりますからね。
結局自作スピーカー1セットのみを引っ越し自に持ってきたわけです。それに取り付けてあったFE103と一緒に。
引っ越した後も、時々鳴らしていたのですが、結局「でかい・重い・(主に見栄えの問題で)みっともない」という事でお蔵入り。その後エンクロージャーはバラして捨て、スピーカーだけを保管していたようです。
何が言いたいかというと、「もったいないし、スピーカー作ろうか」と思っちゃった、というお話です。
よせばいいのにな!(・∀・)
そう思ったのは実は少し前の話でして。
そして既にオチもありまして。
「用意したエンクロージャーにFE103を取り付けようとして、ドライバーでネジを固定していたら、ちょっとミスってドライバーでコーン(スピーカーのオチョコ上になっている部分)をぶっ刺してオシャカにしてしまった」というわけでありまして。orz
最後の最後に。
「さてさて、取り付けたらまずは試聴だぜ」
という、この手の儀式? で、もっともワクワクする瞬間に、それは起こったわけでして。
今まで数え切れない程スピかーユニットの着け外しを行っていたのに、一度もミスは無かったわけでして。
「この私がなぜ????」
状態でして。
見事なオチでございました。
だがしかし。
「じゃあ、終了」とはなりません。
なぜなら「エンクロージャー」は用意しちゃったからです。
スピーカーユニットを取り付けないと、それは文字通り「ただの木の箱」になってしまいます。
何の役にも立たない、ただの「箱」です。しかも左右ですから二個。
つまり、ただの箱を活用するにはスピーカーにするしかありません。
ただの箱をエンクロージャーとして使う為には、ただの箱をスピーカーにする手段が必要です。
そう、必要なのはスピーカーユニットです。
で、色々考えに考えたのですよ。
1)1個は生きているので同じFE103をもう一個買う(一番安上がり)
2)どうせだからもっとお高い上等のスピーカーを買う
こうやって文字にすると「色々」と言っても二個でしたな。
で、結局私がチョイスしたのは
FE103を「2個」買うというもの。
いや、エージングが進んだ、というか同じ型番であっても、古いスピーカーと真新しいスピーカーを同時に使うのってどうなの? という猜疑心? というか真っ当な考えですね。
そもそも型番は同じでも、当時と今とでは同じスピーカーではないようです。
何しろこのFE103、50年物長きにわたりマイナーチェンジを繰り返しているモデルですから。
私のはざっと20年以上前、たぶん25年くらい前のヤツですよ、わっはっは。
コーンやマグネットの材料からして違うんじゃないでしょうか。あと生産国ももはや日本ではないようで。
値段も当時の二倍ほどしますな。まあそれでも安いですが。というか相対的には25年前よりむしろ安いのかもしれません。
25年前といえば、その頃の同じFOSTEXの8cmフルレンジスピーカー(たぶんFE83)は、現在リビングのバックロードホーンのスピーカーのエンクロージャーに収まり、メインスピーカーとして日々テレビやビデオの音を鳴らしてくれています。
スピーカーって長持ですな。
というわけで、次回は、FE103En(最新版。写真のがそれ。メーカーサイトより拝借)をバックロードホーン形式のエンクロージャーに取り付けて鳴らしてみた、というエントリーになる予定。(・∀・)