Categories: カメラ旅行

★北欧オーロラ撮影の旅 XXV

(初出:2012/10/28)

フッティルーテン(HURTIGRUTEN) 四日目 朝。

六時過ぎに目が覚めると、気分はすっかり良くなっていました。
外が明るくなってからデッキに出てみると、なんと青空が!!

で、居合わせた人が近づいてきて私に尋ねる。
「あなた、夕べオーロラを見た?」
「は?」

な、なんと!
聞けば昨夜というか未明に晴れて、かなり大きめのオーロラが観測されたそうな。

実はフッティルーテン、オーロラが出ると船長が船内放送でその旨伝えてくれる仕組みになっています。
私達は「放送が鳴ったら絶対起きるよね」という感じであまり気にせず……というか、オーロラは北極圏に入った後の、四日目の夜から、と決めつけていて、三日目の夜なんて全然ノーマークだったんです。
あと、船長の船内放送はこちらが能動的に動かなければキャビンにまでは放送されないようで、廊下では放送されていたようで、起きていてそれを聞いた人達(ほんの一握りだった模様)だけが観測できたのだとか。
ムービーや写真を見せていただきました。

まあ、オーロラは北海道でも10年に一度くらいは見られるそうだし、北極圏に入らないと……なんていう頭がそもそも固い。
ええ、私の事ですね。
正しくは「オーロラベルトに入っていれば見られる」わけで。
言い換えると、オーロラベルトの下で、晴れていて、空が暗ければたいがい見られる、というものです。
でもまあ、そうなると四日目の夜が俄然たのしみになってきました。
空は晴れているし……

と思って話しかけてきたご夫婦とご歓談あそばされているウチに、なんか恐い雲が……(・ω・)

ちなみに船長の放送はキャビンのテレビを付けっぱなしにしておいて、8チャンネルに合わせておけばテレビから流れるのだということをその日初めて知りました。
8チャンネルはフッティルーテンやフィンマルケン号の案内チャンネルです。
廊下の放送なら聞こえるだろう? と思われるかもしれませんが、仲むつまじいカップルに気を遣っているのかかなり遮音性がいいんです。放送が流れているような声は聞こえますが、内容はまったくわからないくらいミュートされます。

さて、7時を過ぎるとデッキに人が増えてきました。
もちろん結構寒くて、通常はヤニ中毒の方々と写真を撮る人くらいしか出てこない時間帯なのですが、実はもちろんわけがあります。

フィンマルケン号、というかフッティルーテンはこの日、ちょっとしたイベントがあるのです。
実は夕べ、つまり三日目の朝に館内放送で船長からクイズが出されました。
「明朝、フィンマルケン号がついに北極圏に入ります。つきましては何時何分に北極圏に入るかを投票して下さい。最も近い方に船長から素晴らしいプレゼントをご用意します。ふるってご参加を」
みたいな内容でした。(たぶん(>_<))

で、わが家も投票していました。
ええ、私はぶっ倒れたので配偶者が投票用紙をもらって、夕べのウチに済ませておいてくれたのです。

で、船長からはヒントが出されていました。
午前7時から7時半の間を予定しているのだ、と。
これならなんとなく当たりそうじゃないですか?

で、まあ(珍しく雨も降っていないし)、けっこう穏やかな感じだったので皆さんぞろぞろと出てきたというわけです。

そうこうしているうちに、船はついに北極圏に入りました。
北緯六十六度三十三分。
北極圏入り。
午前7時22分という公式? 発表でした。

「そんなの、別に海に線が入っているわけでも無し。船長が勝手に時間きめられるんじゃ?」

などと思ってはイケマセン。
もちろん航路にはそれを示すモニュメントが存在するのです。

それがこれ。
地球儀のモニュメント。


大きさは……
天辺に止まっているノルウェイカラスの大きさからご想像下さい。
(拡大写真を大サービスでお付けしました!!)

いやあ、皆さん一斉に写真を撮ってました。
ドイツ人がライカのSを持つと、EOS KISSを持っている日本人と縮尺?的にあんまりかわらないなあ、と思った私でした。(並んで撮っていて、思わず笑みがこぼれちゃいましたよ。(・ω・))

 

フッティルーテン(HURTIGRUTEN) 四日目の朝食

無事にモニュメントを見た皆様と一緒にダイニングへ移り、朝食を。
気分もよくなり食欲も普通にあるので、欲望のままに? いただきました。
なんか、メインはスイカみたいですね。

北欧、それも北極圏でスイカをタベルとは思いませんでしたぜ。(・∀・)
この日はいわゆるテキトーサンドはやめて、パンケーキにしました。

ヨーグルトの下は、乾燥バナナスライスがけシリアル。

さて。
問題は次です。
以前から気付いてはいたのですが、ゆで卵の食べ方は目玉焼きほどではありませんが皆さんいろいろと流儀があるようで。
私はこの方法。


ナイフがある時はナイフで上部を殻ごと切って、スプーンで食べるのですが、自宅ではナイフが出てくる事があまりないのもあって、上部の殻をクシャっとしてから手で一部剥ぎ取って、スプーンで食べるという手法です。

ちなみに家人は全部剥いてから、手づかみでパクっとやる流儀です。
みなさんはどっちでしょうか?

ちなみにわが家ではシェア50%を誇る天ヶ瀬方式ですが、世間一般ではやや劣勢。
しかし、エッグスタンドの存在が証明しているように、我が方式が正式なはず!!
(正式って……)

 

北極圏を通過した後、食事をする頃になるとまた雨が降ってきました。
しかし、10時頃に船長から船内放送が。

「正解者の表彰式をしますので、皆さんこぞって8Fデッキへ集まりやがれ」

さて、フッティルーテン。
何度も書いていますがクルーズ船の側面を持ちつつも、これは定期連絡船。
商店街やカジノや映画館やディナーショウを楽しめる劇場を有する5万トンとか10万トン超の、純クルージング・シップとは違います。
何が違うって、エンタテインメントが基本的にありません。
夜のバーでピアノ弾き語りがあるくらいです。

なので。
この日のイベントは北行きフッティルーテンとしては唯一のイベントになるわけで。
つまりは小雨もものともせず、皆さんこぞってデッキに集合です。
船長(たぶん)やスタッフの皆さんが壇上(段は無いけど)に上がって挨拶。テーブルの上にはノルウェイの強ーいお酒が。(・∀・)

ちなみに私、出遅れて一番後からしか写真が撮れなかったので、MZD7018、通所レニーで撮影したものを思いっきりトリミングしています。
なお、スタッフの皆さんの顔はそのままですが、一般のお客さまの顔をさらすわけにはいきませんので会場全体の写真などはあえて掲載いたしません。
ご了承くださいませませ。

で、表彰とあいなったのですが、その前に本日の主役(そう、主役は正解者ではないっ!)、ネプチューンさまの登場!(何故??)

ネプチューンさまは正解者にある祝福をするために海からお越し下さったそうな。
その祝福とは……

上の写真をよくご覧下さい。
そうです。
お玉で氷水を正解者の背中に流し込んでいらっしゃるのです!!
悲鳴を上げるも、取り押さえられてムリヤリ氷水を流し込まれる正解者。(ドイツの陽気な笑顔の可愛いおっちゃんでした。何度か話したことある。(・∀・))
たちまち会場を支配する阿鼻叫喚。(・∀・)

で、これがイベント。
ネプチューン様に氷水を入れられた人にはお酒が振る舞われ、なにやら無bひょうそくさいの御利益があるのだとか。
いや、風邪引くでしょ!

と思っていたら、希望者にはこの祝福が誰でも受けられるというのですよ。
アホか!!と思いつつ見ていると、現れるわ、次々とアル中達が!(違うから)

その後は記念撮影大会。


四枚目は例のシンガポール娘と、「シェフ、そろそろ昼食の指示にもどってきてくれませんかね」とネプチューン様に巻きを入れに来た厨房スタッフとのショット。

ええ、わが家も撮りました。

いやあ、恐かった、ネプチューン。
最後の人はバットに残った氷水を全部(数リットルあった)入れられて断末魔の悲鳴を上げてました。

ということで、楽しい? イベントを終え、ネプチューンさまは厨房へ戻り、平静を取り戻したフィンマルケン号は次の寄港地、ボードーへ向かうのでした。


雨だけど。

 

その後は昼食まで8Fのラウンジで寛ぐ私達。
この頃になると、みんなそれぞれお気に入りの場所がきまっているようで、私達は最上階のこの場所。


Macを持ってきたり、新聞や雑誌、小説片手に珈琲を置いて思い思いにのんびりと過ごすわけです。
これこそが船旅の醍醐味。


数ヶ月かけて、のんびりと世界一周クルーズをしたいなあ、と本気で思います。


もちろん、神戸港から出ますよ。(・∀・)
船に乗るのにわざわざ飛行機には本当に乗りたくない。(>_<)

ちなみにMac率高し。歌手のお兄さんはじめ、ガイジン観光客のラウンジ持ち込みノートPCのシェアはほぼ八割といったところ。Windows機がむしろ珍しい感じです)

ランチは大量のサラダの上に生ハムを二種類。チキンのフリカッセを少し。そのとなりは野菜いりオムレツ。
まあ、オムレツというよりは半熟卵の野菜和え、みたいな?

でもこのタマネギの味と香りしかしないドレッシングはどうなんだろうか。

デザートはアイスクリームに棒状のグラノラ系クッキー。


とりあえず腹ごしらえをして、ボードー寄港に備えた我々でした。

雨だけど!

 

12:30 ボードー(BODO)に寄港。

雨が降っていましたが、嵐ではないのでこの日も一応お散歩に。
近代的な町ですが、人口四万人程度ということで特に見所があるわけでもないのですが、そこはそれ、異国の町は私にとっていつだってフォトジェニック・シティなわけで。(・∀・)

町はずれに航空博物館があるそうで、そこに行こうかとも思ったのですが寄港時間が二時間半しかないのでムリはせず市街地散歩に留めました。

中心部には日本人感覚では実にショボい規模のショッピング街があるのですが、特にショッピングがしたいわけでもない我々はのんびりと散歩です。

時計塔を見たり、

銅像を見たり、


妙なアート? に首をひねりつつ。

博物館を見つけたので近寄ってみるとなにやらレセプションで当日は貸し切りなのだとか。
残念……って入ってみる時間はないんですが……。

そうそう、おしゃれなベンチを見つけました。
昼寝がしにくい構造?


あと、教会の近くに「放課後ティータイム」がロンドンでライブをやった舞台にもにた野外説教所? を発見。


演台に上がって「縦横クミン!」 もとい「立てよ国民!」とかお約束の事はやりましたよ、ええ。(・∀・)

 

フッティルーテン(HURTIGRUTEN) 四日目のディナー。

前菜は子鹿肉の燻製、茹でたクルミ添えマスタードソースがけ。
トッピングの黄色いのは私は初めて味わう種類の木イチゴ。
ジビエのシーズンですねえ。

メインは焼いたタラに新鮮なポテト、オニオンのコンポートにバターソースをかけたもの。


タラ好きだなあ、欧米人つか、フィンランドといえば鱈か。(・∀・)
というか、これはさっぱりしていてイケました。

デザートはラズベリーとクランベリーのミックスシャーベットにチリ・ブラウニーということでピリっと甘い? ブラウニー。


ベリーのシャーベットは大好物。
そしてこのブラウニーもビールに合いました。

ビールはご覧のもの。


味?

さあ、明日はいよいよトロムソです。

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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