新築マンションっていうのは、引っ越す前に実に様々なイベントがあります。
ええ、そりゃもうかなり面倒くさいんですよ。
とはいえどれも避けては通れません。
中でも重要なのが「内覧会」というヤツですね。
因みに「内覧会三種の神器」とは私が勝手に定めた便利グッズ3種類の事。残りの二つは「水準器(水平器)」と「デジタルカメラ」でございます。
スマートフォンが一台あれば「デジタルカメラ」と「水準器」を兼ねる事も可能でしょうけど、個人的にはおすすめしません。水準器の精度が論外なことは当然として、スマートフォンのカメラをカメラと認めていないからです。
(だから個人的な意見ですって)
水準器は大型のちゃんとした?ヤツ。
カメラは標準域をカバーする(光学)ズーム付きで、画角ができるだけ広くてかつ寄れるやつ。もちろんレンズは明るければ明るいほどいいのですが、そんな事よりも「作品」とか「雰囲気ある写真」を撮るわけではないのでストロボはケチらず、むしろバンバン焚いて撮影していくのでレンズの明るさを気にするよりストロボが内蔵されているかどうかをチェックしましょう。
内覧会当日はコンセントのチェック用に小型のデスクライトなどを持参するのは当然ですが、さすがに撮影用補助灯としてつかうのはめんどうですからね。
間違っても「ストロボ焚くヤツとかシロウトじゃん」みたいな事を言ってFUJIFILMのX-E3に23mmF2 R WRつけたヤツを内覧会用カメラにしないように。
ダンナが「カメラは俺に任せろ」とかホザいてそんなカメラを準備していたら後ろからハリセンで思いっきりアタマをぶっ叩いて下さい。
そうそう、デスクライトとは別に懐中電灯はもっておいて損はありません。懐中電灯といっても最近は大げさなものじゃなくてLEDのハンディライトというものがそれですね。
スマートフォンのLEDでも代わりになる場合がありますが、もし持っているなら持参して損はありません。
なお、最近はご存じない方が多いようなので、本来の三種の神器をご紹介しておきましょう。
・天叢雲剣 (あめのむらくものつるぎ。別名、草薙剣)
・八咫鏡(やたのかがみ)
・八坂瓊曲玉 (やさかにのまがたま)
以上、昔の為政者が設定したファンタジーアイテムです。
というか、ファンタジーである古事記にすらまだ記載されてもいなかったような後付けアイテムですから。
偉そうな爺さんが出てきて「本物です」とか言っている時点で「コイツ大丈夫か?」と思わざるを得ない存在です。そもそも文献レベルで探っても「おいおい、三種の神器って一体いくつあるの?」という低レベルの矛盾付きなので。
なお、「巨人」「大鵬」「卵焼き」は三種の神器ではありません。こちらも念の為。
閑話休題。
内覧会の話でした。
マンションの内覧会、それは正式な引き渡し前に一応完成した部屋を係員立ち会いの下でチェックして「ここ、アカンやん。直してや」などとダメ出しをするイベントです。
もちろん主目的はダメ出しイベントではあるのですが、内覧会はもう一つ重要な意味あいを持っています。
それは「実物に触れる最初の機会」つまり「実寸」がわかる最初の機会というわけです。
つまり採寸できるということ。
採寸、すなわちメジャーが必要。
だがしかし。
いつまでも巻き尺でいいのか?
「そっち持ってて」
「あ、曲がった」
「まっすぐにしてよ」
「メジャーじゃあ足りないからシルシをつけとくね。ここから続けて計って」
「天井からって計りにくいよね。椅子持ってくれば良かった」
そもそも計った結果は正確なのか?
そう。
時代はすでに巻き尺ではないのだよ、諸君。
というのがレーザー距離計を導入する私の言い訳でございました。
「え? 採寸?」
ええ、採寸です。
もちろん図面は既にもらっています。
けっこう細かく数値も書いてあります。
でもそれが正確かどうかなんてわかりません。少なくともミリ単位でピッタリなんて事はあり得ません。
さらに言えば、マンションって部屋の中にいろんな出っ張りが存在しているわけですが、その出っ張り部分を全てきちんと網羅した図面はまずありません。
実は今回の転居で三軒目の新築マンションになるわけですが、過去二回は図面との差がそれなりにありました。
そもそも誤差は出ますよん、というのが契約に書かれていますからね(たぶん)。
そんなもんなんです(たぶん)。
つまりクリティカルではものの、図面との差はアタリマエにあると考えていいと思います。
普通、転居前には図面を元にして綿密に家具の配置やらを考えて決定しておきますよね。
引っ越しの際に業者の人に設置場所をを指示しないといけませんからね。
というか当日引っ越し先で「うーん、どうしよう」なんて言ってたら引っ越し業者に呪い殺されます。
で、まあ配置を考えている時に往々にしてあるのが「計算だとギリというかほぼピッタンコなんだけど、実際にこれ、入るのかな」なんていうケース。
図面をいくら眺めても答えが出るはずもなく、結局ギリのところは実際の部屋を「実測」するしかないわけです。
要するに図面に正確な数値を当てはめる作業がある、ということです。
そこで活躍するのがレーザー距離計です。
一カ所二カ所をはかるだけならいいかもしれませんが、はかる部分が増えれば増えると、金巻き尺とは能率が違うことw実感するでしょう。
というかしました。
コレ、一度使うと二度と巻き尺には戻れませんぜ、ダンナ。(・∀・)
いや、もちろんレーザー距離計は万能じゃありません。巻き尺の方が便利な場合もあります。
たとえば「曖昧なものをざっくりはかる」なんてことはレーザー距離計には出来ません。曖昧なものでもビッチリ計っちゃいますからね。
って、曖昧なものって何?
あー、ほれ、クッションの厚みとか、曖昧でいいじゃないですか。
あと、腹回りとかもはそもそも不可能です。
※ざっくりでいいならレーザー距離計と掌を使えばだいだいカバーできますケドね。
今回レーザー距離計を導入したのは、住んでいるマンションを売却する際、壁紙の張り替え査定にやってきた不動産の担当者が使っていたのを見たからです。
「こ、これは便利過ぎる」と感動しました。
それまでレーザー距離計を作っているメーカーといえばあの(どの?)ライカだよな。程度の知識しか私にはありませんでしたし、存在自体は知っていましたが、一度値段をチェックして「いやいやいやいや」とばかりブラウザをバックした事を思い出しました。
まあ、必要性がないので深入り? していなかったのですね。
そんなわけでライカ以外のレーザー距離計をチェックしたことすらありませんでした。
しかし今回、その業者が使っていたのがBOSCH。
「ほほう。BOSCHも作っているのか。どれどれ」という感じでちょっと調べてみると……いやあ、いい時代になりましたね。BOSCH以外にもいろいろあって、安いヤツは数千円で手に入ります。一番安いモノは3千円出してお釣りがきますね。
たぶん、マンションの内覧会で実寸を測る程度の用途なら一番安いもので充分でしょう。
保証はしませんが。
取りあえず私は未知のメーカーの格安品は避けました。
で、ブランドを信頼性と見なしてライカはまあ値段が「ちょっと興味があって」というレベルじゃなかったので無視する事にして、結局その業者が使っていたのと同じBOSCHの製品を購入しました。
これ、Amazonなどで手軽に買えますが、レーザー距離計とか水準器はお近くのホームセンターで購入されることをおすすめします。Amzonなどよりかなり安いです、ハイ(と思います)。
というか、工具系とか日曜大工系アイテムとかってAmazonより断然ホームセンターの方がオトクですよね。我が家のご近所のホームセンターがそうだってだけかもしれませんが。
さて、BOSCHのレーザー距離計はいくつもありますが、その中でなぜこのGLM50Cというモデルを選んだのか?
それは、私の好みというか興味を惹いたモデルをチョイスしたということですね。
そう、Bluetooth対応モデルだったから。
「スマートフォンにアプリを入れてペアリングしておけば、スマートフォンで現場の写真を撮って、GLM50Cでピッと計った数値が写真に自動的に入力されます。どうです、便利でしょう? これさえあれば仕事が捗りまくりですよ、奥さん」
という甘い言葉にに目が眩んだんですよ。(・∀・)
実に面白そうじゃないですか。
そして思いました。
「それって、まさに内覧会向きの機能じゃね?」
というわけで、使ってみるとこのレーザー距離計というやつ、意外に面白いおもちゃである事がわかりました。
あと屋内専用モデルということでしたが、屋外でもそれなりに使えるコトが判明。
「ふむふむ。あのお寺の壁の高さは何mかな? なんて思った時にすぐに計れるように通勤鞄にいつも入ってます。(・∀・)
以上、導入編でした。
次回は実際の活用編(活躍編か?)ということで。