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★【FUJIFILM X100Fと愉快なライバル達】vs. LEICA Q

「LEICA Qとの対決はなし。次回はGX7」などと言っていた舌の根が乾かぬうちに……的なタイトルですみません

まあ、ほぼGRⅡとの違いと似たようなものなのですが、一応備忘録としてかいておこうかな、なんて。(・∀・)

トビラの画像を見ていただければおわかりの通り、GRⅡの時とはX100Fの立場が逆転。つまり今度はX100Fの方がライバルより断然ポケッタブルに見えます。
まあ、どちらもポケットには入らないのですが。
で、ポケットに入らないので鞄に入れて持ち運ぶという時点で、X100FもQも同じレベルのカメラだと認識されます(私に)。
GRⅡとはそのへんもちがいますね。

さて、GRⅡの時と同じように持ち出しましたよ、実際に。通勤鞄に入れて。
でもって「さあ、撮るぞ」となった際に選んだのは……LEICA Qだけ。
その心は「レンズが28mmだから」です。

要するに私は35mmなんて焦点距離は好みじゃないって事ですね。実に簡単な、かつパーソナルな理由です。
人が変われば「28mmなんてお呼びじゃない」となる事もあるでしょう。
問題はこの重量を含めたサイズ感の違いすらものともせずに28mmをチョイスしてしまうほど、カメラをチョイスする際の画角っていうのは私にとって重要なのだということですね。
X100Fを手にしてしばらくじっくりと使ってみて、しみじみと思い知りました。
「35mm、要らねー」みたいな。
35mm画角ファンの皆さんには申し訳ないですが、これはもう好みというか目が、体がそうなっている感じです。
さらに言えば、実は28mmじゃないのですよ。
24mmなんです、私の標準レンズ。
理由はもちろん刷り込みというか、高校・大学と24mmのレンズをつけた一眼レフを持ち歩いていたからです。
もちろん標準レンズの50mmをはじめ、交換レンズは他にも持っていましたが、99%は24mmで撮っていました。
なのでもう、フレーミングが24mmで形成されてしまっているのですね。

つまり28mmと35mmが並んでいると、無意識に脳内で作っている画角に近い28mmに手が伸びるのは必定という訳です。

はい。
勝負終了。
というか、28mmのレンズ相手にX100Fはまったく勝負にならないじゃん、ってことになってしまいますね。
なので勝負はいったん終了でいいとして、「好みの画角」以外の両者の機能の違いを一応チェックしておこうと思います。

・ファインダー(EVF)

OVFがある分、機能としてはX100Fが上です。私の様にOVFなど使わない人間にとってはその点では意味はないのですが、OVFがどうしても見たい、と言う人にとってはX100Fしかないって事になりますね。
翻ってEVF同士ではどうか? というと、色が地味に見えるQに対し、派手に見えるX100Fという感じ。液晶の見え味としては個人的にはQの方が自然に感じます。X100Fの方がEVF感があるというか。

・背面ディスプレイ

こちらも色を除くと見え味はQの方が一枚上手だと感じます。
なんというか、EVFもそうですがレンズの違いなのかもしれませんが。

・AFの操作性

これはもうフォーカシングレバーのあるX100Fの勝ち。
ただし十字ボタンでダイレクトフォーカス操作を行うQも普通に使いやすいです。

・AEのロジック

シャッタースピードは軍艦部のダイヤル。絞りはレンズのリング。どちらもAにするとプログラムという感じで基本的にまったく同じです。
ただし、Qは絞り輪のAの位置が開放のF1.7の隣にあって理解しやすくミスショットにもなりにくい仕様になっているのでインタフェイスとして一枚上だと思います。

・AF/MF切替

ボディ再度に切り替えレバーのあるX100Fに対し、レンズのヘリコイドに切り切替レバーを仕込んでいるQ。使ってみるとわかりますが、撮影中にシームレスに操作できるのはQの方。X100Fの切替レバーは小さくて場所的にも操作性が悪く、かつ動きもスムーズとは言い難いシロモノです。

・露出補正

ダイヤル方式のX100Fに対し、コマンドダイヤル方式のQ。
よって使いやすいのは断然Qです。

・撮影倍率と近接撮影

画角が狭く、かつレンズ前10cmまで寄れるX100Fの圧勝。
ただし、Qも135判フルフレームのセンサを使っているとは思えない、さらに言えばレンジファインダーのMシリーズLEICAの常識からは考えられないほど寄れますので「寄る」という事に関してはあまりストレスはありません。
ただしマクロモードに切り替える必要があるので、その点でもX100Fに対してディスアドバンテージとなります。
もっともレンズのヘリコイドを回すだけなので、慣れていると息を吸うように切り替え可能なのですが。
ただし、近接域の収差の少なさというレンズの持つ描写力に於いてはX100FはQのライバルたり得ません。

・デジタルテレコン

びっくりすることに、Qにもこの機能があります。
厳密に言うとQの場合、X100Fと違って画素補完を行わない本当に純粋?な「クロップ」機能となります。
そしてQはX100Fと違ってjpegと同時にRAWデータの保存が可能です(RAWデータはクロップしない28mmのまま)。
操作性はボタンを押して切り替えるだけのQの方が圧倒的に上です。

むしろQの問題はデジタルテレコンにすると画面も「クロップされるだけ」であること。つまり枠が出てきて「この範囲だけ写りますぜ」という感じになって狭い画面でフレーミングを強いられることです。
まあ、よく言えば極端なスポーツファインダーになる、という感じでしょうか。

・AF

位相差方式を身につけたX100Fの圧勝! と言いたいところですが、意外にもQは速い。というかだいたいのシーンでQの方が快適に思えます。イヤホンマ。
実はこれ、Qを使いはじめてわかった嬉しい大誤算ってヤツでした。

・起動時間

同じくらいかややX100Fが速い感じです。どちらにしてもあまり文句は在りません。

・書き込み時間

うーん、これは私のような1Shot撮影しかやらない使い方だとどちらも痛痒なしで問題ありません。

・手振れ補正機能

「ない」つまり0のX100Fと「ある」つまり1のQとを比較するとその差は∞。というか比較するというよりこの機能がある時点でQの圧勝。
因みに「なーんちゃって手振れ補正」かとおもいきや、ちゃんとというか、しっかり効きますのでオドロキです。

・画質

ざっくり画質なんて書いてますが、まずはレンズと画像処理とに分かれると思います。レンズはなんというか、画角が違うので比較してもアレですが、QはなんというかX100Fとはちょっとレベルが違うと思われます、ハイ。
28mmF1.7という明るさであの描写なのにあんなにコンパクト。これはもうドイツ人が黒魔法でも使っているに違いないとさえ思えます。

画像処理に関しては圧倒的な色の暴力を感じるX100Fに比べるとQはよく言えば「渋い」悪く言えば「色がない」という感じで寂しいです。
さらにQの場合、いわゆるフィルムシミュレーションやデジタルテレコン的な色で遊ぶ要素が皆無なんです。
ユーザーがチョイスするのは「jpegかRAWか、もしくはその両方か」だけと言っても過言ではありません。
実にストイック。言い換えれば撮影に集中できる仕様になっています(いい意味で?)。

・メニュー

なのでQは最近の高性能カメラとは思えないほどメニューもスカスカで設定項目など皆無……とはいきませんが、タブなどありません。なくてもオッケーなくらい少ない。
X100Fを10とすると1未満です。イヤホンマ。

・スマートフォンアプリ

圧倒的にQ。
WiFi接続しかできませんが、いつでも確実に接続し、いったん繋がったらまず途切れない巌のような安定性はたぶん業界でも一二を争うのではないでしょうか。
対してX100FというかFUJIFILMのそれは業界でも最下位争いをするに足る安定の不安定さ。時間の無駄なので使いたくないレベル。

・デザイン

好みですな。
ライカのライカたるライカ的なQのデザインは「いい」とか「悪い」とかじゃなくて「ビシっとしている」という表現の方が似合う感じ。対するX100Fは「愛でたくなる(目出度くなる、ではない)」カメラという感じ。
個人的にはどちらも好きですが強いて言えば抑揚のあるX100Fが飽きない感じ。Qはもう見飽きたデザインのスタディを延々眺めさせられているような感じのデザインというか。
まあ、質感というか触感はどこを触っても金属であるとしか感じられないQにソリッドな凄みを感じます。

あと、レンズだけに焦点を当てると「月とすっぽん」レベルでQ。というかQのレンズデザインはフードも含めてカッコイイとしか言いようがないです(個人の感想です)。

・総合評価(画角は無視)

撮影が中心である場合はQがおすすめ。135判フルフレーム、つまり本家のライカ版のセンサが持つ余裕が感じられる一台。
カメラでいろいろと遊びたい、色やトーンを弄って試して好奇心を満たしたい、と思う向きは迷うことなくX100Fを。
被写体による違いでおすすめするなら、人物や動物など、色が表現の重要な被写体ならX100Fを。静物ならディストーションが皆無(個人の感想です)なQのレンズを。

p.s.値段

忘れてた。(´д`)
Qなんて買わずにX100Fを買いましょう。その方が5倍以上幸せになれます。

さて、次回はいよいよ? GX7でしょう。(・∀・)

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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